読了:2006.1.11
レビュー:2006.1.22
■ウォームハート コールドボディ / 大沢在昌 (講談社文庫)
突然の交通事故で命を失った太郎。
ところが、意識を取り戻してみると死んでいなかった。
太郎の勤めていた製薬会社で制作されていた新薬を血液の代わりに体内に投入され、実験体として蘇ってしまったのだ。
心臓が止まったまま街へと戻った太郎だが、その新薬の存在を狙うヨーロッパの兵器メーカーにさらわれた恋人を取り返す為に、太郎は敵地へと向かう・・・。
うーーーーーーん・・・。
や、面白くはあったんですけどね。
ところどころ「それで良いのか?」と思うところもあり、オチが納得できないこともあり・・・。
長編の大沢作品にしては練が甘いような気がしなくもない・・・。
ちょっと雑?(笑
読み終えた後の印象は短編読んだ後みたい・・・。
「君は、その、いつから死んでいるのかね」
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読了:2006.1.15
レビュー:2006.1.22
■走らなあかん、夜明けまで / 大沢在昌 (講談社文庫)
大阪へ出張で初めて来たサラリーマン坂田。
将棋が好きな彼は、大阪へついてまず将棋会館へと足を向けた。ところがそこで、明日の会議で必要な物が入った大事な鞄を盗まれる。
慌てて犯人を追いかける坂田だが、坂田の鞄は次々に違う人物の手に渡り、最終的にたどりついたのはやくざの事務所だった・・・!?
大阪の女真弓の協力を得、とにかく話をしてみることに。
運び屋が坂田の鞄と取引相手の鞄とを取り違えたことを知ったやくざのボスは、真弓を盾に取り、取引相手から金を取り返してくるよう坂田に言うが・・・。
ごく普通の会社員坂田が、大阪を北へ南へ一晩かけての大奮闘。
面白かったです。
大沢作品には珍しく、ごくごく普通の会社員坂田が、極道相手に奮闘するさまは手に汗を握りますね。
一晩の話なので、スピード感はあるし、途中でだれることは全くないです。
結構オススメな感じ。
このひと晩で出会った男すべてに殺してやるといわれたような気がする。ただひとり、ケンをのぞいて。
「やりたきゃどうぞ。でも僕だって、もう覚悟は決めてますよ」
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読了:2005.11.11
レビュー:2005.11.15
■ダブルトラップ / 大沢在昌 (集英社文庫)
とある情報機関に勤めていた加賀は、優秀な諜報員だったがある事件がきっかけで、裏切り者として追われるようにしてその仕事から足を洗い、現在は姿を隠しながらある都市の高級レストラン経営をしていたが、一本の謎のテープが送られてくる。
送り主は加賀と同じ事件で追われた元同僚牧野。
そのテープは、助けを求める牧野の声が吹き込まれていた。
そして加賀自身も何者かに襲われる。
牧野の周辺で何が起きたのか。加賀を襲ったのは何者なのか。
捨てたはずの過去をたぐりよせ、加賀は四国へと飛ぶ。
まあおもしろいです。
アクションより情報戦的なイメージの方が強いかなあ。
ちょっとだけね、どんでん返しの展開が気に入らないというか・・・何か興奮不足みたいな感じなんですけど(笑
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読了:2005.10.30
レビュー:2005.10.30
■B.D.T [掟の街] / 大沢在昌 (角川文庫)
不法滞在外国人の増加で急増した「ホープレス・チャイルド」と呼ばれる混血児たちの多くは犯罪に手を染め、彼らの多くがたまる東新宿を筆頭に六本木などはB.D.Tと呼ばれるスラム街と化した。
B.D.Tのホープレス私立探偵ヨヨギ・ケンの元を訪ねたのは、成功し、西側に住むホープレスの息子で本人も作家としての成功を収めるヨシオ。
ヨシオの愛するホープレスの女性歌手ガーナが失踪したのでその行方を追って欲しいと言う。
ガーナの行方を追ってB.D.Tの捜索へ乗り出したが、事態は思わぬ方向へと転がり込んでいった・・・。
ちょっと一風変わった舞台設定になってます。
大沢さんお得意の新宿、六本木などが舞台ではありますが、時は近未来・・・ヤクザなどは姿を消し、日本は多民族国家です。
でも、薄汚れた(笑)地元刑事とラインを超えた友情を持ち、巨大な敵と戦うところは大沢節とゆーか。
池谷が佐江とイメージかぶるっす〜。
どんどんガーナの失踪から話がそれていくみたいに見えるですが、ちゃんとつながる辺り・・・複雑です。
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読了:2005.10.22
レビュー:2005.10.30
■天使の牙 上・下 / 大沢在昌 (角川文庫)
「わたしを保護して」
警察にそう連絡を取ってきたのは、日本全土を脅かす新型麻薬「アフター・バーナー」の総元締め「クライン」のボス君国の愛人はつみだった。
組織内部を知り尽くしているはつみの保護に向けられた男勝りの女刑事明日香は、ホテルではつみと接触するも、ヘリによる襲撃で重態に。
その際はつみも銃弾を受け、脳死状態だった。
「クライン」との戦いに向け、明日香の上司芦田が下した決断は、明日香の脳をはつみの体に脳移植する・・・。
いくつもの条件を奇跡的に満たした2人は、脳移植によって1人の人間となった。
絶世の美女はつみとして目覚めたアスカは、芦田の命令により囮として「クライン」に挑みかかる・・・。
映画化しましたね。で、映画もビデオで見てみました。
・・・がーんッ。
映画を見て大ショック受けるくらい、小説は面白かったです(笑
アスカと仁王のやりとりが、何と言うか・・・じれったいと言うか、女としてわかるような気もすると言うか。
警察が頼れない、誰を信じたらよいのかわからない、っていうのは怖いですね。
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読了:2005.10.25
レビュー:2005.10.30
■ザ・ジョーカー / 大沢在昌 (講談社文庫)
殺し以外のあらゆるトラブルを請け負う男ジョーカー。
六本木のあるバーでのみ、ジョーカーに依頼をすることが出来る。
顧客データのフロッピーと共に行方を消したマッサージ師、男と別れる為に持ち込まれたトラブル、偶然渋谷で拾った父親を殺したという少女と彼女を追うヤクザ、フリーマーケットに出展している男の正体、暴力団の後継者問題、そして「先代ジョーカー」と伝説の殺し屋「セカンド」。
数々のトラブルが今夜もジョーカーの身を襲う。
面白くないことはないですけどねえ・・・やっぱ短編だから・・・物足りないッ。
一番最後の「ジョーカーの伝説」が一番面白かったかなあ。
沢井のキャラがね、結構好きです。バーのマスターですけど。
長編が出ることを期待しますか。
ジョーカーのキャラも良い味ですから。
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