連載小説
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No.2448強化人間-プラス-
No.2448強化人間ー常人では持ち得ない身体能力を得る代わりに記憶に障害をきたしたり、自身を崩壊させ自滅するケースも見られる。その障害のが酷ければ酷いほど強化人間としての能力を引き出せることも解ったが、全く障害を持たず且つ最高レベルの能力を引き出せるケースも確認された。その被験者達コードはΩ、Σ、Φ、Ψの四名だ。ただ、彼らは戦闘になると狂暴化しとても手に負えない。私生活では支障はないのは確かだ。彼らは個々に特別な能力を持つ。詳しくは解らないが普通ではなのは確かだ。
数年前にこの中の一名が脱け出したと聞いた。早急に確保を優先的に行うよう呼びかけて欲しい。
追伸
新しい個体が見つかったと聞く。あの博士の息子だという。身体にすでに異常が見られるようだ。耐えきれるのならば、可能性はある。彼が5人目のプラスなのかもな。
今度お茶でも飲みながら話そうじゃないか。いい返事を期待している。ーロアルド

「へえ、脱け出したんだ。折角のデータが台無しになるじゃない。」
白く少し厚手のコップの中に黒く濁り、香ばしく上質な豆の香りを堪能しつつ、その水面下に映る自分の顔を見つめながら凛とした雰囲気を持つ女性は呟き口に歪みが生じた。
『所長、来客がみえております。』
タイミングが良すぎる、ロアルドったら仕事が早すぎるのよ。
「今いくわ。被験者のデータをまとめといたマイクロチップも持ってきて。ただじゃ済まないわよ。」
所長と呼ばれた女性は白衣の袖を通し待合室へと向かった。彼に会うために……。

13/04/29 22:42更新 / 田中かなた
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まろやか投稿小説 Ver1.50