「任務開始だ。直ちに投下準備に入れ」
「了解」
コックピットに入るといつも思う。
この世界に平和は訪れるのだろうか?
否、平和はあるのだろうか?
怒り、憎しみ、悲しみしかないこの世界を俺は変えることができるのだろうか?
変えるため俺はレイヴンになった。
レイヴンになればたくさんの人を助けられると思った。
だが、現実は辛く厳しかった。
人を助けるより企業のことを優先し、邪魔する物は排除するだけの存在だった。
それでも誰かを守れるのなら構わない。
あの悲しみはもう誰にも味あわせたくない。
そうやって今まで生きてきた。
ただ自分の正義を信じて・・・
「投下準備完了。ハッチを開きます」
開くと同時に光が差し込んできた
「日の出です」
俺はこの真っ赤に燃える太陽を目に焼き付けたいつ死んでも悔いがないように。
「システムオールクリアー。ACグリム・リベリオン アッシュ・クロフォード出る!」
そうして一機の烏が飛び立った。
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