セーラー服ザンちゃん
4 悪魔リント
「ゆっくりがいいのぉっ!」
「え、早く行きたくないのか?」
「空飛ぶの気持ちいいから、少しくらい遅くても良いの。」
「そうか、じゃ、ゆっくり飛ぶぞ。」
減速すると、ザンが歓声をあげた。頬にちゅうされた。『こんな可愛い娘を…。』リントはザンを辱めている所を思い浮かべてにやりとした。子供の癖にと言わないで欲しい。それが悪魔の愛し方なのだから。
「リント、ぱぱんちあっちだよぉっ。」
「…え?…あっ、ああ。大丈夫、空の散歩を楽しみたいかなと思ってさ。」
「でも、このままだとうちに戻っちゃうよ?」
「ちょっと遠回りしすぎたか。」
「…うん。」
不思議そうな瞳を向けてくるザンに、リントは内心焦っていた。つい妄想に浸り方向も考えずに飛んでいた。
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