QUEEN/A NIGHT AT THE OPERA(1975)

フレディ・マーキュリーはミュージシャンの枠を超えてしまった禁断のアーティストである。左脳の構造が常人とは明らかに違い、ブライアン・メイや他のメンバー達も超一流のミュージシャンであるが、禁断の域には入っていない。それだけこのバンドのレベルが高いということ。そんな人達が起承転結を意識して見事に作り上げたこの「オペラ座の夜」は、月並みと言われようが紛れも無く代表作にて最高傑作である。特に1曲目から3曲目までの流れは世界最高水準で、アルバムラストを飾る狂気ソング「ボヘミアン・ラプソディ」は、失禁、いや失神もの。以降、ステージ上ではエンターテイメントな演出にふり、フレディ独特の非凡な才能も惜しみなく発揮され、世界的人気は確立される。しかし、彼のパツパツのタイツ姿や女装も演出かと思いきや、それは違う、というのは付け加えておく。クイーンはデビュー当時、その同性愛の意を持つバンド名と、ツェッペリンの二番煎じバンドと酷評され、英国の一部でしか認められなかった。しかし、日本で人気の火が点き(これは主におなご達で、ツェッペリンの王子様、ロバート・プラントが太り始めて、おなご達は新たなカワユイ彼等に注目したんだな)、そのお金で世界ツアーを成功させ、タイミング良く傑作となったこのアルバムで世界中に認められるようになった。後のボン・ジョビも全く同じ経緯での成功で、ゆえに彼等は今でも親日家である。でも、両バンドとも実力があったので、いずれは成功していたのだろうけど。それにしても、日本のおなご達は、彼等を単純に外見で好きになったのか、純粋に曲が好きだったのか、未だ謎である。いずれにしろ、恐るべし日本のおなご達。