第一章 旅立ち-紅い髪の少年-
アトラス大陸の東にある都市、プロキオン共和国。
その南に位置する村がノーブルと言う村だ。
そのノーブルから一人の少年が世界へ旅立とうとしていた。
窓から家の近くに立っている木々の木漏れ日が差し込み目が覚める。
「ふぁ〜あ。」
小鳥の鳴き声と遠くから川の流れる音が気持ちの良い朝に更に変えてくれる。
まだ微睡みたい気持ちはあるが朝御飯を食べなければ。
おぼつかない足取りで一階に降りる。
「おはよう、母さん。」
そこにはいつも通り朝ごはんの支度をしている母さんの姿があった。
「あら、おはよう、アル。ごはんできてるから食べちゃいなさい。それと、誕生日おめでとう。」
母さんは満面の笑みで祝ってくれたが、俺も15だ。
照れ臭くて素直に喜びずらい。
そんな気持ちを察してくれたのか、母さんは話題を変えた。
「アルも、もう15歳かぁ。やっぱり旅に出るのかい?」
ちょっと寂しそうな目で見つめてきた。
「うん。俺も父さんみたいな傭兵になる。」
母さんは一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑顔になった。
「そう言うと思ってたよ。やっぱり父さんに似てきたね。」
母さんは壁に立て掛けてある盾と剣を持ってきた。
「父さんが使っていた武具だよ。持ってきな。」
剣は剣の名匠バルバナが打ったものと、紅い竜の紋章が刻まれた盾。
「いいかい。この盾だけは絶対手放すんじゃないよ?父さんとの約束を守っておくれ。」
父さんの武具を受け取った。その重みは武具の重さだけではなかった。
剣を鞘に納め盾を持つ。
母さんは僕を見つめ言った。
「行ってらっしゃい。」
少し涙がこぼれそうになってる母さんを背に朝からどたばた忙しくしてごめんね、と言う気持ちと今までありがとうと言う気持ちを込めて言った。
「行ってきます。」
もっと大きくなって立派な傭兵になって帰ってくるから、それまでバイバイ。
家を出て村の出入口である門を潜り抜けるとき、後ろから声が聞こえた。
村のみんなだ。
「頑張ってね!」
「途中で泣くんじゃねーぞ、アル!」
「いつでも待ってるからね〜!」
アルは沢山の声援を受け胸が一杯になった。
「行ってきま〜す!!」
アルはこれから起こるであろう様々な出来事に胸を膨らましながら駆けた。
こうして一人の少年-アルの長い運命の旅が始まった。
その南に位置する村がノーブルと言う村だ。
そのノーブルから一人の少年が世界へ旅立とうとしていた。
窓から家の近くに立っている木々の木漏れ日が差し込み目が覚める。
「ふぁ〜あ。」
小鳥の鳴き声と遠くから川の流れる音が気持ちの良い朝に更に変えてくれる。
まだ微睡みたい気持ちはあるが朝御飯を食べなければ。
おぼつかない足取りで一階に降りる。
「おはよう、母さん。」
そこにはいつも通り朝ごはんの支度をしている母さんの姿があった。
「あら、おはよう、アル。ごはんできてるから食べちゃいなさい。それと、誕生日おめでとう。」
母さんは満面の笑みで祝ってくれたが、俺も15だ。
照れ臭くて素直に喜びずらい。
そんな気持ちを察してくれたのか、母さんは話題を変えた。
「アルも、もう15歳かぁ。やっぱり旅に出るのかい?」
ちょっと寂しそうな目で見つめてきた。
「うん。俺も父さんみたいな傭兵になる。」
母さんは一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑顔になった。
「そう言うと思ってたよ。やっぱり父さんに似てきたね。」
母さんは壁に立て掛けてある盾と剣を持ってきた。
「父さんが使っていた武具だよ。持ってきな。」
剣は剣の名匠バルバナが打ったものと、紅い竜の紋章が刻まれた盾。
「いいかい。この盾だけは絶対手放すんじゃないよ?父さんとの約束を守っておくれ。」
父さんの武具を受け取った。その重みは武具の重さだけではなかった。
剣を鞘に納め盾を持つ。
母さんは僕を見つめ言った。
「行ってらっしゃい。」
少し涙がこぼれそうになってる母さんを背に朝からどたばた忙しくしてごめんね、と言う気持ちと今までありがとうと言う気持ちを込めて言った。
「行ってきます。」
もっと大きくなって立派な傭兵になって帰ってくるから、それまでバイバイ。
家を出て村の出入口である門を潜り抜けるとき、後ろから声が聞こえた。
村のみんなだ。
「頑張ってね!」
「途中で泣くんじゃねーぞ、アル!」
「いつでも待ってるからね〜!」
アルは沢山の声援を受け胸が一杯になった。
「行ってきま〜す!!」
アルはこれから起こるであろう様々な出来事に胸を膨らましながら駆けた。
こうして一人の少年-アルの長い運命の旅が始まった。
12/09/23 02:26更新 / N-BYk