鬼門!?

もうすっかりと日は西に落ちていって、地平に隠れようとしている頃であった。
博麗神社の境内には1つの長い影があった、人物は二人いるのだが、影は1つ。
ムーンと魔理沙が佇んでいるのだが、ムーンの影は失われて、何処にあるのかが分からない。
別に影など無くても別に生活は出来るが、何となく嫌な予感がしてならない。
「今日は楽しかったぜ!」
「それは良かった、ところで霊夢なんだが・・・」
「賽銭箱に幾らか放り込めば機嫌は直ると思うぜ?じゃあなー!」
「あ、ああ・・・またな」
魔理沙は上機嫌で箒を片手にムーンに対して言葉を言うのであった。
ムーンの方はと言えば気になっていることがあるのか、多少、テンションが下がりながらも魔理沙に対して悩みを言うような感じで言葉を言うのであった。
魔理沙は安直にケラケラと笑いながらムーンに対して言葉を言って別れの挨拶を言うのであった。
ムーンの方は魔理沙の安直な言葉に呆れながらも言葉を返して去っていく姿に対して手を振るのみであった。
「・・・お前、誰だぁ?」
「!?・・・鬼か?神聖な場所に鬼とは似合わないな」
ムーンは幾らか手を振った後に踵を返して神社の方に足を進めていこうとするのであったが、振り返った瞬間に1人の少女が、ヒョウタンに口をつけながら自らの方を見つめて居るのに気がついた。
それは紅白の巫女衣装である霊夢ではなく、かなり小さい感じのこめかみから角が生えている少女であった。
服装は薄桃色のブラウスにスカーフを巻いており、青が基調のロングスカートを穿いている、そして髪は栗色で、上手く垂れた髪を束ねていた。
角の右には青いリボンが巻き付けられており、頭には霊夢と同じような赤いリボンが結ばれており、可愛らしく見えるだろう。
だが、ヒョウタンを呷るとは子供とは思えないように見える。
ぷはーっと中身を幾らか飲んだ後にムーンに対して、酔ったような口調で言葉を言うのであったが、何処か生意気な雰囲気がある。
ムーンは相手の第一印象を呟き、ムーンは鬼を見たことがあるのか、殆ど驚くことなく静かに言葉を続ける。
「そっちこそ似合わないねぇ、そんな魔術師の様な格好。」
「・・・んで、俺に何のようだ?」
「んー、今日は残念だけど、帰って貰うよぉ?」
「残念だが、その予定は無い、力尽くでも通らせて貰う。」
「やれるものなら、やってみればぁ?痛い目を見るのはそっちだよぉ?」
鬼の少女はまたも生意気に言葉を言うが、ムーンは気にせずに言葉を続けるのであった。
そのまま言葉を続けていたが、少女はどうやら神社に人を入れたくないようであった。
ムーンはハアと息をついてまだ名も知らぬ相手に対して挑戦的な言葉を投げつけたが少女の方はその挑戦を受けて立つとでも、言うように、にゃはははと高笑いするように笑いながら言葉を言い、またもヒョウタンを呷るのであった。
しかし、実力行使するとは言った物の、少女相手に攻撃するのは気が引ける。
だが、此処で引き下がっても何処へ行く当てもないしどうすれば良いのか・・・
そんなことを青年が考えて居る間に少女の方は追い払う気が満々なのか、此方に対して先ほど口に含んだ酒を吹きかけてくるのであった。
青年は何をやっているのかと思っていた矢先にいきなり、目の前で炎が現れるのであった。
ムーンはいきなりのことに驚いて何歩か歩を下げてしまうが、逃げる気は無いのかそのまま少女を見つめるままであった。
そのまますぐに火は消えたが、少女の方はムーンの驚いている姿を見ながらケラケラと笑いながら青年の方を見て居るのであった。
「怪我をしても知らないぞ?」

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まろやか投稿小説 Ver1.50