動させる。
FCSがない状態なので、ノーロックモードに切り替え、画質の極端に下がった映像に表示された標準マーカーで狙いをつける。
「…ぐふっ」
吐血してしまい、ヘルメットガードの内側に血がついて視界が遮られる。
ガードを持ち上げ、操縦桿のトリガーボタンに指を掛ける。
「…――」
掠れた言葉ならぬ声を漏らし、入力する。
―――スダァン!!
コアを後ろから撃ち抜かれたACがよろめきながら何かをパージした。
そして、棄てられた何かが、その直後に爆発した。
彼の意識は其処で消えた。
[2]
前へ|[5]
前編へ [6]
続編へ
[7]
TOP [9]
目次