■夏の魔術 / 田中芳樹 (徳間書店) 3週間の休暇で目的のない一人旅に出た能戸耕平、19歳。 無人駅のホームで知り合った小学6年生の少女来夢と初老の男性北本と共に、ホームに滑り込んできた電車に乗り込む。 だが、それが未知なる世界への第一歩だった。 停車駅もなくひたすら走り続ける電車に混乱する車内の9人の男女。 そしてようやく停車した場所は、駅でも何でもない一面に続く暗闇・・・。 たったひとつだけポツリと見える明かりを目指して歩く9人がたどり着いたところとは・・・? 平凡だがひたすら来夢を守ろうとひたむきに立ち向かう耕平と、そんな耕平を信頼する果敢な少女来夢、そして謎の男性北本の冒険譚が幕を開ける。 最初に読んだ時は中学生だったかな?小学生だったかな・・・? とにかくそんくらいです。 その時は、凄く面白くて、何度も何度も読みました(他の田中芳樹さんファンの友人からは不評でしたが・・・)。 どきどきどきどきして読んだなあ・・・。 今はもっとクールに読んじゃうけど^^; 割と、バケモノとかバンバン出てきちゃうし、魔術だの邪教だの異世界だのってスタンスだから・・・その辺を素直に受け入れられる人には、面白いと思います。 |
■窓辺には夜の歌 夏の魔術A / 田中芳樹 (徳間書店) 黄昏荘園での出来事から9週間。 耕平の通う大学では学園祭の準備が進められていた。 前夜祭のその日、何と学内で来夢と再会。北本は、この大学のOBだという。 友人にもらったチケットで、来夢、北本と共に前夜祭のイベント小田切亜弓のライブに行くことになった耕平。 けれど、なぜかステージ上から亜弓がちらちらとこちらに視線を送ってきているような気がしてならない・・・。 今をときめく超大物シンガーが、なぜ・・・? 不審に思う耕平の手に、ステージ上から黒いバラが投げられた・・・。 「夏の魔術」の続編。 やっぱし「夏の魔術」が一番好きだなあ・・・。 最早キワモノとしか思えないバケモノがばんばん出てくる・・・(笑) |
■白い迷宮 夏の魔術B / 田中芳樹 (徳間書店) 2人が出会ってから4ヶ月。 耕平と来夢は北本の友人であるという松倉邸に招かれていた。 スコットランドからわざわざ古城を移築したという。 雪の降りしきる中たどりついた耕平だが、何やら嫌な予感がする。 1泊した翌日はスキーへと出かける予定だったが、松倉の母で華道青雅流の宗家が突然訪問することになり、スキーはお預けとなった。 大勢の役員達にかしづかれて現れた宗家は、来夢を一目見るなり、松倉の三男頼之にこう言った。 「このこと結婚おし」 まったくの初対面の小学生に対し、一体どんな思惑が・・・。 人間の欲望と暗い力が炸裂する。 |