ですか?」
ディアマントは機を止めて返した。
「私以外のハンターやイェーガーから、戦い方や考え方を学んだ方が良いと思う。それに、私が居なくなった時でも行動出来るようにした方が良い」
私のこの体も永久不滅じゃないのだからと、ディアマントに優しく諭され、弟も納得した。
「分かりました」
「よし。付いて来い」
ヘルファイアーに促され、タンザナイト機は先行するオニキス機とバレットストーカーに続いた。
「クオレ、アイザックスさん、姉さんを頼むよ!」
「任せてくれ」
「テメェこそ姉ちゃん置いてくたばるんじゃねーぞ?」
当たり障りのないやり取りを返すアイザックスと、相変わらずラフな姿勢のクオレに見送られ、タンザナイトとディアマントは互いの武運と生還を祈りながら別れた。
「ねーちゃんもよ、愚弟置いて死ぬなんてマネはするなよ。あのうるせぇガキの面倒見るの嫌だぞ俺は」
「承知しています」
どこに行っても口が悪い人だとはディアマントも思っていたが、しかし彼女はこの悪口も許そうと言う気でいた。何せ、いつクオレの言葉が聴けなくなるのか、全く分からない時勢なのだから。事実、レイヴンキラーの攻撃の当たり所が悪ければ、クオレはすでに帰らぬ人となっていた可能性が極めて高い。
「ま、そうはさせないけどな」
とはいえ、問題児とはいえ過去に家族を失う辛さを目の当たりにしているクオレである。口煩いとはいえ、今回組む事となった仲間の弟とあれば死んで喜ぶような精神は持ち合わせていないし、その姉をみすみす死なせるつもりはない。
「さて、話はその辺にしよう」
アイザックスに促され、クオレとディアマントはカニス・マヨルのリベリオンが向く先へと、互いの機を向けた。
青白いレーザーに射抜かれた原種アミダが爆発し吹っ飛んだが、爆風が晴れた先では、新たなアミダが、8車線道路を堂々と這って迫っていた。
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