新しい仲間達
「代表」「企業」「レジスタンス」
「代表」による支配体制の瓦解を狙った「レジスタンス」の蜂起と攻撃の失敗
一年後に再度発生した「レジスタンス」による「代表」への攻撃
そして「企業」による無差別攻撃
戦争はレジスタンス側についた一人の傭兵の活躍により幕を閉じたという
「代表」は死に、「企業」は姿を暗まし
「レジスタンス」一行は放浪の旅に出たという
「シティ」の豊富な資源と支配権をめぐった戦いは、いまだに続いている
一方で、「シティ」における戦闘に嫌気がさした連中もまた存在した
彼らは新たなる土地と資源を求めて、より広大な土地へと戦いに向かった
無論、新しい土地にも所有者や居住者は存在した
世界はいまだ纏まることを知らず混迷を極めていた
戦場には必ずといっていいほど
ある兵器が存在した
大型の人型兵器”アーマードコア”通称AC
おそらく今の戦場で1対1なら
上から数えるほうが早い
優秀な兵器だ
？？？「6本のチェーンソー・・・黒いAC・・・あれだな。」
＊＊＊「でも兄さんなぜ様子見なの？」
？？？「誰もアレを相手に正面から堂々となんていかないさ」
オーバードウェポン。
正式名称など存在しないが、一般的にはこう呼ばれている。
いくつかの種類が存在するが、
いずれにしても“規格外”であり、“圧倒的な”暴力を齎す兵器である。
例題を上げてみよう
チェーンソーをいくつも束ね、膨大なエネルギーを無理矢理注ぎ込み
刃が過熱に陥ったところで力ずくで敵にねじ込み粉砕するもの。
建材を剣に見立て巨大なバーニアにより加速
装甲の有無を無視した打撃により粉砕するもの。
ジェネレータを過運転させることで無理矢理引き出した莫大なエネルギーにより
弾丸を加速させ、遥か遠方の敵を一撃のもとに粉砕するもの。
130門ものパルスキャノンをほぼ全方位に
射撃することにより、遍く粉砕を齎すもの。
ACが扱うにはあまりに巨大すぎるミサイルをその場で組み立て発射
敵陣地ごと粉砕するもの。
どれもがバカげている。
規格を無視して製造されたものを、兵器側が機体にすがりつくようにくっ付き
使用にはCPUユニットが制御するのではなく
兵器側からの強制的な制御により使用する
兵器の形として、あるまじきものである
そして彼は・・・
6本のチェーンソーからなるオーバードウェポン”GRIND BLADE”の
所有者だった・・・
-左腕部損傷、装甲値低下、ダメージを受けています、回避してください。-
ロウケン「ぬぅん！」
M1「M3退避しな！スナイパーキャノン装備の四脚ACとタンクACに落とされるわ！」
ロウケン「だがこのままでは封殺される！」
M2「せめて接近することが可能なら・・・」
クライアント「M1とM3、それに私を囮に裏から接近できないか？」
そうここは戦場の真っ只中
俺はヒマをしているとことにたまたま転がってきた依頼を受けることにした
しかし情勢は劣勢このままでは封殺、各個撃破されるだろう
コイントスでYes/Noを決めるんじゃなかったな・・・
M1は軽逆間接型ACにのりショットガンとパルスガンを搭載している
M2は軽量二脚型ACにレーザーブレードを2本にハンドガンを肩にかけている
クライアントは重量二脚型ACにプラズマガンとガトリングを2本づつ
M3こと俺は、中量二脚型ACストレガΔ03
レーザーライフルとバトルライフルを1本づつ
ショルダーユニットにはヴァーティカルミサイル
通称「垂直ミサイル」「VM」搭載している
あ？中量なのになんで武器が2本かだと？
そりゃなぁ背中にこんな異物をもってりゃこれが限界だぜ
M2「多分無理だ、いくつかのシュミレートはしたが四脚のスナイパーキャノンからはにげれん、そのうえあのタンクと砲台だ望みは薄い、薄すぎるんだ・・・！」
クライアント「そうか・・・」
M1「ちょっとここで私は死ぬわけ？冗談じゃないわよ！」
周りから諦めの声や罵詈雑言がきこえる
まったく・・・あまり使いたくはないんだがな
ロウケン「まだ手はある」
M1「え？！」
クライアント「本当か？」
ロウケン「あぁ、オーバードウェポン”GRIND BLADE”を使う」
M2「それを？大丈夫なのか？」
ロウケン「使用と同時に特攻をかける、成否はともかくとしてその隙に敵AC2機落とせればこちら側の勝ちだろう、四脚に向かって俺は行く、いいな？」
M1「まかせるわ、他はまかせなさい」
クライアント「了解した・・・不甲斐無くすまない・・・」
M2「承知した残りの中量2機は任せてくれ、成功を祈っている・・・！」
ロウケン「これより特攻する」
そして俺は、レバースイッチを倒したのである。
他の機器や計器などが一定のコンセプトを持って製造され
ACの操縦席に収まる中で、そのスイッチに限っては、
後から付けたかのように違っていた
他のレバースイッチとは形状も違えば形状や色も違う
位置もお世辞にも押しやすいとは言えない位置にある
背負った”バケモノ”が、目を覚ます
背中の左の辺りにあった細いアームのようなものが
まるで何かを求めるように左胸の辺りに伸び接続される
CPUを一瞬でハッキング
不正な手段で接続し
機体のモーメント制御やFCSなどにプログラムを紛れ込ます
メインモニタにノイズが走った、機体が異物に身を固くするように
一瞬、入力を受け付けない状態に陥る
レーザーライフルを握っていた腕に
背面部から別の強靭なる腕ががっしりと食い込む
バトルライフルが、背面からの細い腕に奪われた
背中にあった謎の羽のようなものが移動するや45°回転、と接続した
更に逃さぬとばかりに腕に金属製の拘束具が巻き付く
ジェネレータが過剰運転
余剰熱に冷却材が機体各部から噴出した
『不明なユニットが接続されました』
メインモニタのノイズが酷くなった
電子音声も乱れ、聞くに堪えない雑音と成り果てる
ひっきりなしにスクロールするエラー表示は血の色
『システムに深刻な障害が発生しています ただちに使用を中止してください』
右腕を占領した“羽のようなもの”
そして巨体が動く、グライドブースト・・・けれど普通ではない
絶大なる速度に乗って『飛ぶ』
滑空でも、慣性でもない。自らの推力で飛翔したのだ
羽のようなものにくっついているもう一つのジェネレーター
今もなお、過剰運転をしているコア内部のジェネレーター
それに反応したのかのように過剰運転を開始する
そして専用の排熱板が開く
過剰運転中の2発のジェネレーターから成る
グラインドブースター、それは普通では考えられない
異常なまでの圧倒的な加速
チャージ開始“羽のようなもの”が腕に巻きつく
6本の羽のようなチェーンソーを六角形をかたどる様に
そして回り始める
まるで鋼の弦を鋸で弾いているような音と共に
内部で圧力が急上昇
発生した熱で放熱板でさえ火を纏う
あまりの熱で装甲が溶解せん
下手すれば内臓を損傷しかねない速度で
白黒の巨人が比喩でもなんでもなく空を飛びはじめる
『不明なユニットが接続されました』
警告が止まらない。
遠方にいたはずの四脚型ACに真正面から接近する
敵は屋上に陣取ってスナイパーキャノンとオートキャノンを撃っていたようだったが
異様な装備を背負ったACが高速で接近するのを察知するや
両手の銃を撃ちまくった
高速弾と鉄鋼弾による弾幕が前方を遮る
ビルの屋上に一時着地すると見せかけて縁を蹴る、ブーストドライブ
追加でハイブースト、ビルとビルの間に潜入
速度を殺さぬまま、壁という壁を蹴って、ぶつかり
ダメージを受けながらも接近する
正面に鉄橋、ブーストドライブ、40mの上空に飛び出た
弾幕を躱し、横から白黒の巨人が迫る
右腕を引き、速度を乗せた体当たりではない
本命は別にある
四脚ACはブーストチャージで迎え撃とうとする
その刹那
右腕にある爆炎のような赤いエネルギー帯を纏った”羽のようなもの”
正面の敵に向けて突き出す
ソレが突き刺さり大爆発
四脚型のACは見るも無残に左腕からコアにかけて抉り削られて炎上している
その瞬間残りのACを仲間が
M1が中量二脚をパルスガンで溶かし
M2がレーザーブレードでタンクを切り裂き
クライアントが中量二脚をプラズマガン焼き払う
ここまでうまくいくとは思わなかったが
これで作戦は終わる
俺たちの勝利で・・・
作戦を終えたストレガΔ03は眼前の残骸を尻目に
悠々とオーバードウェポンを格納し始めた、というより
長時間起動しっぱなしにすると、本格的に機体が自壊する恐れがあるのである
ジェネレータを過負荷運転で放置すればいつか破裂するだろ？
外からの損傷には滅法強いACとて内部で爆発が生じればミンチ成るより
御酷い悲劇に見舞われる
掌に手榴弾を握りこんで炸裂させたらどうなるか
いわんでもわかるだろう？
左胸に取り付いていたアームのようなものは
役目を終えたかのように元の場所へと戻り始める
“羽のようなもの”が再び45°回転、専用アームによって背面に移動
バトルライフルをラックしていた細いアームが
駆動して本来あるべき腕に明け渡した
固定用の拘束器具が蒸気を発しながら腕を解放し、背中へと退避した
オーバードウェポン
やはり使い心地は最高だ
ぶっ飛んだ力を相手にぶつける・・・
設計者が脳髄の精密検査を要求されそうな狂った設計だ
M1「おつかれさんM3」
M2「貴殿の力、見せてもらった」
クライアント「助かったよ、お疲れ様」
ロウケン「なにきにするなって、お礼代わりに修理なんかうけちゃったしな」
クライアント「それでも足りないくらいさ、また機会があったら頼むよ」
ロウケン「あぁ、またな」
M1「バ〜イ」
M2「次も味方であることを祈っているよ、さらばだ」
クライアントと別れ帰路へつく
すこし疲れたな今日は・・・
さっさとかえってフロにでも入りたいものだ
？？？「凄まじいなアレは、ぜひほしいところだ」
＊＊＊「すごいねアレ・・・」
？？？「じゃ、いくとしようか＊＊」
＊＊＊「わかったよ兄さん」
作戦を終えて、俺は所属しているチームのホームへとACすすめる
その途中であいつらに会ったんだ
ロウケン「ん？反応・・・2・・・敵か？」
近づいてくる機影に対して俺はACの足を止め
迎え撃つ体勢をとる
中量二脚と軽量逆間接か・・・
いけるか俺・・・？
そう思ってるうちに相手からの無線がつながった
？？？「見せてもらったぞ、お前の力と”GRIND BLADE”の力」
ロウケン「誰？敵ならつぶすけど？」
？？？「まぁまて、黒き鷹よ」
ロウケン「なんだそれ？」
？？？「しらないのか？巷では噂されてる、GRIND BLADEを背中に携えたAC”黒き鷹”と」
ロウケン「知らないな、で用件はなんだ？」
＊＊＊「僕たちのチームに誘いにきたんだ」
？？？「そう我々のチームへこないか？その力がほしいんだ」
ロウケン「断れば？」
？？？「いつ牙をむくか分から無い以上今消えてもらうよ」
ロウケン「生憎だがチームはもうあるんでな、断らせてもらうよ！」
＊＊＊「兄さん危ない！」
？？？「むぅっ！？」
断りの返事と共に
俺はバトルライフルを中量二脚ACにむけて放つ
しかしかわされる、仮に当たったとしてもあの形状CE対策はしているだろう
バトルライフルは効果がないな
となるとレーザーライフルだけか・・・
？？？「残念だがそのバトルライフル”LOTUS”はきかないぞ？」
＊＊＊「僕の機体にもそれだと効果が薄いよ」
忠告のつもりだろうか
青年と少年らしき声できかないとつたえてくる
しかし俺にはまだ二つの武器がのこっている
ロウケン「そうだな・・・だがKARASAWAやGRIND BLADEはふせげないだろう？」
KARASAWA凄まじい出力を圧縮し打ち出すレーザーライフル
簡易的なオーバードウェポンに匹敵する火力
こいつで打ち抜けないものはない
？？？「たしかにその二つは防げないな」
ロウケン「お前たちのチームに興味はない、ここは引いてくれやしないか？」
？？？「・・・わかった分が悪い賭けは好きではないしな、だが機会があったら我々のチームへきてくれ」
＊＊＊「いいの兄さん？」
？？？「ここでやられては意味がないからな」
ロウケン「名前は？」
？？？「ムーン・・・シャドウ・ムーン、チームAKマスターアームズの一人だ」
＊＊＊「シャドウ・サン、おなじAKの一人だよ」
そういい残して謎のAC2機は砂漠の向こうへと消えていった
ロウケン「シャドウ・ムーンにサン・・・おそらく兄弟だな・・・・AKマスターアームズか・・・」
役に立つか分からない情報を
記憶の片隅にしまい、俺はホームへむけて再度ACを動かす
これが彼らとの出会いだった・・・・
時は進み3ヵ月位が過ぎた日
ロウケン「チーム解散してからだいぶたったな・・・1ヶ月？くらいか」
ここは小規模のミグラントが集まる集落
その片隅のガレージが現在の俺の居住スペース
中両二脚ACから乗り換え、今はタンク型ACがこのガレージに鎮座している
シャドウという男を捜しいろいろと聞き込みなどをしているがいまだ見つからない
まぁそう簡単に見つかるはずもない
遠めに見て100人の男性の中から1人の女性を探せといってるようなものだ
それに今の生活もそれなりに気に入っている
まぁまだ相棒になる人間はおらず、1人で廃墟探索などしているわけだがな
稼ぎこそ少ないもののなんとかなっている
そんなときだった
この集落をまとめているミグラントチームのリーダーから一つの依頼がはいった
ここから北西に行った廃墟でACが戦闘中らしい
そしてその戦闘が終了のちに、廃品を回収してくれとのことだ
報酬は廃品からできる物資又はAuの4割らしい
悪い話ではないと俺は承諾した
準備を終え、ガレージにあるタンクACへ乗り込む
かっぽりと空いた空洞に身を滑り込ませるようにして
酷く窮屈しかし息苦しさはない、先ほどまで暖気運転していたそれは
とろ火で熱せられたかのように、仄かな鉄の体温を宿していた
自動で空調が始まる、温度が消え去り快適な大気へと入れ替えられていく
その空気は不自然なまでに清浄であった
塵一つ、埃一つ、ない
席に腰かけてシートベルトを巻く
一つ、二つ、三つ、ちょうどいい締め付けまで
そして自動で生体認証が始まる、パスワードを打ち込む
キーを定位置に捻る、機体が駆動を開始する
ジェネレータが生み出すエネルギーが肢体に通う
イルカやクジラの鳴き声とダンプのエンジン音を掛け合わせたような
耳障りな唸り声が高まる
機体が身震いした
ジェネレーターの運動値がアイドリングから通常値になるのを待った
そしてタッチパネルに指先を通わす
一瞬の点滅
画面が黒から半透明の青色に変化し
感情の窺えない女性の声が操縦者を出迎えた
『おはようございます アイドリングモードを解除しました。メインシステム通常モードに移行します』
俺はは特に反応をせず、ペダルに足を軽く乗せた
左右の操縦桿を握ると、軽く捻る
機体ステータスを示す半透明な3D像がメインモニタの隅で身じろぎした
動入力許可
前進開始
薄汚れた体育館――ではなく
ガレージから出る前に、武装の確認を行う
キャノン、オートキャノン、ヴァーティカルミサイル、そして
背中にしょい込んだ異様なバケモノを
世間ではそれの名を、こう呼ぶ
『HUGE CANNON』と
廃墟に到着し投射型のREKONをばら撒き、スキャンモードにする
まだ戦いは終わっていなかった
ロウケン「まだかぁ・・・2対2だな、ま！ゆっくりさせてもらいまっせ！」
そんな時だった
ロウケン「ん・・・？見たことある・・・・ようなACだな？」
記憶の片鱗を呼び起こす
思い出すのに時間はいらなかった
そうあの時
3ヶ月前にチームにこないかと勧誘してきたACが戦っていたのだ
ロウケン「へぇ・・・おもしろい偶然もあるものだ」
しかし情勢は劣勢
ロウケン「対する敵は・・・あーあの虫をかたどったエンブレムか・・・なんか嫌いだなアレ・・・ふむ」
どうしようかと思ったときふとひらめいた
まだ一度も使ったことの無いこのバケモノ”HUGE CANNON”を
使って援護してやろうと
巻き込まれて消し飛んだら、ソレまでだったということだろう
そういって俺はHUGE CANNONを機動させた
背負った”バケモノ”が、目を覚ます
CPUを一瞬でハッキング
不正な手段で接続し
機体のモーメント制御やFCSなどにプログラムを紛れ込ます
メインモニタにノイズが走った、機体が異物に身を固くするように
一瞬、入力を受け付けない状態に陥る
両手に持っていた武器が、背面からの細い腕に奪われ
背中というより、右肩の少し後ろに鎮座したソレは
蛇の如く動き出し、器用ににも折りたたまれた状態から
本来の大口径砲の姿になり、右腕と接続した
そしてジェネレータが過剰運転
余剰熱に冷却材が機体各部から噴出した
『不明なユニットが接続されました』
メインモニタのノイズが酷くなる
電子音声も乱れ、聞くに堪えない雑音と成り果てる
ひっきりなしにスクロールするエラー表示は血の色
『システムに深刻な障害が発生しています ただちに使用を中止してください』
右腕を占領した“馬鹿でかい筒”
今もなお、過剰運転をしているコア内部のジェネレーター
それに誘発されたように
巨体の左肩の後ろの辺りが光り始める
左肩の後ろのあたりにくっついている
小さい円柱状の大型のエネルギーアンプのような何かが
大量の青白いエネルギーを集め始める
まるで、蝙蝠の鳴き声を大音量で聞いてるかのような音をだして
チャージ開始“HUGE CANNON”を敵に向けて構える
内部で圧力が急上昇する
発生した熱で放熱板でさえ火を纏い
あまりの熱で装甲が溶解しはじめる
『不明なユニットが接続されました』
『システムに深刻な障害が発生しています ただちに使用を中止してください』
警告が邪魔だ・・・
そして俺は記憶にあるACを襲う敵であろうACに向けて
HUGE CANNONを構える
ロウケン「充電率80･･･90･･･100！」
完了と同時に無線を飛ばす
そうあの二人に
ロウケン「援護してやるよ、今すぐ後ろに飛びな」
ムーン「！？サン飛ぶぞ！」
サン「え？なに！？」
ムーン「いいからはやく！」
サン「う、うん！」
ロウケン「雷雲が落とすイカヅチ虫ごときがよけられるかな？」
そういって俺はHUGE CANNONのトリガーを引く
その凄まじいまでの轟音は
もし存在しているならば龍の咆哮に似ているであろう爆音であった
敵AC2機は見るも無残に消し飛んでおり、見る影も無い
そして着弾地点は小規模なクレーターができている
ムーン「なぜここに？いやまずは援護感謝するよ」
サン「ありがとうございました」
ロウケン「なにここに来たのは偶然だ、前に話してたチームの話詳しくききたくなってな、死んだら困るから援護しただけさ」
ムーン「そうかなら、いこう我々AKマスターアームズの拠点へ」
サン「そういえばAC乗り換えたのですか？」
ロウケン「いろいろあってな、まぁいまではこいつが俺の相棒だ」
サン「そうですか」
かくして合流することができた俺は
シャドウ兄弟につれられてAKマスターアームズの拠点へACをすすめるのであった
ロウケン
男性 25前後
意外と気分屋
搭乗機体は中量二脚→重装タンク
M1
女性 20前後
軽い感じの性格
搭乗機体は軽量逆間接AC
第一印象は「残念な美女系」
M2
男性 18前後
武士っぽい性格
搭乗機体は軽量二脚
第一印象は「堅物っぽそう」
クライアント
男性 32前後
礼儀はあるが頭が回らない性格
搭乗機体は重量二脚
第一印象は「めんどくさそうな奴」
シャドウ・ムーン
男性 20前後
理解力のある性格
搭乗機体は中量二脚
第一印象は「話せる人間」
シャドウ・サン
男性 16前後
弱弱しい感じの雰囲気を持つ少年
搭乗機体は軽量逆間接
第一印象「騙されやすそう」
「代表」による支配体制の瓦解を狙った「レジスタンス」の蜂起と攻撃の失敗
一年後に再度発生した「レジスタンス」による「代表」への攻撃
そして「企業」による無差別攻撃
戦争はレジスタンス側についた一人の傭兵の活躍により幕を閉じたという
「代表」は死に、「企業」は姿を暗まし
「レジスタンス」一行は放浪の旅に出たという
「シティ」の豊富な資源と支配権をめぐった戦いは、いまだに続いている
一方で、「シティ」における戦闘に嫌気がさした連中もまた存在した
彼らは新たなる土地と資源を求めて、より広大な土地へと戦いに向かった
無論、新しい土地にも所有者や居住者は存在した
世界はいまだ纏まることを知らず混迷を極めていた
戦場には必ずといっていいほど
ある兵器が存在した
大型の人型兵器”アーマードコア”通称AC
おそらく今の戦場で1対1なら
上から数えるほうが早い
優秀な兵器だ
？？？「6本のチェーンソー・・・黒いAC・・・あれだな。」
＊＊＊「でも兄さんなぜ様子見なの？」
？？？「誰もアレを相手に正面から堂々となんていかないさ」
オーバードウェポン。
正式名称など存在しないが、一般的にはこう呼ばれている。
いくつかの種類が存在するが、
いずれにしても“規格外”であり、“圧倒的な”暴力を齎す兵器である。
例題を上げてみよう
チェーンソーをいくつも束ね、膨大なエネルギーを無理矢理注ぎ込み
刃が過熱に陥ったところで力ずくで敵にねじ込み粉砕するもの。
建材を剣に見立て巨大なバーニアにより加速
装甲の有無を無視した打撃により粉砕するもの。
ジェネレータを過運転させることで無理矢理引き出した莫大なエネルギーにより
弾丸を加速させ、遥か遠方の敵を一撃のもとに粉砕するもの。
130門ものパルスキャノンをほぼ全方位に
射撃することにより、遍く粉砕を齎すもの。
ACが扱うにはあまりに巨大すぎるミサイルをその場で組み立て発射
敵陣地ごと粉砕するもの。
どれもがバカげている。
規格を無視して製造されたものを、兵器側が機体にすがりつくようにくっ付き
使用にはCPUユニットが制御するのではなく
兵器側からの強制的な制御により使用する
兵器の形として、あるまじきものである
そして彼は・・・
6本のチェーンソーからなるオーバードウェポン”GRIND BLADE”の
所有者だった・・・
-左腕部損傷、装甲値低下、ダメージを受けています、回避してください。-
ロウケン「ぬぅん！」
M1「M3退避しな！スナイパーキャノン装備の四脚ACとタンクACに落とされるわ！」
ロウケン「だがこのままでは封殺される！」
M2「せめて接近することが可能なら・・・」
クライアント「M1とM3、それに私を囮に裏から接近できないか？」
そうここは戦場の真っ只中
俺はヒマをしているとことにたまたま転がってきた依頼を受けることにした
しかし情勢は劣勢このままでは封殺、各個撃破されるだろう
コイントスでYes/Noを決めるんじゃなかったな・・・
M1は軽逆間接型ACにのりショットガンとパルスガンを搭載している
M2は軽量二脚型ACにレーザーブレードを2本にハンドガンを肩にかけている
クライアントは重量二脚型ACにプラズマガンとガトリングを2本づつ
M3こと俺は、中量二脚型ACストレガΔ03
レーザーライフルとバトルライフルを1本づつ
ショルダーユニットにはヴァーティカルミサイル
通称「垂直ミサイル」「VM」搭載している
あ？中量なのになんで武器が2本かだと？
そりゃなぁ背中にこんな異物をもってりゃこれが限界だぜ
M2「多分無理だ、いくつかのシュミレートはしたが四脚のスナイパーキャノンからはにげれん、そのうえあのタンクと砲台だ望みは薄い、薄すぎるんだ・・・！」
クライアント「そうか・・・」
M1「ちょっとここで私は死ぬわけ？冗談じゃないわよ！」
周りから諦めの声や罵詈雑言がきこえる
まったく・・・あまり使いたくはないんだがな
ロウケン「まだ手はある」
M1「え？！」
クライアント「本当か？」
ロウケン「あぁ、オーバードウェポン”GRIND BLADE”を使う」
M2「それを？大丈夫なのか？」
ロウケン「使用と同時に特攻をかける、成否はともかくとしてその隙に敵AC2機落とせればこちら側の勝ちだろう、四脚に向かって俺は行く、いいな？」
M1「まかせるわ、他はまかせなさい」
クライアント「了解した・・・不甲斐無くすまない・・・」
M2「承知した残りの中量2機は任せてくれ、成功を祈っている・・・！」
ロウケン「これより特攻する」
そして俺は、レバースイッチを倒したのである。
他の機器や計器などが一定のコンセプトを持って製造され
ACの操縦席に収まる中で、そのスイッチに限っては、
後から付けたかのように違っていた
他のレバースイッチとは形状も違えば形状や色も違う
位置もお世辞にも押しやすいとは言えない位置にある
背負った”バケモノ”が、目を覚ます
背中の左の辺りにあった細いアームのようなものが
まるで何かを求めるように左胸の辺りに伸び接続される
CPUを一瞬でハッキング
不正な手段で接続し
機体のモーメント制御やFCSなどにプログラムを紛れ込ます
メインモニタにノイズが走った、機体が異物に身を固くするように
一瞬、入力を受け付けない状態に陥る
レーザーライフルを握っていた腕に
背面部から別の強靭なる腕ががっしりと食い込む
バトルライフルが、背面からの細い腕に奪われた
背中にあった謎の羽のようなものが移動するや45°回転、と接続した
更に逃さぬとばかりに腕に金属製の拘束具が巻き付く
ジェネレータが過剰運転
余剰熱に冷却材が機体各部から噴出した
『不明なユニットが接続されました』
メインモニタのノイズが酷くなった
電子音声も乱れ、聞くに堪えない雑音と成り果てる
ひっきりなしにスクロールするエラー表示は血の色
『システムに深刻な障害が発生しています ただちに使用を中止してください』
右腕を占領した“羽のようなもの”
そして巨体が動く、グライドブースト・・・けれど普通ではない
絶大なる速度に乗って『飛ぶ』
滑空でも、慣性でもない。自らの推力で飛翔したのだ
羽のようなものにくっついているもう一つのジェネレーター
今もなお、過剰運転をしているコア内部のジェネレーター
それに反応したのかのように過剰運転を開始する
そして専用の排熱板が開く
過剰運転中の2発のジェネレーターから成る
グラインドブースター、それは普通では考えられない
異常なまでの圧倒的な加速
チャージ開始“羽のようなもの”が腕に巻きつく
6本の羽のようなチェーンソーを六角形をかたどる様に
そして回り始める
まるで鋼の弦を鋸で弾いているような音と共に
内部で圧力が急上昇
発生した熱で放熱板でさえ火を纏う
あまりの熱で装甲が溶解せん
下手すれば内臓を損傷しかねない速度で
白黒の巨人が比喩でもなんでもなく空を飛びはじめる
『不明なユニットが接続されました』
警告が止まらない。
遠方にいたはずの四脚型ACに真正面から接近する
敵は屋上に陣取ってスナイパーキャノンとオートキャノンを撃っていたようだったが
異様な装備を背負ったACが高速で接近するのを察知するや
両手の銃を撃ちまくった
高速弾と鉄鋼弾による弾幕が前方を遮る
ビルの屋上に一時着地すると見せかけて縁を蹴る、ブーストドライブ
追加でハイブースト、ビルとビルの間に潜入
速度を殺さぬまま、壁という壁を蹴って、ぶつかり
ダメージを受けながらも接近する
正面に鉄橋、ブーストドライブ、40mの上空に飛び出た
弾幕を躱し、横から白黒の巨人が迫る
右腕を引き、速度を乗せた体当たりではない
本命は別にある
四脚ACはブーストチャージで迎え撃とうとする
その刹那
右腕にある爆炎のような赤いエネルギー帯を纏った”羽のようなもの”
正面の敵に向けて突き出す
ソレが突き刺さり大爆発
四脚型のACは見るも無残に左腕からコアにかけて抉り削られて炎上している
その瞬間残りのACを仲間が
M1が中量二脚をパルスガンで溶かし
M2がレーザーブレードでタンクを切り裂き
クライアントが中量二脚をプラズマガン焼き払う
ここまでうまくいくとは思わなかったが
これで作戦は終わる
俺たちの勝利で・・・
作戦を終えたストレガΔ03は眼前の残骸を尻目に
悠々とオーバードウェポンを格納し始めた、というより
長時間起動しっぱなしにすると、本格的に機体が自壊する恐れがあるのである
ジェネレータを過負荷運転で放置すればいつか破裂するだろ？
外からの損傷には滅法強いACとて内部で爆発が生じればミンチ成るより
御酷い悲劇に見舞われる
掌に手榴弾を握りこんで炸裂させたらどうなるか
いわんでもわかるだろう？
左胸に取り付いていたアームのようなものは
役目を終えたかのように元の場所へと戻り始める
“羽のようなもの”が再び45°回転、専用アームによって背面に移動
バトルライフルをラックしていた細いアームが
駆動して本来あるべき腕に明け渡した
固定用の拘束器具が蒸気を発しながら腕を解放し、背中へと退避した
オーバードウェポン
やはり使い心地は最高だ
ぶっ飛んだ力を相手にぶつける・・・
設計者が脳髄の精密検査を要求されそうな狂った設計だ
M1「おつかれさんM3」
M2「貴殿の力、見せてもらった」
クライアント「助かったよ、お疲れ様」
ロウケン「なにきにするなって、お礼代わりに修理なんかうけちゃったしな」
クライアント「それでも足りないくらいさ、また機会があったら頼むよ」
ロウケン「あぁ、またな」
M1「バ〜イ」
M2「次も味方であることを祈っているよ、さらばだ」
クライアントと別れ帰路へつく
すこし疲れたな今日は・・・
さっさとかえってフロにでも入りたいものだ
？？？「凄まじいなアレは、ぜひほしいところだ」
＊＊＊「すごいねアレ・・・」
？？？「じゃ、いくとしようか＊＊」
＊＊＊「わかったよ兄さん」
作戦を終えて、俺は所属しているチームのホームへとACすすめる
その途中であいつらに会ったんだ
ロウケン「ん？反応・・・2・・・敵か？」
近づいてくる機影に対して俺はACの足を止め
迎え撃つ体勢をとる
中量二脚と軽量逆間接か・・・
いけるか俺・・・？
そう思ってるうちに相手からの無線がつながった
？？？「見せてもらったぞ、お前の力と”GRIND BLADE”の力」
ロウケン「誰？敵ならつぶすけど？」
？？？「まぁまて、黒き鷹よ」
ロウケン「なんだそれ？」
？？？「しらないのか？巷では噂されてる、GRIND BLADEを背中に携えたAC”黒き鷹”と」
ロウケン「知らないな、で用件はなんだ？」
＊＊＊「僕たちのチームに誘いにきたんだ」
？？？「そう我々のチームへこないか？その力がほしいんだ」
ロウケン「断れば？」
？？？「いつ牙をむくか分から無い以上今消えてもらうよ」
ロウケン「生憎だがチームはもうあるんでな、断らせてもらうよ！」
＊＊＊「兄さん危ない！」
？？？「むぅっ！？」
断りの返事と共に
俺はバトルライフルを中量二脚ACにむけて放つ
しかしかわされる、仮に当たったとしてもあの形状CE対策はしているだろう
バトルライフルは効果がないな
となるとレーザーライフルだけか・・・
？？？「残念だがそのバトルライフル”LOTUS”はきかないぞ？」
＊＊＊「僕の機体にもそれだと効果が薄いよ」
忠告のつもりだろうか
青年と少年らしき声できかないとつたえてくる
しかし俺にはまだ二つの武器がのこっている
ロウケン「そうだな・・・だがKARASAWAやGRIND BLADEはふせげないだろう？」
KARASAWA凄まじい出力を圧縮し打ち出すレーザーライフル
簡易的なオーバードウェポンに匹敵する火力
こいつで打ち抜けないものはない
？？？「たしかにその二つは防げないな」
ロウケン「お前たちのチームに興味はない、ここは引いてくれやしないか？」
？？？「・・・わかった分が悪い賭けは好きではないしな、だが機会があったら我々のチームへきてくれ」
＊＊＊「いいの兄さん？」
？？？「ここでやられては意味がないからな」
ロウケン「名前は？」
？？？「ムーン・・・シャドウ・ムーン、チームAKマスターアームズの一人だ」
＊＊＊「シャドウ・サン、おなじAKの一人だよ」
そういい残して謎のAC2機は砂漠の向こうへと消えていった
ロウケン「シャドウ・ムーンにサン・・・おそらく兄弟だな・・・・AKマスターアームズか・・・」
役に立つか分からない情報を
記憶の片隅にしまい、俺はホームへむけて再度ACを動かす
これが彼らとの出会いだった・・・・
時は進み3ヵ月位が過ぎた日
ロウケン「チーム解散してからだいぶたったな・・・1ヶ月？くらいか」
ここは小規模のミグラントが集まる集落
その片隅のガレージが現在の俺の居住スペース
中両二脚ACから乗り換え、今はタンク型ACがこのガレージに鎮座している
シャドウという男を捜しいろいろと聞き込みなどをしているがいまだ見つからない
まぁそう簡単に見つかるはずもない
遠めに見て100人の男性の中から1人の女性を探せといってるようなものだ
それに今の生活もそれなりに気に入っている
まぁまだ相棒になる人間はおらず、1人で廃墟探索などしているわけだがな
稼ぎこそ少ないもののなんとかなっている
そんなときだった
この集落をまとめているミグラントチームのリーダーから一つの依頼がはいった
ここから北西に行った廃墟でACが戦闘中らしい
そしてその戦闘が終了のちに、廃品を回収してくれとのことだ
報酬は廃品からできる物資又はAuの4割らしい
悪い話ではないと俺は承諾した
準備を終え、ガレージにあるタンクACへ乗り込む
かっぽりと空いた空洞に身を滑り込ませるようにして
酷く窮屈しかし息苦しさはない、先ほどまで暖気運転していたそれは
とろ火で熱せられたかのように、仄かな鉄の体温を宿していた
自動で空調が始まる、温度が消え去り快適な大気へと入れ替えられていく
その空気は不自然なまでに清浄であった
塵一つ、埃一つ、ない
席に腰かけてシートベルトを巻く
一つ、二つ、三つ、ちょうどいい締め付けまで
そして自動で生体認証が始まる、パスワードを打ち込む
キーを定位置に捻る、機体が駆動を開始する
ジェネレータが生み出すエネルギーが肢体に通う
イルカやクジラの鳴き声とダンプのエンジン音を掛け合わせたような
耳障りな唸り声が高まる
機体が身震いした
ジェネレーターの運動値がアイドリングから通常値になるのを待った
そしてタッチパネルに指先を通わす
一瞬の点滅
画面が黒から半透明の青色に変化し
感情の窺えない女性の声が操縦者を出迎えた
『おはようございます アイドリングモードを解除しました。メインシステム通常モードに移行します』
俺はは特に反応をせず、ペダルに足を軽く乗せた
左右の操縦桿を握ると、軽く捻る
機体ステータスを示す半透明な3D像がメインモニタの隅で身じろぎした
動入力許可
前進開始
薄汚れた体育館――ではなく
ガレージから出る前に、武装の確認を行う
キャノン、オートキャノン、ヴァーティカルミサイル、そして
背中にしょい込んだ異様なバケモノを
世間ではそれの名を、こう呼ぶ
『HUGE CANNON』と
廃墟に到着し投射型のREKONをばら撒き、スキャンモードにする
まだ戦いは終わっていなかった
ロウケン「まだかぁ・・・2対2だな、ま！ゆっくりさせてもらいまっせ！」
そんな時だった
ロウケン「ん・・・？見たことある・・・・ようなACだな？」
記憶の片鱗を呼び起こす
思い出すのに時間はいらなかった
そうあの時
3ヶ月前にチームにこないかと勧誘してきたACが戦っていたのだ
ロウケン「へぇ・・・おもしろい偶然もあるものだ」
しかし情勢は劣勢
ロウケン「対する敵は・・・あーあの虫をかたどったエンブレムか・・・なんか嫌いだなアレ・・・ふむ」
どうしようかと思ったときふとひらめいた
まだ一度も使ったことの無いこのバケモノ”HUGE CANNON”を
使って援護してやろうと
巻き込まれて消し飛んだら、ソレまでだったということだろう
そういって俺はHUGE CANNONを機動させた
背負った”バケモノ”が、目を覚ます
CPUを一瞬でハッキング
不正な手段で接続し
機体のモーメント制御やFCSなどにプログラムを紛れ込ます
メインモニタにノイズが走った、機体が異物に身を固くするように
一瞬、入力を受け付けない状態に陥る
両手に持っていた武器が、背面からの細い腕に奪われ
背中というより、右肩の少し後ろに鎮座したソレは
蛇の如く動き出し、器用ににも折りたたまれた状態から
本来の大口径砲の姿になり、右腕と接続した
そしてジェネレータが過剰運転
余剰熱に冷却材が機体各部から噴出した
『不明なユニットが接続されました』
メインモニタのノイズが酷くなる
電子音声も乱れ、聞くに堪えない雑音と成り果てる
ひっきりなしにスクロールするエラー表示は血の色
『システムに深刻な障害が発生しています ただちに使用を中止してください』
右腕を占領した“馬鹿でかい筒”
今もなお、過剰運転をしているコア内部のジェネレーター
それに誘発されたように
巨体の左肩の後ろの辺りが光り始める
左肩の後ろのあたりにくっついている
小さい円柱状の大型のエネルギーアンプのような何かが
大量の青白いエネルギーを集め始める
まるで、蝙蝠の鳴き声を大音量で聞いてるかのような音をだして
チャージ開始“HUGE CANNON”を敵に向けて構える
内部で圧力が急上昇する
発生した熱で放熱板でさえ火を纏い
あまりの熱で装甲が溶解しはじめる
『不明なユニットが接続されました』
『システムに深刻な障害が発生しています ただちに使用を中止してください』
警告が邪魔だ・・・
そして俺は記憶にあるACを襲う敵であろうACに向けて
HUGE CANNONを構える
ロウケン「充電率80･･･90･･･100！」
完了と同時に無線を飛ばす
そうあの二人に
ロウケン「援護してやるよ、今すぐ後ろに飛びな」
ムーン「！？サン飛ぶぞ！」
サン「え？なに！？」
ムーン「いいからはやく！」
サン「う、うん！」
ロウケン「雷雲が落とすイカヅチ虫ごときがよけられるかな？」
そういって俺はHUGE CANNONのトリガーを引く
その凄まじいまでの轟音は
もし存在しているならば龍の咆哮に似ているであろう爆音であった
敵AC2機は見るも無残に消し飛んでおり、見る影も無い
そして着弾地点は小規模なクレーターができている
ムーン「なぜここに？いやまずは援護感謝するよ」
サン「ありがとうございました」
ロウケン「なにここに来たのは偶然だ、前に話してたチームの話詳しくききたくなってな、死んだら困るから援護しただけさ」
ムーン「そうかなら、いこう我々AKマスターアームズの拠点へ」
サン「そういえばAC乗り換えたのですか？」
ロウケン「いろいろあってな、まぁいまではこいつが俺の相棒だ」
サン「そうですか」
かくして合流することができた俺は
シャドウ兄弟につれられてAKマスターアームズの拠点へACをすすめるのであった
ロウケン
男性 25前後
意外と気分屋
搭乗機体は中量二脚→重装タンク
M1
女性 20前後
軽い感じの性格
搭乗機体は軽量逆間接AC
第一印象は「残念な美女系」
M2
男性 18前後
武士っぽい性格
搭乗機体は軽量二脚
第一印象は「堅物っぽそう」
クライアント
男性 32前後
礼儀はあるが頭が回らない性格
搭乗機体は重量二脚
第一印象は「めんどくさそうな奴」
シャドウ・ムーン
男性 20前後
理解力のある性格
搭乗機体は中量二脚
第一印象は「話せる人間」
シャドウ・サン
男性 16前後
弱弱しい感じの雰囲気を持つ少年
搭乗機体は軽量逆間接
第一印象「騙されやすそう」
12/04/10 10:26更新 / メイヴ