産まれたて赤ちゃん♪

産まれたばかりの赤ちゃん。
かわいいあなたの大切な赤ちゃん。
さぁ、ママのお仕事の始まりです!

どんな効果があるの?
生まれたばかりの赤ちゃんは小さくてかわいくて。
顔や体つきがみんな違うように、成長にも個人差があります。
「他の赤ちゃんと違う」「何でうちの子は…」と不安になる必要はありません。
温かくのんびりとその成長を見守りましょう。

生まれてから4週間までの赤ちゃんを【新生児】といいます。
新生児期の赤ちゃんには環境の変化に適応しようと一生懸命です。
お腹の中でママから栄養や酸素をもらっていましたが、生まれた直後から自分で呼吸を始めます。

真っ黒ウンチ【胎便】
赤ちゃんが生まれて、最初に出るウンチを【胎便】といいます。
胎便には羊水や腸からの分泌物、胆汁などで、生後2時間以内に出ることが多いです。
このウンチは
黒いタール様のもので、臭いはありません。
胎便が出ることで、腸が動き始めたことがわかります。

生理的体重減少
生後3〜4日頃までに、赤ちゃんの体重は3〜10%減少します。
これは、まだ赤ちゃんが上手におっぱいが飲めなかったり、ママのおっぱいの量が少ないために起こります。
でも、赤ちゃんは身体の細胞の中にたくさんの水分を蓄えているため、数日間はおっぱいが飲めなくても大丈夫なのです。
退院した後に少しずつ増え始めていきます。
体重が減ったのはママの責任ではなく、自然なことなのです。

黄疸
●黄疸の種類
新生児に現れる黄疸の大部分は生理的なもので特に治療の必要はありませんが、治療が遅れると危険な病的黄疸もみられます。
赤ちゃんの黄疸の原因 生理的黄疸
血液型不適合による黄疸
母乳性黄疸
肝臓・胆道の異常による黄疸

…など
【生理的黄疸】
赤ちゃんが母体の外の環境に慣れていく過程で起こる一時的な黄疸を、生理的黄疸といいます。
生後2〜3日後から赤ちゃんの皮膚や白目が黄色くなることがあります。
黄疸は、ビリルビンが血液中に増えるために起こります。
新生児期はビリルビンが増加するのに対し、肝臓の働きが不十分で十分に処理できません。
さらに、腸に分泌されたビリルビンが腸管壁より再吸収される現象があるために、黄疸が起こりやすいのです。
赤ちゃんの黄疸の8割以上は生理的黄疸で、出生後、肝臓の働きが十分行われると自然に消えるため、特に治療の必要はありません。

生後2〜4日で「黄色い?」という位、5〜7日ころにピークに達した後、
次第に薄くなり、だいたい2週間までには消えていきます。
黄疸が強い場合は治療が必要になります。

【血液型不適合による黄疸】
血液型不適合には、Rh式とABO型があり、いずれも出生後24時間以内に黄疸が現れます
Rh式血液型不適合は、
母親がRh陰性(−)、赤ちゃんがRh陽性(+)の場合に起こりやすくなります。
第一子の妊娠中(流産・中絶も含む)や分娩時に、赤ちゃんの血液が母親の血液に入って抗体をつくります。
第一子のときは問題ないものの、
何回か妊娠を繰り返すと妊娠中に、この抗体が胎盤を通って赤ちゃんの血液に入り、赤血球を壊して黄疸を引き起こします。
出生直後、強い黄疸症状を現しますが、出生前からすでに貧血による心不全や胎児水腫を起こしていたり、胎内で死亡することもあります。
母親がRh陰性の場合は、病院では妊娠早期から細心の注意が払われます。
ABO型血液型不適合は、母親がO型で赤ちゃんがA型またはB型のときにごくまれに現れます。Rh式と違い、初めての妊娠でも起こることがありますが、黄疸が現れても程度は軽く、赤ちゃんが死亡することは、まずありません。

【母乳性黄疸】
新生児黄疸が3〜4週間たっても消えない場合を遷延性黄疸といい、多くは母乳を飲んでいる赤ちゃんにみられる母乳性黄疸です。
母乳性黄疸は、病的なものではなく、赤ちゃんも元気です。
黄疸以外に異常がなければ、治療の必要はありません
昔は、母乳性黄疸の場合は、いったん授乳を中止していたそうです。
最近では母乳の回数を多く、たくさん飲んだ赤ちゃんのほうが、初期の黄疸を防ぐことができるといわれ、母乳を中断する必要はないと考えられるようになりました。

黄疸のある赤ちゃんの元気がない、一日中ウトウトしてる、哺乳力が低下している場合は、他の病気の疑いもあるので、医師の診察を受けましょう。

【肝臓・胆道の異常による黄疸】
黄疸がどんどん強くなる場合、便の色が白っぽくなるなどの症状がある場合は新生児肝炎や胆道閉鎖症のおそれがあるので、すぐに小児科医の診察を受けましょう。
●治療
治療法は主に光線療法交換輸血ですが、現在よほどの重症例黄疸でない限り、交換輸血は行いません。
【光線療法】
光線療法はきわめて有効な治療法で、治療を必要とするほとんどの黄疸に実施されています。
一般には副作用の少ないブルーライトかグリーンライトが使用されます。
副作用として、体温の上昇、発疹、下痢などの症状が現れたりすることもありますが、治療が終われば消えていく症状です。

【交換輸血】
光線療法による治療が効果を上げて、交換輸血を行うことは非常に少なくなりました。
ビリルビン脳症の危険が高い場合や、重症の血液型不適合の場合などに行われます。

生理的黄疸の範囲を超えると、病的黄疸となります。
生後24時間以内に黄疸症状が現れたり、総ビリルビン値が高かったり、生後2週間以上黄疸が続く場合などです。

赤ちゃんの身体
●身体の機能
生まれたばかりの赤ちゃんでも、視力、聴力、嗅覚、味覚、皮膚感覚など大人と同じ基本的な機能をもっています。
●寝てばっかり
新生児期は1日のほとんど、約20時間は眠って過ごします。
目が覚めたらおっぱいを飲み、飲んだらおしっこやウンチをする、そしてまた寝る…
そんな繰り返しの一日です。
●良く泣く赤ちゃん
赤ちゃんはお話が出来ません。
だから、泣きます。そりゃもう、よく泣きます。
何かを伝えたくて泣いているのですよ。
それは、お腹がすいた、眠い、おむつが汚れた、などの「訴え」の場合と、さみしい、恐い、甘えたいなどの「感情によるもの」などがあります。
「訴え」による場合には、それが解決されれば泣きやみますが、「感情によるもの」では抱っこしたり、話しかけたりと、時間をかけてかかわって、安心を与える必要があります。
●抱き癖が心配?
赤ちゃんは抱っこが大好き。
よく「抱き癖がつくから…」なんて聞きますが、これは間違い。
戦後、幼い頃から自立心を育てるという考え方に基づき、抱き癖をいけない癖とする風潮が強まったようです。
最近では赤ちゃんが泣いた時の抱っこは奨励されています。
「抱き癖がつくからやめなさい」そんなことを言う人は頭が古〜〜〜〜〜い人なのです。
抱っこしてもらってもらってはじめて安心する赤ちゃんを抱き癖がつくからといって抱かないのは、赤ちゃんに不安と絶望をもたらし母子の信頼関係を傷つけるだけです。
たくさん抱いてあげたからダメになったという子どもなどいません。
むしろ、いっぱい抱っこされた子は自然に、「待つこと」や「我慢すること」ができるようになるのです。
赤ちゃんに、自分は愛され大切にされているのだということを伝えるには、スキンシップが何より大切です。
思う存分抱っこしてあげましょう。
●生まれたばっかりなのに笑ってる!?
寝ている時や、突然ひとり笑いをすることがあります。
顔の筋肉の収縮による笑いであって、感情のともなった笑いではないと考えられています。
しかし、気持のよくない時には、この笑いは現われないようです。
気持ちよくて満足しているからこそ笑いが出るのでしょうね。

新生児にきびと脂漏性湿疹
生後2〜3日すると、皮膚が乾燥し始め、1週間くらいで剥がれ落ちます。これは生理的変化なので心配ありません。
生後1〜3ヶ月くらいまでは、発疹もよく起こります。これはママからもらったホルモンが残っているために起こります。

●乳児湿疹
生後間もない時期に多く見られる湿疹の総称【乳児湿疹】といいます。
鼻や頬、額などに多く見られる白いポツポツは、生後数週間でなくなります。
とくに顔には汗腺の数が多いので、厚着させると汗をかきやすく、すぐ湿疹が出来てしまいます。
顔も石けんで洗ってかまいません。石けんは香りや色のついてないものを選びます。
洗った後は、そのままにせず、
必ずベビーローションなどの保湿剤でスキンケアをしてあげてください。
●新生児にきび
生後1週間くらいから、頬を中心に赤いプツプツができることがあります。
ママのホルモンの影響で皮脂の分泌が盛んになるためできるものです。
かゆみや痛みはありません。
石鹸で洗ったり、お湯で拭くなど、
清潔を保っていれば1〜2ヶ月ほどできれいに治ります
●脂漏性湿疹
頭や生え際、眉、頬などの皮膚にできる、黄色くてベタベタしたバターを塗ったようなかさぶたの湿疹です。 生後1〜6ヶ月の赤ちゃんに多く見られます。
清潔にするのが一番のケアです。
お風呂で優しく石鹸で洗い、きれいに洗い流すと少しづつ取れてきます。
無理にはがすと皮膚を痛めてしまうので、
絶対にはがそうとしないでください
女の子の生理?
生後3〜5日目の女の子に見られることが多く、通常は1週間程度で終わります。
ママののホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の影響によるものです。
出生後にこれらのホルモンの影響が急速に失われることによりやがて子宮内膜から出血がおこるもので、新生児月経と呼ばれます。
多量の出血は他の病気の可能性もありますので、小児科に相談しましょう。