に運んだ。
テックンはしばらく不満気な様子だったが、やがて思い出したように言った。
『そうそう。依頼のメールが来てたから、受けるって返事出しといたよ』
「ふーん。どんな依頼だ?」
『えっとねー。……アルテリア・スターナムの防衛で、報酬は十分用意してるってー』
「アルテリアの防衛ねぇ……。まぁ、普段やってるコロニー警備とそんなに変わらないだろうし……」
『じゃあ、受けるんだね』
「もう返事も出しちまったんだろ? だったらやるしかねえよ。おっと、そうだ……」
ブラフマンは情報端末の前に立つと、メールを起動させた。
しばらく端末の前で考えていたが、シンプルにこう打ち込んだ。
From:ブラフマン
Title:仕事手伝え
あー、親愛なるレイヴン諸君(笑。
喜べ。うちのポンコツが良い仕事を見つけて来てくれたぞ。
何でもアルテリア・スターナムの防衛で、報酬は十分用意してるらしい。
仕事無くて暇な奴は手伝ってくれ。
本文を打ち終えたブラフマンは、複数のレイヴンのアドレスを選択すると、送信ボタンを押した。
送信が完了した事を告げるメッセージが表示され、ブラフマンは満足げに頷く。
「これでよしっと……。さあて、飯の続きっと……」
それから数分後……。
敵勢力がネクスト二機だとブラフマンに伝え忘れていたテックンは、それを伝えた途端に、スパナで頭部を激しく叩かれる事となる。
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