ショートシリーズ

目次
1 M/M 上司/部下

 彼が俺を睨みつけた。
「何だ、これは!こんなの認められないぞっ!」
 思い切り怒鳴られる。俺の出した書類に不備があるようだ。
「こっちに来い!」
 俺は彼の机の前に立っていたから、彼はもっと側に来いと言っている。その言葉の意味する所は…。幸か不幸か今この部屋にいるのは俺と彼だけだっだ。という事はやっぱりそうなのだろう…。仕方なく俺は、彼の横に立った。
「いつ人が来るかも分からないし…。」
 びしぃっ。思い切り尻を打たれた。「うっ…。」
 彼は無言のまま、俺のベルトに手をかけた。
「ズボンの上からじゃ…。」
 びしいっ。2打目は良く効いた。「ひいっ。」
 ベルトの重みで、ズボンが落ちた。パンツに手がかけられた。懲りない俺は、思わず彼の手を押さえた。びしいっ、びしいっ。3、4打目は、同じ所に当たった。びしっ、びしっ。彼は俺の悪い手も懲らしめた。少しして痛みが手の甲に広がった。
 パンツが膝まで下ろされ、彼の腕が俺の体に伸びてきたと思うと、視界が回った。床が目前に迫った。
 彼が俺のズボンを引っ張った。ズボンは脱げなかったが、彼の目的は違うようだ。俺ははっと思い当たった。
「せめて平手に…。」
 束ねられたベルトが、思い切り俺の尻に飛んで来た。
「ミスしたのは、お前だろうがっ。指図すんなっ!」
 無言だった彼がやっと口を開き、怒りをあらわにする。容赦ないベルト打ちが始まった。俺は痛みにうめき、足をばたつかせようとした。しかし、足首のズボンが枷となり、足は動かなかった。
 ベルトは同じ所を10回ほど連打してから次に移っていく。我が侭を言いすぎて彼を相当怒らせたらしい。
 尻が紫に変わったんじゃないかと思うほど打たれた後、ま、実際は数カ所に痣が出来た程度だったのだが、俺は彼の前の白い壁に向かって立たされた。
 動けば尻に、触れば手に、俺のベルトが飛んで来た。
 いつか誰かが帰ってくる。俺はその恐怖と戦いながら、じっと立ち続けていた。

2002/07/10 11:11

2 M/F 彼と彼女

「今日遅刻したんだってね。父さんが言ってたよ。」
「う・うん…。」
「いつまでも学生気分が抜けなくて困るってボヤいてた。…お仕置きだね。」
「だって…。最近面白いHP見つけて、つい遅くまでネットしちゃうの…。」
「そういうのが学生気分なんじゃないのかい?」
「だ・だって…。」
「話す余地ないね。さあ、お尻を出して。」
「嫌よ…。…ねえ、止めて。」
「本当に嫌なの?君、キーじゃなくなったのかい?」
「意地悪言わないで…。」
「だって、これは暴力だよ?本当に嫌ならね。」
「ああっ、分かってるじゃない。…どうしても言わせたいのね?…分かったわ、…わたしの悪いお尻にお仕置きをお願いします。」
 彼女は彼の好む通りに自分でお尻を出し言う。彼は恥ずかしさに耐えながら言う彼女を愛しく思う。
「…いいねえ…。じゃあ、君好みにしてあげよう…。」
 彼女は、恋人の膝の上に横たえられる。本当はBOが好きな彼だった。
「…あ。あ。…うっ。」
「僕は叩く感触よりも苦痛に耐えるその表情が好きだ。君だと思うと余計に燃えるよ…。」
「ああっ、ごめんなさいっ。」
「君は痛みに弱いね。何回も叩かれてると強くなりそうだけど…。でも、まだまだだよ。寝坊して会社に遅刻なんて、成熟した女性のする事じゃないからね。」
「…あうっ。あっ、あっ。…痛いっ。」
「じっくりと反省させてあげるからね。」
 彼は優しく言う。痛みに身を捩る恋人の表情を楽しみつつ。彼も彼女もお互いを感じながら、お仕置きは続く。

2002/07/10 23:48
これ、台詞だけと思ったのですが、実力が伴わず…。彼の父が彼女の上司なので、彼女の仕事の姿勢は彼に丸わかり。

3 F/M 妻と夫

「浮気したら、離婚って言ってあったわよね。」
 妻は夫を睨みつけた。夫はおろおろし始める。
「浮気って程じゃ…。会社の女の子がちょっとね…。」
「言い訳は聞かないわ。さっさとこれにサインして。」
「そんなことを言わないでくれよっ。もう絶対にしないようにするから…。」
 夫は土下座する。「何でもするから、許してくれーっ。」
「しょうがないわねぇ。…じゃ、あれを持ってきて。」
「いいのかっ!?」
「早くしないと気が変わるかもね。」
 夫は急いで立ちあがると、走って行く。そしてすぐに戻って来た。
「あらそんなに?いいのかしら。」
「君と離婚しないで済むなら…。」
「本当に反省してるみたいね。じゃ、用意して。」
 夫はホッとしたが、安心している場合じゃないと、お尻を丸出しにしてから、四つん這いになった。妻は夫の持ってきた鞭の1つを手にすると、振り下ろし始めた。パドルやケインなど、夫がいつかこれで女性にお尻を打たれるのを夢見て買った道具類。全部持ってきたから、全て使う事になる。妻自身はノーマルなので、夫が自分で決めて道具を持って来るのだ。
 妻が最後の道具に手を伸ばす頃には、夫のお尻の余りの惨状に彼女は続けるのを躊躇った。
「もう許してあげるわ。」
「いや、いいよ。俺が悪いんだから…。」
「なら、続けるわ。」
 妻は軽く触れただけで飛び上がるほど痛そうなお尻に、遠慮なくケインを振るい始めた…。

2002/07/28
叩かれたい夫とノーマル妻。
この後、F/Fを書くはずだったけれど思いつかなくて、書かずじまいに。一番苦手なのが、F/Fだと知りました。
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