手掌多汗症
そんなに暑いわけでもないのに、手のひらや、足の裏、中には顔面やわきの下にたくさん汗をかく病気があります。それを手掌多汗症といいます(顔面や、わきの下、足の裏でもそう呼びます)。
一般に言う「汗かき」というレベルではなく、手のひらの場合ひどい場合にはポタポタと滴り落ちます。字を書こうとしても紙を濡らしてしまい、破いてしまうので、テストが受けられない、ノートがとれないという人も多くみられます。しかし、多汗症が病気であるという認識ができたのは最近のことです。
これまで多汗症の患者さんの多くは、受診しても「気の持ちようです」「気のせいです」などと言われるだけでした。多汗症は精神的な病気ではありません。乳幼児期にはすでに症状が現れており、物心がついた時にはすでに自分は多汗症だったという人がほとんどです。ただ、何故このように人より多くの汗をかくのかということは分かっていません。
汗が出る仕組み
手のひらや足の裏の汗は「精神性発汗」と呼ばれます。緊張などで自律神経の「交感神経」が興奮することで起こります。多汗症の方は、わずかな刺激でもこの交感神経が強く反応し、過剰に汗が出てしまいます。
重症度の判定(HDSS)
自覚症状により、以下の4段階に分類されます。
多汗症の治療法
当院では患者様の状況に合わせ、適切な治療を検討します。
プロ・バンサインなどの抗コリン薬を服用します。全身の汗を抑える効果があります。
塩化アルミニウムローションを使用し、汗腺にふたをします。初期段階の方に検討されます。
喉の近くの交感神経節に局所麻酔を行うことで、一時的に交感神経を遮断します。繰り返し行うことで症状が軽減する場合があります。
内視鏡を用いて交感神経を遮断する、非常に効果の高い(成功率90%以上)手術です。
※現在、手術は大分大学医学部附属病院にて、院長がお手伝い・執刀を行っております。