地下トンネル内調査後編 OK

しき所に辿り着いた、と辺りを見回すと其処は古代兵器や遺跡のオンパレードだった。
 そして、倉庫を物色していたパイロットから声が掛かった。
見てみれば、何故か浮いていたり輝いていたり。
大量の大小様々なコンテナが、不思議な現象に見舞われていたのだ。
「うええ、今度は魔法なのか!?」
『奥にコンテナが飛び回ってる所があります』
「カオスだ」
 何はともあれ、ゲートは閉めておく事にする。
あれが飛び出すと色々被害が出てしまうからだ。
 やるぞ。
そう意気込んだ時だった。
『隊長、たす―――』
急に入った通信が行き成り断絶してしまう。
次いで通信音声。
『こいつ、何てはや――』
『ティルフォル、おい応答し――』
その音声が消えた瞬間、見据えた背後で爆発が起こった。
「行くぞ!」
『了解』
『了解…』

 『う、うわあああああああああああ―――――――――』
叫ぶ人型MTのパイロット。
しかし、実刀ブレードで突き刺される。
運よくコクピットの横を通ったが、それでもコクピットに被害が及ぶ。
如何やら内部フレームが追いやられて、その分がコクピットを破壊した様だ。
肩に金属が突き刺さり、凄まじい痛みが伴う。
「うあああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
 放り投げられたか、しかし痛みで、その浮遊感に気づけなかった。
瞬間、突然の衝撃に頭を打ち付け、意識が吹き飛ぶ。
 無様に倒れ込んだMTへ腕を向ける謎の人型兵器。
実刀ブレードが収納され、腕が変形し、エネルギー砲になる。
砲身にエネルギーが充電され、放電が少なからず発生する。
 其処を数機の逆関節型MTが躍り出る。
軽装備型の機動力を確保したタイプがバルカンを撃ち、重武装型が後方から多連ロケット砲で、それを援護する。
エネルギー砲を向け、発射しようとするも、更に後方から狙撃型の人型MTが砲弾を飛ばしてくるので、回避せねばならず、標準のずれたエネルギー砲が撃ち出される。
 『気をつけろ、プラズマ砲だ!!』
雑音の酷い通信を軽装備型のパイロットが叫ぶ。
『どっから来たんだ!?』
『さっき、データベースにハッキングしてた連中が、システムがおかしくなったって悪戦苦闘してたらしいが…。
まさか、此処の防衛システムなのか!?』
『古代絡み盛り沢山なんだ。
これ位大袈裟なシステムじゃないと割に合わないんじゃないか?』
 上ずった声で喋っていると正体不明機に変化が現れた。
左腕も同様にエネルギー砲に変形し、背中からも同様にエネルギー砲が展開される。
加えて肩のブースターと思しき装置も大きな可変機構を大々的に動かして、明らかに『エネルギー砲以外の何物でもない』姿へと変貌、コア部分の機体全体が前のめりになっているかの様な印象を与える原因になっていた部分さえ、エネルギー砲に変形し、後は尻と背中に接続された巨大ブースターが噴射を開始する姿である。
足首から先が前後に長く展開していた部分が膝関節の変形に伴う固定により変形し、戦闘機の主翼の様な状態へ姿を変え、翼の様に扇状に広がっていたブースターは後ろに一纏めの状態へ変形し、尻のブースターも、下方向へ全隊が向いていたのが、高さを確保してから装置が下に下がり、ノズルが集中している部分が吊り上げられ、大型腰部ブースターも主翼へと変形を見せる。
 『何だ、何だ、何だぁ!?』
『下がれ、正面に立つな!!』
 正体不明の人型兵器が、何だか良く分からない戦闘機なのかMTなのか見当がつかない形態へ変形してしまい、エネルギー砲の全てが充填を開始してしまう。
 こんな奴、MTじゃ抑えられない。
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まろやか投稿小説 Ver1.50