アルスラーン戦記 / 田中芳樹 (角川文庫)

「十二国記」が中国風なら、こちらは古代ペルシア王朝風ですか。
世界史好きな人ならオススメかも。戦略とか、頭良くって感動するし。



王都炎上



パルス暦320年、西北方よりルシタニアが大国パルスに攻め入った。
国王アンドラゴラス率いる無敗のパルス軍に、文明においても富裕、勇猛さにおいても劣るルシタニアが勝てるはずもなかったが・・・。
まさかの敗北を喫し、王太子アルスラーンはパルス軍の中でも極めて優れた将軍ダリューンに助けられ、その友ナルサスの元を訪れる。

ナルサスがねえ・・・好きなんですよ〜。
オイシイんですよ〜。


           




王子二人

東方国境を守るペシャワール城。そこには二人の万騎長キシュワードとバフマンが従える無傷のパルス軍がいるはずだった。
ペシャワールを目指し旅を続けるアルスラーン一行。
一方エクバターナでは王弟ギスカールと大司教ボダンの対立がますます苛烈に。
そして密かに力を蓄えていくヒルメスは、力強い味方を得ることに・・・。




落日悲歌

ペシャワール城にたどりついたアルスラーン。
しかし東方国境では、隣国シンドゥラが不穏な動きを見せていた。
エクバターナへ進撃する際の後方の憂いを断つべく、ナルサスは計略をめぐらせる。
果たして勝つのは、パルス軍+ラジェンドラ王子か、ガーデーヴィ王子か。



                


汗血公路

ペシャワール城内の人事も終わり、いよいよエクバターナへ向けて進撃開始。
街道沿いの要塞でルシタニア軍とパルス軍が激突する。
一方ナルサスの元領地ダイラム地方では、招かれざる客が複数訪れていた。
エクバターナではヒルメスが暗灰色のローブをまとった魔術師を訪問し・・・。






征馬孤影


草原の覇者トゥラーン軍の急襲。
エクバターナへ進撃したアルスラーン軍は、急遽ペシャワール城に取って返すこととなった。
その頃、1人旅に出たギーヴは、ヒルメス王子と偶然対面するハメになってしまう。
エクバターナでは、ルシタニア軍が浮き足立っていた。
ナルサスの頭で弾き出された予測の中で、もっとも可能性が低いとみていた事態が現実に・・・。
それぞれの思惑が入り乱れる・・・。






風塵乱舞


ペシャワール城を発ち、南へと向かうアルスラーン一行。
豊かな港町ギランに現れた海賊を、ナルサスの妙案が待ち受ける。
そして、イリーナを護衛していたメルレインは、ようやく妹アルフリードの元へたどりついた。
一方、ペシャワール城ではキシュワードが亡きバフマンの書状を発見し・・・。


                
               


                

王都奪還

アンドラゴラス率いるパルス軍とギスカール率いるルシタニア軍がエクバターナ東方の地で激突する。
だがキシュワードに託したナルサスの戦略がアンドラゴラス軍を救った。
敗走するルシタニア軍にアルスラーン軍が、かの地アトロパテネで決戦を挑む。
一方ギスカールの去ったエクバターナでは、ヒルメス軍がルシタニア軍を一掃、とうとう王宮へと辿りついた。
エクバターナの王宮でアンドラゴラス、ヒルメスそしてアルスラーンの因縁の接見が・・・。
王権は誰の手に・・・そしてギスカール率いるルシタニア軍は・・・。
第一部いよいよ完結です。




                



仮面兵団


ダリューン、ナルサスら、後に「アルスラーンの十六翼将」と呼ばれるうちの15人やその他多数の人々の助勢の下、アルスラーンが目指した理想の元に治世を行い始めて3年が経過した。
ところが不審な客将に唆されてミスル国がパルスに侵入。
撃退をしたものの、今度は時同じくしてチュルクが不審な動きを。
パルスの周辺国家が騒がしくなる。
一方、マルヤムへ落ち延びたギスカールはボタン勢力と対抗し・・・。


                


旌旗流転

ヒルメス率いる仮面兵団がシンドゥラに侵入した。
同盟を結ぶパルスはシンドゥラへ向かうが、その途中チュルク兵と戦闘に。ナルサスの詭計がここでも炸裂する…。
一方偽ヒルメスの元に馳せ参じたザンデはミスル国ホサイン3世の奸計に気が付いた。
パルス周辺国家が全て激動する中、ファランギースの過去が明かされる…!!


                



 【妖雲郡行

ペシャワール城近郊が不穏な生き物に襲われた。街では浴場世話係が、入浴客の会話に不審なものを感じ取る。
いよいよザッハークの眷属がアルスラーンに攻撃を仕掛けてくるのか・・・。
そして、トゥラーン軍を引き連れたヒルメスは、ミスル国にたどりついていた。ミスルには偽のヒルメスが。
一方、アルスラーンより使者を請け負ったファランギースとアルフリードは、オクサス地方のザラーヴァントの故郷にいた。
そこで奇怪な体験をするが・・・。


                


読了:2004.6以前
レビュー:2004.7.29