読了:2004.9.4
レビュー:2004.9.4
東亰異聞 / 小野不由美 (新潮文庫)

うーん・・・小野さん作品にしては、意外性が甘かったような・・・。
あと、小野さんの作品らしいストーリーのスピード感というんですか。
じわじわと、いつの間にか「始まって」いて、気がついた時には坂を転がすように引き込まれていく感じが・・・なかったように思われますね。
淡々と行きつ戻りつ・・・というか。
あとキャラクターの個性があまりたってないかなあ・・・。
概ね、「ホラー調の探偵モノ?」のような空気感でストーリーは展開していきます。



江戸から都の名前は東亰へ。
御一新を経て、時代は新しい時代へと進もうとしていた。
そんな最中、帝都東亰では奇妙な噂が。
闇御前、火炎魔人、人魂売り、奇妙な読売り。

その東亰の一角、帝都新聞の記者新太郎は万造と共にその噂の正体を見定めようと乗り出す。
闇御前に襲われたという華族の鷹司家次男常。
彼の元を訪れて、いろいろ話を聞き込むが、後日今度は常の家人左吉が火炎魔人に襲われた。
辛うじて一命は取り留めたものの、これは鷹司家の家督問題になにやら関係があると見て・・・。


           


読了:2004.8.19
レビュー:2004.8.19
黒祠の島 / 小野不由美 (祥伝社文庫)

「3日で戻る」
そう言い置いて家の鍵を預けたまま行方不明になった葛木志保。
式部は葛木を探して、夜叉島に降り立った。
しかし島の人々は皆、何かに口を噤んでいるようで・・・。
全ての家に飾られる風車と風鈴、忌事があると流されるという牛。
この島に浸透している風習とは何なのか、そしてそれらが島人たちに持つ効力とは。
果たして、葛木志保は、無事に見つけ出すことが出来るのか・・・。

「十二国記」が出ないと思ったら違うもの書いてた・・・と手に取った1冊です。
まあ、「十二国記」とは全然ジャンルの違うお話ですが。
しかし小野不由美さんって、隔離された余所者を嫌う人々・・・って設定好きなのかなあ?(笑
読みながら推理を組み立てるのは凄く難しいお話でした。
人が人を裁くことの難しさ・・・がテーマと受け止めましたが。





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