天国
途中
トゥーリナのお城。まだ妹が生まれていない頃。リトゥナはふと疑問に思った事を父へ訊いてみた。
「ねえ、お父さん。死んだらどうなるの?」
「生きていた頃に犯した罪を地獄で償った後、天国へ行くんだ。」
「???」
リトゥナがぽかんとしたので、トゥーリナは、説明が難しかったのに気付いた。
「生きていた時に、何か悪い事をしていたら、その罰を地獄で受けるんだ。その後、天国へ行く。」
「お尻を叩かれる?」
トゥーリナは目を丸くした。リトゥナは彼を不思議そうに見た。「お父さんは、僕が悪い事したら、お尻叩くよ。」
「まだ子供のうちに死んだ場合は、そうかもな。でも、大人には別の罰だ。」
「どんなの?」
トゥーリナは息子をじっと見つめた後、
「お前が、うなされたりしたら困るから、言わないでおく。」
「えー、そんなに怖いの?」
リトゥナは震えた。
「ま、その罰を地獄の王、閻魔大王が決めた時間だけ受けたら、そいつが生きていた頃の罪が消えて綺麗になったってことになって、天国へ行ける。」
「なんか怖いね…。」
「天国は綺麗な奴じゃないと行けないから、仕方ないさ。」
2009年01月22日(木)
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