Yu&Me
〜ナースステーション〜
*不妊・不育症*
*不妊症・不育症の検査
不妊症や不育症の心配はあるけれど、検査が恐い…なんて声をよく聞きます。
不妊症で婦人科を受診して行われる検査について説明します。
不妊症の基本的な検査です。
病院や患者さんの状況によって検査内容は異なります。
受付
まずは受付に『子供が欲しいので相談に来ました。』と伝えましょう。
受付に問診表がある場合は問診表に妊娠希望と記入します。
医師との問診
結婚した時期、生理周期、過去の妊娠歴などを聞かれます。
過去に妊娠、中絶の経験がある人は正直に伝えましょう。
過去の妊娠暦は重要な情報です。
旦那様に内緒の妊娠・中絶がある場合は医師にそのことをしっかりと伝えましょう。
医師、看護師には守秘義務がありますので例え旦那様にでも話すことはありません。
基礎体温
基礎体温は不妊治療には第一の基本的な“検査”です。
まだ、基礎体温をつけていない人は明日からつけ始めましょう!
排卵の有無、黄体機能不全の有無、ホルモンバランスの崩れなどを見つけることができます。
基礎体温表には体温のほかにおりものの状態や性交渉をした日をきちんと記録します。
特に、性交渉の記録は排卵と性交渉のタイミングが合っていない場合は、それだけで妊娠に繋がる大切な記録になるものです。
2〜3ヶ月分の基礎体温表があればベストですが、すぐに受診したい場合は3週間程度でも構いません。
自作の基礎体温表よりも薬局などで買える基礎体温表に記録したほうが医師は見やすいようです。
基礎体温測定についてはこちらを参考にしてください。
内診
内診では、膣や子宮の状態を調べます。
子宮膣部の形、びらんの有無のチェック
子宮頸部の癌検査
オリモノが多い、匂いがする場合はカンジタやトリコモナスの有無、一般細菌培養やクラミジアの検査
子宮の大きさ・固さなどのチェック
エコー検査
エコーでは子宮の形、卵巣の状態、内膜の状態を調べます。
膣から細めのプロープを挿入し、超音波で子宮の大きさや内膜の厚さ、時期によっては卵胞の成育状況などをチェック
血液検査
各種ホルモンの状態をチェックし、不妊症の原因や子宮筋腫や子宮内膜症の有無、貧血の有無、などを調べます。
卵胞刺激ホルモン(FSH)
黄体化ホルモン(LH)
プロラクチン
卵胞ホルモン(エストロゲン)
黄体ホルモン(プロゲステロン)
卵管造影検査
子宮頸管の入り口より管を入れて造影剤を注入し、子宮や卵管の形を検査するものです。
通常、月経終了日から周期9日目までの間に実施します。
排卵期以降は、子宮内膜が肥大するため、正しい検査結果がえられません。
造影剤が卵管の途中で留まってしまう場合、癒着などによる卵管の詰まりが考えられます。
子宮卵管造影により、狭くなった卵管が押し広げられ、結果妊娠率向上に効果があると言われています。
多少の痛みを感じることもありますが、リラックスして受けることで痛みは和らぎます。
子宮頚管粘液検査
頚管粘液とは、子宮の入口の粘液のことで、月経直後や高温相ではネバネバしていて細菌などが子宮の中に侵入するのを防いでいます。
しかし、排卵期前後になると、サラサラして透明な生卵の白身のような粘液になってきます。
この頚管粘液の量、粘稠性、混濁度を調べてホルモン状態や粘液の質、頚管炎の有無などを調べます。
ヒューナーテスト(フーナーテスト)
性交渉をした後に射精された精子が子宮頚管粘液の中でしっかり運動しているかの検査です。
排卵日頃に医師に指定された時間に性交渉をし、内診で頚管粘液を採取、顕微鏡で検査します。
精液検査
男性側の検査です。精液の状態を検査するものです。
3〜7日間の禁欲の後、病院から渡される検査用の容器の中に全量採取し、精子の数、精子の運動率、精子の形、精液の量等を検査します。
子宮内膜組織検査
黄体期(高温期)に子宮内膜を採取し、着床しやすい状態か検査します。
通水検査
卵管に水を通すことでつまりがないかを検査します。
卵管が詰まっている状態が考えられる時は、通水によって狭くなっている部分を広げるための治療の意味を込めて検査をします。
ラパロ(腹腔鏡検査)
お腹に数箇所小さな穴を開け、内視鏡(ラパロスコープ)を入れ、内部を調べます。
麻酔を利用します。
検査だけでなく、癒着の剥離、卵巣嚢腫や子宮筋腫の核出術なども行います。
子宮内膜症などの詳しい検査として行われます。
麻酔をしての開腹手術ですので入院が必要になります。