カムロードベースのキャンピングカーは本質的にはトラックです。

ダイナのキャンパー仕様ということで標準でスプリングが強化させているようですが、後部はもともと荷台ですから乗り心地は最悪です。

高速で大型車に追い越させるときのふらつきも運転していて疲れます。

我が家では走行中は家族はダイネットに座っているので、後席の乗り心地を重視して検討。

ショックアブソーバーをランチョRS9000XLなどに交換するのが一般的のようですが、乗り心地重視といったらやっぱりエアサス。

エアサスは、乗用車の高級車やバスなどに採用させているケースが多いです。最近ではトラックでも、精密機械を運搬する車には「エアサス装備」なんて表示してあるトラックも見かけます。

キャンピングカーにエアサスを後付けできないかとインターネットで探して見つけたのがスマイルファクトリー(SMAILE FACTORY)社のキャンサス(CAMSUS)。

30万ほどかかるので簡単にはできませんが、中途半端にお金をかけて、効果がないと無駄になってしまうので、思い切って取り付けることにしました。

取り付けはオルビスユーロのビルダーのキャンピングワークスに依頼しました。

ついでなのでオプションの4輪独立制御を選択。

機器はサブバッテリーの周りの空きスペースに取り付けてありました。


サブバッテリーの左側にエアータンク、右側にポンプが取り付けてあります。

写真左が前の取り付け状況。標準より大分太くなりますが、狭い中に収まっています。

後ろは合わせてバンテックの増しリーフを装着

コントローラーは助手席に。4輪独立制御なので4つありますが、通常は前後用の2つになります。

キャンサスのコントローラーは圧力計を見ながらつまみを回して圧力を調整します。走行中に使用できるのは6kgまでですが、停止時に8kgまで上げるとP泊モードになります。

他のメーカーのは一度圧力をいっぱいまで上げてからボタンを押しながら希望の圧力まで下げていきます。当然下がりすぎたらもう一度やり直しになりますが、キャンサスはエアータンクから供給されますので昇圧、減圧どちらにも調整可能で便利です。タンクの圧が下がるとポンプが起動します。

普段は前5kgm、後6kgで使っています。




以下、使用感を綴っていきます。


動的性能:これは格段に向上します。コーナーリングも普通車と同じように走れませす。高速での大型車によるふらつきもなくなり、安定して走行することができるようになりました。巡航速度も上げることができます。運転者の疲労はかなり軽減されます。ただしブレーキは何もかわっていないので、注意が必要です。

乗り心地:これも激変します。段差を乗り越えたときの上下の動きもすぐに収束します。普通車レベルにはなると思います。

コントローラー:つまみを回すだけですが、つまみが小さいので指には力が要ります。ちょっと面倒かな。照明がないので夜は圧力計が見えません。でも一度設定してしまえば、触ることはほとんどありません。急激なショックがあるとエアサスを守るために裏からエアーの抜ける音がしますが、これはちょっと耳障りです。この機能がキャンサスの特徴でもあります(公式HP参照)

P泊モード:これは便利。バンクや2段ベッドから降りてもほとんど揺れません。

4輪独立制御:「町田の独り言」というブログをみてレべラーになることを期待していましたが、実際には0kgと8kgで3cmしか上がりません。もっと軽い車だと持ち上がるようですがオルビスユーロは発電機を搭載しているし、後部には使いもしないキャンプ道具だけでも40kgぐらいはあります。レべラーにはなりません。よっぽどこだわりがあって、左右で調整したいなら別ですが、私のように快適さを追求するだけなら必要なさそうです。

エアーポンプ:たまにしか動きませんが車外に取り付けていますが結構うるさい。消音ボックスに入れるか、取り付け場所を検討するとさらに快適。

エア圧:高速は一般道より圧を上げたほうが快適らしいですが、いちいち調整するのが面倒でいつも同じ前5kg後6kg。簡単にピッと変更できたら便利なのになぁ。
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  でもこれでは一般道ではかなり跳ねます。オルビスで出かけるときは長距離がほとんどなので高速道路設定にしてますが、下道を長時間走るときはやっぱり圧を下げたいところ。

エアサス本体:スマイルファクトリーのHPでは白色ですが、実際は黒。目立たなくてちょっとさみしい...(^^;

メンテナンス:基本何もないので楽。出発前にエア圧を確認するだけ。






ズバリ!キャンサスはつける価値があるか?
 
 後席の乗り心地を追求するならその価値があります。子供が乗り物に酔いやすいということならかなり効果があると思います。例えば夫婦2人で、走行中は二人とも前席に乗るのであれば、そこまでする必要はないと感じます。動的性能だけならランチョで十分だとおもいます。家族のためと思えば30万の投資は高くはなかったと思っています。




注意:エアサスは魔法のじゅうたんではありません。カムロードはもともとトラックです。いくらお金をかけてもレクサスと同じようになるわけではありません。あまり過度な期待は筋違いだと思いますのでご注意を。




スマイルファクトリーの公式HPはこちら