凄まじい揺れが走る。
「教頭先生、防御リフエクター装置が故障しました!!」
「何てこった、今の地震か」
「地震と言うより…状況的に、爆発でしょうか?」
シェルター内に居るのは何も生徒だけではない。
後から来た一般人――周辺地域の住人達だ。
教師の言葉に反応した術士が数名、解析を始める。
「田中さん、こっちを頼むよ」
「山田さんはそっち?」
「ああ、分断したら、きっと早いよ」
「俺もやる。
解析は得意だ」
「藤堂さん、一流の人が居てくれるなんて…!!」
一方外は一部のシェルターの防御機構の影響下外の全てが吹き飛んだ状態である。
『今…何が起こった…!?』
飛行出来る軍艦、航空艦の艦長が唖然とする。
「と、都市一つが…文字通り消し飛びました!?」
「……嘘だろ!?
相手は高が一機だろ…?
俺達、何時の間に核兵器を相手にしてたんだよ!?」
爆進地点周辺は未だに高エネルギー反応が検出され続けている。
「今…奴を撃ったら如何なる?」
艦長が恐怖しながら訊ねる。
「恐らくですが……、魔道砲は到達しないでしょう。
かと言って光学兵器では射程が立ちません。
エネルギー領域の推定直径は約4000。
近付いただけで蒸発。
…地上に小さな太陽が落っこちて来た様な物です」
「……………つくづく核兵器の様な破壊力だな…」
再び反応。
「前方、超巨大エネルギー反応!!
回避運動準備!!」
艦長が叫ぶ。
「全艦知らせ!!
全艦緊急回避!!」
船体の横のスラスターが勢い良く噴射される。
回頭用スラスターと回避ブースター、姿勢制御推進系の全てを使って全力で離脱する。
「ぬう!?」
ブリッジの窓から、真横を通過する光線が見える。
衝撃波が艦を襲い、凄まじい揺れを起こす。
必死に舵を取る舵取りが悲鳴を上げる。
「これ以上回避速度を上げられません!!!」
「か、各部損傷甚大!
右舷損傷により艦体の姿勢機能がダウン!
攻撃領域に突っ込みます!!」
それに対して艦長が指示を出す。
「右舷に防御リフエクター出力の全てを集中させろ!
飛行翼を全て格納、重力落下姿勢による自由落下にて自然離脱を図る!!」
「無茶ぶりを…!!
了解、全飛行翼を格納します!!」
モニターに出力状態の格納状況が表示される。
慌しいのは他のブロックも同様である。
「エンジンカット!
全エンジニア、戦闘用シェルターにて待機!
とっとと走らんか、エンジンが消し飛ぶぞ!」
爆音。
「ユグラドライヴ!?
嘘だろ、中国軍!?」
無人逆関節型制圧用特殊ユグラドライヴ『チェングム一号機型』が無数に飛び込んで来た。
『全艦、敵突入ポッドを激激せよ!!』
光線にやられた数が多いが、今はそれ所ではない。
霊術推進装置によって高速飛来するポッドへガトリング砲が起動する。
「畜生、何だってんだよ!!」
「あの野郎共、今度は本土迄自分達の領土とほざく気なのか!?
何処迄日本人を嘗めれば気が済むんだ、糞ったれが!!」
ガトリング砲に連続被弾したポッドが爆発、直前に脱出したユグラドライヴも、別のガトリング砲によって、装甲が弾かれ、内部フレームを潰される。
至近距離での爆発に一時的に視界が悪くなり、その内に別のポッドが甲板に減り込んだ。
対人自動砲が次々と弾を撃ち込んで行き、出て来たユグラドライヴ――チェングム一号型の撃破数を伸ばす。
他の艦もポッド内のユグラドライヴにより既に撃沈している物も多く、街の被害の大半は墜落艦による物となりつつあった。
近接戦闘型の不知火一式部隊がチェングムを切り裂く。
『大半の艦は何らか
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