奥多摩むかし道
 惣岳の不動尊から25分ほどで西久保の切り返しに着きます。ここにはテーブル・ベンチと仮設のトイレもあるのでゆっくりと休めます。昼食にしました。
 ここからは急な登り道から岸壁の迫る狭い道を進みます。

奥多摩駅から奥多摩湖まで旧青梅街道をたどるハイキングコースです。古い民家や道祖神、馬頭観音などのむかしの面影が残ります。また、吊橋から見る惣岳渓谷の眺めも一興です。

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 青目立不動尊から20分ほどで奥多摩湖に着きました。小河内ダムは昭和7年に建設が決定され、昭和13年に着工、戦争中の中断をはさんで昭和32年に完成しました。奥多摩湖はまさに都民の水瓶です。曇り空でしたが何とか降られずに済んだ楽しいハイキングでした。
 もう一つの吊橋の道所橋です。しだくら橋よりは揺れないので先の方まで行きました。やはり綺麗な渓流です。
 惣岳の不動尊から西久保の切り返しまでの道の左側は惣岳渓谷といい、太鼓以来の大洪水による巨岩怪岩による渓谷美となっているそうです。しだくら橋は、昔は杉丸太と藤蔓で架けられていたそうですが、現在は吊橋です。良く揺れてなかなかスリリングな橋です。
 林道の崖側に急な階段が現れました。白髭神社の参道です。 急な階段を登って右にカーブすると、大きな岩の下に社が見えてきます。白髭神社です。祭神は塩土翁神です。この大岩が東京都指定天然記念物で、高さ約5m、長さ約20mにわたって露呈し、オーバーハングした壁面です。大迫力です。
 桧村の集落の分岐でbTの道標です。集落の中を抜けて再び林道になります。少し紅葉した山々を眺めながら不動の上滝に向かいました。
 久しぶりの奥多摩駅です。2019年にリニューアルしたそうで、更衣室などが整備されました。
 青梅街道に出て奥多摩湖方向に進むと駅から10分ほどで大きな奥多摩むかし道の案内板があります。35m先左折とあり、そこにbPの道標があります。
 落石注意と書かれた細い道を辿ります。このあたりは水根新道といって、明治37年に地元の努力によって切り開かれた道です。
 浅間神社から30分ほどの登りきったところに青目立不動尊がありますが今は立ち入り禁止で、回り道をします。
 bP9の標識です。この先からは車道を歩いて奥多摩湖まで行きます。
 馬の水飲み場です。昔は茶屋が三軒もあって、馬に水を飲ませたり飼い葉を与えたりしながら一休みしたそうです。茶店はゴーロ、清水、大島屋といったそうで、駄菓子やうどんなど売られていたそうです。
 このあたりには石仏も多く、厳道の馬頭様、縁結びの地蔵尊、牛頭観音、虫歯地蔵、道祖神などの苔むした石像を見ることができ、当時の狭い難所だった頃を偲ぶことができます。
 途中の民家で干瓢と柿が干してあり、秋色を演出していました。
 不動の上滝から50分ほどで惣岳の不動尊です。明治時代に成田不動尊を勧進したそうです。ここにもトイレがあります。
 途中の境集落で道を外れて下ると境の清水があります。湧水を利用してわさびを栽培していました。
 
 槐木から35分ほどで不動の上滝です。小中沢に落ちる7mほどの滝です。林道沿いには大きなトイレもあります。一休みです。
 駅から30分ほどで槐木です。サイカチギと読みますがサイカチの巨木にゆかりの地名だそうです。羽黒坂と桧村からの坂の登りつめたところで、昔は荷を運ぶ人々の休み場となったところです。休憩所の付いたトイレは、このコースで一番立派です。
 むかし道に入ってすぐに羽黒坂があります。坂の上に羽黒三田神社があってその参道になっているそうです。昔はこの坂で荷揚げに苦労したそうです。
 しばらく進むと線路の跡と交差します。小河内ダム建設時に資材を運ぶために敷設されたもので、所々で橋やトンネルを見かけます。
2021.10.31(日)
奥多摩駅10:05……10:40槐木……11:15不動の上滝……12:10惣岳の不動尊……12:35西久保の切り返し(昼食)13:40……14:05浅間神社……14:35青目立不動尊……14:55奥多摩湖
 登りきると民家が数件あり、展望が開けます。眼下に小河内ダムが見えます。奥多摩湖より高いところにいるようです。
 民家を過ぎると再び山道になり、すぐ先に浅間神社の社があります。西久保の切り返しから25分ほどでした。
 旧道沿いにはいろいろなものがあります。これは耳神様です。民間信仰で、耳垂れや耳が痛いときに穴の開いた小石を供えて治癒を祈ったそうです。確かに穴の開いた小石がたくさん積まれていました。
 弁慶の岩抜き岩です。下の方に人の腕ほどの穴が開いているので、旧道往来の人々に親しまれ、近田の強い弁慶に付会されてこの名で呼ばれるようになったそうです。