全カップルの10%は不妊症
妊娠を望み2年以上通常の(避妊なしの)夫婦生活を営んでいても妊娠に恵まれない場合を不妊症と呼びます。避妊しなければ2年以内に約90%の方が妊娠しますので、約10%の方が不妊症ということになります。
一度も妊娠したことがない方を原発性不妊症、過去に妊娠したことがあるもののその後妊娠しない方を続発性不妊症と呼びます。
年齢別の不妊頻度
年齢別に見た妊孕性の障害の頻度は30歳を超えると毎年3.5%づつ妊孕性が低下すると考えられています。35歳では25歳の女性に比べ生児を得る機会は半分になります。
15〜24歳 |
6% |
〜29歳 |
9% |
〜34歳 |
15% |
〜39歳 |
30% |
〜44歳 |
64% |
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また、結婚年齢が高くなると不妊症の頻度が高くなります。妊娠したとしても、加齢とともに流産の頻度も高くなります。
20歳未満の女性の流産率は12%ですが、40歳を超えると26%という報告があります。これは加齢とともに胎児の染色体異常の頻度が増加するためと考えられています。
一方、男性側の妊孕性は、加齢に伴う低下は著明ではありません。しかし、精子の質は軽度ながら低下します。文献的には93歳で妊娠に成功し児をもうけた例があります。 |