読了:2004.6以前
レビュー:2004.12.10
黒い家 / 貴志祐介 (角川ホラー文庫)

若槻の勤める保険会社にかかってきた1本の電話。
「自殺をしても保険はおりるんやろか?」
そして、顧客に呼び出された若槻は、首吊り自殺の死体の第一発見者となってしまう。
不審を憶えた若槻は、自ら真相を掴む為に調査に乗り出すが・・・。
生命とは、金とは、そしてモラルとは・・・!?
本当に怖いのは、人の心の暗闇に潜む魔物なのかもしれない。


これは、買ったのも読んだのも、ずっとずっと前なんですが、実は1度しか読んでません。
なぜって・・・あまりに怖すぎて!!!
読みながら布団の中で、手に汗を握りながら心臓バクバクだったのを覚えています。
戦慄します。まじ怖いです。
いくつもホラー読んでるけど、本でここまで怖い思いをしたのは最初で最後です、今んトコ。
映画化してたけど、泣きそうだから絶対見たくありません。
これだけ期間が開いてようやく2度目を読みましたが・・・やっぱり怖かったよおおおお(涙)
オススメです。




読了:2004.8.17
レビュー:2004.8.17
天使の囀り / 貴志祐介 (角川ホラー文庫)

仕事の為、探検隊に加わってアマゾンへ渡った作家の高梨。
穏やかで繊細だった高梨は、早苗の元へ戻って来た時には明らかに人格に変容をきたしていた。
アマゾンで一体何が起こったのか?
そして、アマゾンとは無関係の人たちに次々と起こる異常な自殺行動。
高梨の異様としか言いようのない変貌と何か関係があるのだろうか・・・。
アマゾンにいた頃に高梨が早苗に送ったメール、そして人格の変わり方・・・それらをヒントに早苗は謎を究明しようとするが・・・。

コレは・・・わたしとしては・・・うむむむむ・・・。
・・・と言うのは、決してつまらないという意味ではありません。
一覧の評価を見ていただければわかる通り、面白かったです。
ですが。
想像力豊かな方は、ちょっと覚悟した方が良いかもしれませんね。
わたしは途中何度か吐き気と悪寒に教われましたので。


「聞こえる」
「何が?」
・・・
「『天使の囀り』」
           
(高梨/早苗)


読了:2004.8.12
レビュー:2004.8.12
クリムゾンの迷宮 / 貴志祐介 (角川ホラー文庫)

目を開けると、見覚えのない場所にいた。雨に濡れ、深紅色に染まった異様な世界。
そこで出会った藍という女性と行動を共にした藤木は、同様に突然「この世界」へ連れてこられた6人と出会う。
手元にあるのはわずかな食料と飲み水、そして行動の指示を与えてくれるゲーム機。
果たして、誰が一体何の目的で、どのようにして「この世界」へ藤木らを連れてきたのか。
これから何が始まるのか。
生死をかけたサバイバル・ゲームが始まる。

怖かったです〜〜〜。
やっぱり舐めちゃいけなかった、貴志さん・・・。「黒い家」で十分わかってたはずなのに・・・。
どこかのレビューにもあったけれど、「バトル・ロワイヤル」ですね。
けど個人的には「バトル・ロワイヤル」よりずっとずっと怖かったです・・・。
ただ、人によっては結末に不満アリ、という意見もあるようですね。
わたしは好きなんですけどね、想像力に託しますみたいな終わり方も。
モノによりますが。



読了:2004.6以前
レビュー:2004.7.15
青の炎 / 貴志祐介 (角川文庫)


櫛森秀一は普通の高校生。父親はいないが、愛する母と可愛い妹とで平和な生活を営んでいた。
・・・あの男が帰ってくるまでは。
秀一の大切な家庭に恐怖を与える存在、曽根。
母と妹を守るために秀一は、曽根を殺す計画を練り始める。

普通の日常から、普通の人間が転がり落ちていってしまう瞬間を垣間見てしまう気がした。
どんな理由であれ殺人を認めるつもりはないけれど、それでもそこまで少年を追い詰める社会や環境に疑問さえ浮かぶほど、秀一の気持ちが切実に伝わってくる。
大切なものを守るため・・・。
その為に、そんな手段しか見つからなかった秀一が哀しくもあり、可哀想でもある。
純粋に大切に思えば思うほど、追い詰められていく・・・。

映画化したので見た人もいるかもしれませんね(ちなみにわたしは見ましたが)。
けどやっぱり本で読むのが絶対オススメです。



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