【写真上】 杉の腰板と珪藻土の塗り壁

【写真左】 フローリングと天井の梁(左上はロフト)
      腰板に横に取付けられているのが
      温水パネルヒーター
    

シックハウス恐怖症
家を建てると決めてから、住宅雑誌などを読み始めた。
図書館からせっせと本を借りてきては、コピーして資料を集めた。
その中にシックハウスのことがあり、自分のこととダブって怖くなってきた。
以前からTVのニュースなどで知ってはいたが、その時は他人事だった。
それが突然、自分に降りかかってきた。
ひどい症状に悩まされている人が自殺したとなると、余計不安が増し
ノイローゼになってしまった。シックハウス恐怖症だ。

16年前、新築のマンションに引っ越してから、鼻炎、体のかゆみ、手の湿疹、水泡、
ひどくなる薬の副作用(薬を飲むのが怖くなってしまった)などいろいろな症状に
悩まされるようになった。しかし、これがすべてシックハウスが原因とは断言できない。
因果関係が特定できないからだ。
でもこれから建てる家はシックハウス対策、つまりエコロジー住宅にすることは決まった。
何も知らずに家を建て、住みはじめたらもっとひどい化学物質過敏症になり、
その家に住めないなんてことになったら、泣くに泣けない。本当に深刻な問題だった。

体に出る症状は人によって多彩で、こんなのが?と言うような症状もある。
もし、今アトピーなどのアレルギー症状や、何か思い当たる症状がある人は、
新築や改築するときは、ぜひ気をつけてください。


我が家の対策
我が家で行った対策は、木の家にすること。
@杉の腰板ー車椅子でぶつかっても傷や汚れが目立たない。
A無垢のフローリングー車椅子の場合コーティングしたほうが、汚れが目立たない。
B壁、屋根の構造用合板はFc0を使用。ホルムアルデヒドの値が1番低い。
C注文家具はシックハウス対策をした集成材を使って製作。
D珪藻土の塗り壁ー調湿・保温・断熱・結露防止・防火性などの機能がある。
E床下・室内の空気環境ー湿気はカビを繁殖させ体に悪く、建物の寿命も短くする。
 冬は輻射暖房の温水パネルヒーターでどの部屋も20℃前後。
 床と天井の温度差は1〜2℃。

100%完璧な対策は難しい。それも決められた予算の中でやり繰りするのだから。
私たちは幸運にも理解のある設計士や工務店に恵まれた。
そのお陰で私のシックハウス恐怖症は、ほとんど解決してしまった。単純ですが・・・。
シックハウスの心配な方は、エコロジー住宅に関心があり、よく話を聞いてくれる
設計士や工務店を根気よく探してください。


参考資料
現在シックハウスに対する関心が高まり、いろいろな本が出版されています。
またホームページからも情報収集が出来ます。
以下、本とホームページのURLです。

「健康な住まいを手に入れる本」増補3訂 2001年 コモンズ
「シックハウス対策のバイブル」 日本建築学会編 2002年 彰国社

建築環境・省エネルギー機構 http://www.iijnet.or.jp/ibec/
シックハウスを考える会 http://www.sickhouse-sa.com/
アーキマップ  http://www.archimap.ne.jp/index.htm
(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
http://www.chord.or.jp/