1人でも多くを救う為、無数の人々を殺した
そうして---正義で世界は救えないと理解した。
百を生かす為に、十を殺し
千を生かす為に、百を殺し
万を生かす為に--千を殺した
誰よりも正しくあろうとした、その道が--正しかったと、信じている。ならば何故この身はあの刻のまま落日の丘に、縫い止められているのか。もしも、願いが叶うなら、信じた正義を、歩んだ過去を、当然の栄光を、不遇の結末を、逃れえぬ縛鎖を、堕落の揺籃を、汚泥の契を、最果ての夢を、狂騒と快楽を、虚栄の羨望を、深奥の撒を、断罪と愉悦を、無耀の回答を、闇夜の無名を、聖杯に祈りを、あの日描いた夢と---果たせなかった理想を何を信じ、何を失い、何を望み、何を得るのか、求めた答えが此処に在る。終わらぬ連鎖を終わらせる、其れを果たし得るのが聖杯だ、世界の改変、ヒトの魂の変革を、奇跡を以って成し遂げるそのために、たとえこの世全ての悪を担うことになろうとも--構わないさ、それで世界が救えるなら、僕は喜んで引き受ける平等に全てを愛し、分け隔てなく全てを殺 す、これが貴方の望んだ世界・・・・・・・・・・ 『フロス家当主による願望』
・・
「貴方が何故負けたか解るかしら?・・・それは貴方の『慢心』が原因よ・・・以後気を付ける事ね」
彼女の言ってる事は正しい、あの結果は己自信の油断から出た隙だ。
実力では彼等に勝っていた、経験でも彼等に勝っていた。
ならば何故『あんな奴等』に私は負けた?
そう、私を・・あの殺人狂と恐れられていた私を倒した『あの男の妹』は『慢心』という一言でまとめて見せた。
違いない、事実あの男の時も私の方が遥かに上回ってる物だと思っていたのだから・・・。アア・・これだから此処は面白い。面白すぎて顏に出てしまうよ。
・・・・・・・・・・
アイン執務室
「まさか・・とは思ってたけど・・・本当に大佐の言うとおり、ハンデがあるとはいえ大尉を倒すなんてね・・」
アナザーを含むUF5、メビウスはアインの部屋に着いた。
そして開口1番のセルフがそれだった。
「・・で何かようなのか?、まあ無いと呼ばないよな」
するとアインはアナザーの目の前に立つとアナザーの顏を思いっきり掴んだ
「口の聞き方には気を付けなさい・・ここでは私は貴方の上官なのだから」
「っぐ・・ああ!」
「まあいいわ・・以後気を付ける事ね・・死にたくないなら」
「・・ハイ・・」
アインは椅子に座ると机から鍵とカードを取り出しそれぞれに配った。
アナザー達はそれを受け取るとアインはそれの説明を始める
「ACの起動キーとIDカードよ・・その2つが無いとACは動かない・・・無くさないようにね・・ACが乗れて初めて使えるようになるんだから、期待を裏切らないで頂戴・・・あとさっきは御免なさい、いつもの癖なのよ・・」
癖?あのアイアンクローが!?
するとコンコン!とノックの音が後ろから聞こえてきた。
入って来たのは流離狼中尉である、だが何故かヨロヨロな状態で処どころ痣らしき物も見られる。
「失礼します、中佐何か御用で?」
「あら・・中尉。さっきのさっきで良く来れたわね?・・お仕置き・・足らなかったかしら」
アインは口が綻んだような顏をして流離狼に言った。
「いいえ!その様な事は無いでありますサー!」
「・・足らなくなったら言ってね・・『何時でも』してあげるから・・・フフ」
「イエス!サー!」
アインは流離狼中尉のその表情を見てそれを楽しんでるかのようだった。
アナザー(ドS?)
UF
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