AC/DC /BACK IN BLACK(1980)


オーストラリア出身のスペシャルワンパターンバンドが放った、ハードロック・ブギーの金字塔。前作で亡くなったボーカリスト、ボン・スコットに捧いだ鐘の音で幕を開ける「HELLS BELLS]からラストナンバーまで、ギタリスト、アンガス・ヤングのぶったまげる程の名リフ応酬。ボンから代わったブライアン・ジョンソンの声も非常にマッチしている。本来、アンガスというギタリストは名声も富みもいらない、他人にも音楽シーンにも全く興味のない、とにかくギターさえ弾ければよいという、生粋のギター小僧。ステージでは惜しみなく尻を出し、半ズボンにランドセルを背負って汗だくで弾きまくるその姿は変り種であるが、そのストイックさゆえに非常に人気が高く、有名ミュージシャンのリスペクトは多い。ネタ切れお構いなし、似たような曲と音を何十年も作り続け、アルバムを出す度に音楽評論家達からは「芸が無い」と、常に酷評されまくっているが、自分の信念を継続出来る貴重なバンドであり、世界的人気は高い。実際、この「バック・イン・ブラック」は、現在、全米売り上げ第6位(!)にランクされているほど。他のアルバムは横一直線な内容であるが、このアルバムだけ抜群に突出しているのが不思議である。アンガスはスタジオでギターを持ち、半ケツ状態で度重なる閃きを有効に使ったのだな。