Yu&Me
〜ナースステーション〜
*妊娠*
赤ちゃんからのSOS


破水

赤ちゃんはお腹の中で膜に包まれて羊水という水の中に浮かんだ状態で過ごしています。

何らかの原因で赤ちゃんを包んだ膜が破れると、羊水が体外へ流れ出ます。
これを「破水」といいます。

破水が起きたらすぐに受診が必要です。

適時破水
陣痛が始まった後子宮口が全開大(10cm開大)の時に、強い陣痛が起こると、破水が起こります。破水はは子宮口が全開大に近い頃に起こるのが正常です。
このような時期の破水を適時破水と言います。
適時破水の場合は陣痛を待ち分娩となります。
前期破水
分娩開始以前(陣痛が始まる前)に起こる破水を言います。
早産の原因になることはもちろん、赤ちゃんよりも先にへその緒が出てきてしまう、子宮内感染症を引き起こすなどの危険性もあります。
早期破水
陣痛が始まってから、子宮口が全開大になる前に破水してしまうことを言います。
早期破水の場合も前期破水として分類されます。

・前期破水の原因
@赤ちゃんを包む膜の異常(性病・炎症・感染など)
A急激な子宮内圧の亢進(重い物を持つ、転ぶ、激しい咳など)
B非常に激しい胎動による衝撃
C性交渉時のオルガスムス
D高齢、喫煙者などのハイリスク妊娠

・前期破水の症状
@羊水が絶えず流れ出る
A破水に続いて陣痛が始まる
B破水から時間が経ちつと感染を引き起こす。⇒発熱、赤ちゃんの脈が早くなる。
Cへその緒が先に出てくることもある

もし早産期に破水したら…
破水をしても治療をすることで妊娠を継続できます
赤ちゃんの状態によっては緊急帝王切開による分娩も選択されます。
低出生体重児(2500g未満)としてNICUに入院し赤ちゃんへの治療が必要となる場合もあります。

妊娠35週以降の場合(赤ちゃんが2300g以上の場合)
妊娠35週以降の赤ちゃんは少し小さめでも、母体外でも生活は可能です。
陣痛が始まれば産まれるのを待ちます。
陣痛が始まらない場合は感染が始まる前に分娩の誘発を行う、感染予防に抗生物質等の治療をして陣痛を待つなどの方針がとられます。

妊娠35週未満の場合(赤ちゃんが2300g以下の場合)

35週未満の赤ちゃんはまだお腹の外での生活を送るのが困難な場合があります。
35週未満に破水が起きた場合は、妊娠の継続を目標に治療が行われます。
○子宮内感染の予防の治療
○陣痛の抑制の治療

低体重で生まれた場合はNICU(新生児集中治療室)で治療を受けるようになります。

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