ったのは、他でもない。君に、我が社の兵器開発に協力してもらうためだ。
君は、ナービス製の強化人間と聞く。我が社は今、強化人間用の兵器の開発を進めているが、肝心の強化人間が足りないのだ。
君の力を借りたい。」
フェアレ君は、うつむいたまま答えた。
「…私が必要なの?…それとも、私の力が必要なの?」
「…?」
しばしの沈黙。
沈黙を破ったのは、ロドム中佐だった。
「よく意味がわからん。どっちも同じだ。我々に協力するかどうかを聞いているのだ。」
「…いいよ。協力する。でも、ひとつ約束して。
…私を捨てないで。」
「わかった。君が我々に協力する限り、約束は守ろう。」
そこで、フェアレ君は初めて顔を上げた。
「本当?約束だよ。絶対に捨てないで…!」
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