「不甲斐ない!!!」

「何という優柔不断さなんだ!」

「まったく、これじゃ話にならんな!」

「何でこんな男を最終選考まで残したんだ」

RYOはまぶしい光を受けて目を覚ました。

ベッドに寝かされている。

少し離れたところに数人の男が座っていた。

「ドクター。早く、彼を退室させたまえ」

一人の男の言葉を受けて、ベッドの近くにいた白衣姿の男がRYOを立たせ、

部屋の外に導いた。

“ミサイルはどうなったんだ?。シオンは?。虎仮面は?”

RYOは何が何だか分からぬまま、男に手を取られ病院の診察室のような部屋に

入れられ、ごく簡単な診察を受けた。

「いいかね、ドリームモニタを長時間にわたって使用した場合、

 一時的な記憶の混乱に陥る場合がある。

 夢と現実の区別が付かなくなるんだな。

 現実はこうだ。

 君は『ユニレンジャー隊員募集』に応募して、

 最終選考であるドリームモニタを使った危機シュミレーションまで残った。

 そして、そのテストが終わったところだ。

 結果は追って通知される。

 君の場合は無理のようだが、まぁ、気を落とさず頑張る事だ」

医師は暖かみのない言葉でそう言うと、“もう用はない”とばかりに

別のカルテに目をやった。

(了)