読了:2004.6以前
レビュー:2004.9.10
THE CHAT / 椙本孝思 (アルファポリス)

平岡はパソコン会社の社員。
趣味で始めたチャットで、毎週金曜の夜に集まる仲間が出来た。
いつものように金曜日、いつものメンバーでチャットをしていると「ナカツカ」と名乗る新メンバーが。
ナカツカはインターネットの亡霊だという。
その日から、チャットの仲間が消え始め、平岡の元に送られてきたメールには恐ろしい写真が添付されていた。
「ナカツカ」・・・。
平岡の中である記憶が蘇る。
「ナカツカ」は一体何者なのか。平岡の過去と関係があるのか。
次々と殺される仲間に、平岡は・・・。

展開は怖いです。
スピード感あるし、展開も速いので飽きずに読み終われるんじゃないかな。
予想外の結末にあっと驚きます。
なんか終わりの方は「え?」「え?」と驚きつつびびってるうちに、転がるように読み終わってしまいました。
面白かった。
これ、「THE CHAT Ver.2.1」っていうのも出てるんですよね。
気になるんだけど、まだ読んでません。




読了:2005.3.3
レビュー:2004.3.3
THE CHAT Ver2.1 / 椙本孝思 (アルファポリス)

電器店に勤める土田は、最近買ったパソコンで始めたチャットのメンバーとオフ会をすることになった。メンバーは7人。
最初は緊張気味で始まった会も、酒が入るにつれて打ち解けていく。
そしてオフ会の後・・・いつも通りにメンバーが集まったチャットルーム。お互いの顔を知っていると思うと、更にメンバーに対して親しみが湧いた土田だが、そこへ「インターネットの亡霊」と名乗る人物が入室してきた。
「削除します」
その言葉通りに削除されていくメンバー。
見えない殺戮者が一歩、また一歩と近づいてくる恐怖。
「インターネットの亡霊」・・・本当は、「誰「なんだ・・・?

前作に引続き、こっちもかなり怖いです。
とゆーか、個人的にはこっちの方が怖かったかもだよー。
とりあえず、読み始めたら続きが気になっちゃって、仕事に集中出来なかった・・・。
前作を読んでいるので、「こいつがヤバイのかなー?」とか勝手に見当つけてたんだけど・・・うーん、またも悔しいかな、ハメられた。
けどひさびさにチャットしてみたくなりました(←懲りないやつ?)。


読了:2005.3.4
レビュー:2004.3.7
■やがて世界は詩に至る / 椙本孝思 (アルファポリス)

山羊と呼ばれる男が、友人と飲んだその夜に悪夢を見た。
大きな城の中で、戦車に追われる悪夢・・・。
夢と気づき、ほっとしたのも束の間、世界は山羊を置いて少しずつ変容していった・・・。
突然表れた巨大な塔。
崩れていく文字。
占い師。
皇帝と女帝。
そして魔術師の詩人。
おかしくなったのは自分?それとも・・・。

椙本さんのデビュー作ですね。
「THE CHAT」とはいささかムードが違います。
畳み掛けるような戦慄・・・というのは、これはないですね。
小説そのものが、「夢」・・・そんな感じです、印象は。
何だろう・・・大人向け文字の絵本、というか・・・。
そういう感じの、不思議な小説です。「すんごいおもしろかったッ」っていうのとは違うんだけど、何だろう・・・不思議なんですよ。読んだことない感覚です。



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