●受診から手術までの流れ(初期中絶)

妊娠初期の中絶妊娠12週未満の場合に行われます。
器械で子宮の入口を開き、赤ちゃんと胎盤などの付属物を器具を使って掻き出す手術、吸引器で吸い出す手術の方法があります。
実際には11週でも赤ちゃんの成長状態が早く12週程度の大きさであれば中期中絶の方法がとられます。
逆に、12週を過ぎていても赤ちゃんが小さめの場合は初期中絶の方法で処置が行われます。
一般的に初期中絶の場合は日帰り手術となります。
まずは受診
保険証は必要。
産科に受診して、尿検査、エコー検査、内診などで妊娠の診断をします。
中絶手術を受ける場合、血液検査を行い手術日を決めます。
手術に関しての説明、同意書などの書類についてのお話があります。
エコー、尿検査、血液検査には保険が適応されません。
診察代はおよそ1〜2万円。
手術前日
夜9時以降は飲んだり食べたりしないこと。
手術後の入浴は出来ないので、お風呂に入っておくこと。
爪は短く切っておきます。(手術中に暴れて爪が折れたりはがれたりするため。) 
前日に術前処置をする場合もあります。
手術当日〜準備〜
*朝起きたら、前日同様飲んだり食べたりしないこと
*お化粧、マニキュアはしない(手術前までにに落とします)
*指輪、ピアス、ネックレスなど身につけているものは全て外します
髪の長い方はまとめます。
*コンタクトレンズの場合は外して眼鏡を用意すること
手術中はメガネも外します。
*準備するもの 
・手術承諾書(中絶同意書)
・生理用ナプキン、5個くらい
・生理用ショーツ
病院へ
指定された時間までに到着するようにしましょう。
病院によっては一時金(10万円程度)を会計に預け、術後に差額を返却されることもあります。
これは、盗難対策、未払い対策として行われることです。
手術の前に
手術しやすいように子宮口を徐々に広げるため器具(ラミナリア桿)を入れます。
前日に入れるところもあります。
人によっては痛みがある場合もあります。
入れないで手術の場合もあり。
手術直前〜手術@
トイレを済ませ血圧・脈拍の計測。

麻酔の前準備の注射を受ける。

点滴をする。

下着を取り、手術台へ。
手術A
手術用の膣鏡を使い、膣の消毒。
まだ麻酔はしない。
膣を押し広げられ痛みがある。
手術B
準備ができたら、麻酔をする。
麻酔は静脈麻酔(点滴から注射)。
10数える位で眠ってしまう。
以前某宗教団体が使用していたという「自白剤」的な薬剤を使うため、現実と夢との区別がつかなくなることがある。
無意識に何か話し始めたり…ほとんど覚えていないのが普通。
たまに「麻酔が効いていない。意識ははっきりしていたのに手術された。」などという方もいる。
麻酔が効きにくい人もいるから。
『麻酔が効いていない??』って思ったらキチンと医師に伝えましょう。
手術中の記憶。
これはほとんど夢であることが多い。
手術C
子宮の入り口「子宮頚管」を広げる。
棒状のものを次々挿入して徐々に押し広げる。
手術D
小さなスプーン状の器具と、カンシと呼ばれる子宮内容物をつかみ出す器具を用いて胎児と胎盤、子宮内容物を掻き出す。
時間にして10分かからない位。
手術E
出血を止めるため子宮収縮剤を注射。
徐々に麻酔から醒め始める。
おなかが痛い。
これは子宮が元に戻る痛み。
痛くなければ出血が止まらない。
手術終了後
麻酔が醒めて、数時間したら帰宅できる。
通常、入院はしない。(12週までの場合)
赤ちゃんは?
病院側で業者に依頼し処理していただく。
施設によっては医療廃棄物としてゴミ箱へ…
『赤ちゃんを見たい』と言う人。
当然ながら赤ちゃんの身体はバラバラです。
それでも、最初で最後の対面をしたい場合は手術の前に看護師に見せてもらえるようにお願いしましょう。
帰宅後
*指定日の検診は異常がなくても必ず検診を受けましょう
*2〜3日は安静を心掛けましょう
外陰部を洗浄綿で拭き、ナプキンをまめに替える。
手術直後は身体全体が弱り、感染しやすいので無理をすると回復に時間がかかり、後遺症が出ることもあります。 
*手術の翌日からシャワー、洗髪は構いませんが、入浴は術後1週間経ってからにしましょう
*術後のSEXは医師の許可があってからにしましょう
子宮内にばい菌が入り感染を起こします。将来不妊症になることも。
*医師に処方されたくすりをきちんと飲みましょう
子宮収縮薬・抗生物質など処方
*出血が長引く、発熱、下腹部痛などの症状がある場合
指定の日以外でも病院に行き診察してもらいましょう。