Ｙｕ＆Ｍｅ
～ﾅｰｽｽﾃｰｼｮﾝ～
＊妊娠＊
産まれたて赤ちゃん♪
□赤ちゃんの検査・処置
●先天性代謝異常検査
この検査は生まれたばかりの赤ちゃんがミルクや食べ物に含まれるたんぱく質や糖を分解・代謝できない先天的な病気を早期発見し・早期治療のために行うマス・スクリーニング検査（集団検査）です。
生まれてまもない時期に先天性代謝異常等（フェニールケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、ガラクトース血症、先天性副腎過形成症及び先天性甲状腺機能低下症（クレチン症）の6種類）を発見し、できるだけ早く適切な治療を受ければ、正常な発達を期待することができます。
生後５～６日頃に、足の裏やかかとからほんの少しの血をとって先天性代謝異常や内分泌の検査をします。
母子健康手帳に綴られている申し込み用紙に記入し、出産で入院中の医療機関で検査を受けます。
検査の結果については、検査を受けた医療機関の主治医の先生に確認してください。
（１ヶ月検診時など、受診した際に結果が説明されます。）
●新生児聴覚検査
新生児の１０００人に１～３人位の割合で生まれつき耳が聞こえにくい障害があると言われています。
しかし、これまで耳が聞こえないという診断がつくのは、平均２～３歳と遅く、十分な聴覚刺激を受けることができないため、特に言語能力の発達に支障が出ます。
なるべく早く発見して、適切な援助、訓練をしてあげることで、正常な子供たちと同じように言葉を習得し、しゃべれるようになるチャンスがでてきます。
難聴の早期発見を目的に新生児難聴スクリーニングが開始されており、 新生児難聴検査を行う施設が増えています。
●どんな検査なの？痛くないの？
赤ちゃんが自然に眠っている間に、検査音を聴かせて、自動的に判定を行う検査です。
短時間で安全に行える検査で、赤ちゃんは何の痛みも感じませんし、副作用もありません。
また、鎮静剤、麻酔などの薬も使いません。結果は検査後すぐに出ます。
●全員が検査を受ける必要があるのですか？
聴覚に障害がある赤ちゃんのうち、半分の赤ちゃんは外見上、何の異常もなく健康です。
このため、早期に障害を発見し、早期に聴覚訓練を開始するためには、すべての赤ちゃんが検査を受けることが望まれます。
●検査の結果が「要検査」の時は？
もし、検査の結果、「要検査」であった場合でも、それが難聴と確定した訳ではありません。
生まれたばかりの赤ちゃんは聴力が正常でも、耳の中に羊水などが残っている、検査の時に泣いている、動きすぎる、などにより検査に合格しないこともあります。
結果が要検査の場合は耳鼻科を受診し詳しい検査が行われます。
●費用は？
公費補助がある自治体もあります。
お住まいの自治体にご確認ください。
●ビタミンＫの投与
ビタミンＫは、必要に応じて、血液の凝固を促したり、抑制したりとバランスをとる役割を果しています。
しかし、ヒトは自分でビタミンＫをつくることができません。
私たちのからだが利用するビタミンＫの補給源は二つあります。
一つは食事、もう一つは腸内細菌です。腸内細菌は、人には合成できないビタミンＫをつくり出し、それを腸管から吸収して利用しているのです。
新生児は腸内細菌が十分に用意されていないために、新生児ビタミンＫ欠乏性出血症の危険性があり、ビタミンＫの補給が不可欠です。
●乳児ビタミンＫ欠乏性出血症とは
生後１ヶ月前後の乳児にみられる、ビタミンＫ依存性凝血因子の欠乏による出血症に対する仮称です。
健康乳児が突然の頭蓋内出血を主徴として発症する病気で、男子に多く、母乳栄養の子に多いという特徴があります。
人工乳の場合には、ビタミンＫが添加されていますから問題はなく、母乳でもお母さんがビタミンＫを十分に摂取していれば問題がないのですが、不足気味になると新生児が欠乏症になる場合があります。
●飲み方
ビタミンＫ2シロップを白湯で薄めて飲ませます。
出生２４時間前後ころ、５日目、１ヶ月後の合計３回投与です。