侵攻

瞬間、”メタスターシス”のブレードは”FG5−PP”を縦に貫いていた。
残った”サバーン”は”ドゥルカマーラ”に接近戦を挑んだようだ。”サバーン”の振り下ろしたバズーカの砲身を、”ドゥルカマーラ”は同じくバズーカで受ける。ゴンッ、と暗闇に金属音が響き、両者の関節が低い唸りを上げた。だが、その力比べも長くは続かなかった。”ドゥルカマーラ”のインサイドハッチが不意に展開し、そこから飛び出した幾多の吸着地雷が”サバーン”を直撃した。上半身を爆炎に包まれた”サバーン”は後ろ向きにのけぞり、”ドゥルカマーラ”の足底に踏み倒された。
止めを刺すべく近寄った俺を、ジャックが制した。
”ドゥルカマーラ”はその残った左手で”サバーン”のコクピットブロックを掴み、ハッチをむしりとった。

そこに収まっていたのは…やはり人形だった。」
10/02/28 08:35更新 / YY

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まろやか投稿小説 Ver1.50