ぬまま、コントロールを失った機体と共に生物のようにうねる機械の地上へと落下していった。
「…あとは貴様らだけだな?」
狙撃形態を解除し、グローリー・スターは振り返る。
そこに、ソルジット・タイプTLとファントムの姿があった。
「アンタと言う人は…、何でそこまで人を道具のように扱える…?」
片手でライフルを構えるファントムを駆るイグニスは、静かに、その眼に怒りを灯し、目の前の相手と対峙した。
「Δ“トリニティ”システムを保管するためだけの存在が…。何を偉そうに言う?」
スモークマンの答えに、イグニスは操縦桿を握る手に力を込めた。
「アンタの声を聞いているとな、なんか癪に障るんだよ」
コクピット内のキーボードをいくつか叩き、ジュンは身構えた。
タイプTLが、“スクランブル・ブースト”モードに切り替わる。
「イグニス、あいつを叩くぞ!」
「はい!」
ジュンのかけ声と共に2機のACは跳び出した。
「つけあがるな!小僧ども!!」
響く銃声。轟くブースト。雷鳴鳴り響き、大地が歪み、海が荒れる中、変わり果てた島の中心で、最後の戦いの火ぶたが切って落とされた。
12.『現在(いま)/目覚め』 終
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