#05:人類の敵

だと判断したのだ。
 ソラックスを撃墜すると、アニマドは同僚がガロンと交戦しているのを横目に、前方のバルバトス目掛けてガトリングガンとハンドロケットを撃ち捲くった。案山子を思わせる体型に加え、デヴァステイターに付き物のバリアも搭載していないためにバルバトスは脆く、デスペナルティにレーザーキャノンで反撃するよりも早く粉々にされていた。
 後方のバルバトスはレーザーキャノンでハンター2人を追い立てるが、グラッジパペットはガロンのパルスビームとマイクロミサイルを回避していた為に狙いが定まらず、レーザーは悉く外れた。一方、デスペナルティには命中こそしたものの、重装甲とフォースフィールドにより、大したダメージに至らない。
 前方のバルバトスが倒れた事で、グラッジパペットとデスペナルティは並んで離脱に掛かった。だがガロンは、横跳びとブーストダッシュを織り交ぜながら、バルバトス隊に先行して追撃。途中から、新たにもう一機が加わった。
 クオレはすぐさまマシンガンで反撃。今度は命中弾を得られたが、またしても泡状のバリアが弾丸を無効化した。
「そう来ると思ったぜ」
 ならばと即座にレーザーキャノンに切り替え、先ず突出していた片割れを砲撃。既にレーザーキャノンは効くと分かっていたので、対処はスムーズだった。この一撃はジャンプの着地際を狙った事もあり、正確にガロンの下半身を粉砕した。動力を射抜かれた敵機は抗いようもなく沈黙した。
 そして残る1機に、クオレはインサイドミサイルを見舞った。ミサイルはバリアを突き抜け、ガロンの上半身を破壊した。原型は残ったものの、前面を電子頭脳部諸共抉られた事で動作はぎこちなくなり、やがて止まった。
 しかしバルバトス隊はなおもしつこく食い下がり、胸部レーザーキャノンを見舞う。レーザーの出力は、レーザーライフルWR24L-SHADE2より射出されるそれと大差ないものの、間断無く飛んで来る為、喰らっても平気なデスペナルティは兎も角、グラッジパペットは半ば勘に頼っての回避運動を取らざるを得なかった。
 ところがそのバルバトス隊が、後方から次々に吹き飛ばされ始めた。
 何事だと振り返ると、ポットベリーとターボクロックの姿がすぐに見えた。ポットベリーはインサイド内臓バズーカで、ターボクロックはブレード光波でバルバトスを次々に撃破して行く。
「やっと追いつきましたよ!」
「ああ、悪い悪い」
 アルジャーノンに応じ、クオレは即座にグラッジパペットを反転、マシンガンでバルバトスを銃撃しに掛かる。
「大丈夫だ、俺の同郷人だ」
 アニマドは最初沈黙していたが、現れたのがクオレの同僚だと分かると、すぐに合流を急いだ。かくして、4機が合流出来た頃には、破壊されたバルバトスは30機あまりを数えていた。
「その人は?」
 アルジャーノンは見慣れぬ同業者を見て呟いた。
「俺の旧友だ。名前はアニマド。少々愛想は悪いが腕は立つ」
「話は後だ。まずはアレを潰す!」
 アニマドはガトリングガンを向けた。人類の敵に堕ちたファシネイターが3機、バルバトスを10機あまり従えて、新たに姿を現している。
 ハンター達は即座に一斉射撃を見舞った。ファシネイターが1機、まずは反撃も許されぬまま粉砕された。バルバトスも腹部内臓ビーム砲で反撃したが、ハンター達から近いものから、次々に爆発四散した。
「弾切れか……」
 アニマドが舌打ちした。ガトリングガンが弾切れしたのだろうとクオレは見た。
「クオレ、あのクズのゴキブリ女を足止めしてくれ。15秒もあればいい」
 アニマドは口を開くと、ハ
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まろやか投稿小説 Ver1.50