縫い付けられた鬼
ありのまま今起こった事を話そう。
鬼の少女は自分の投げたナイフが刺さると思った時に姿が消え、いつの間にか背後に移動し攻撃してきた。
何を言っているのか分からないと思うが、自分も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった、催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてない。
もっと恐ろしい何か、未知ものの片鱗を味わった。
相手の能力の正体が分からないほど戦いづらいことはない、ムーンは相手の能力に半ば恐怖ながらも、何処か心が奮い立つのを感じているのであった。
「銀の刃、汝の向かう方向は光遮る影なり。」
「そんな小細工、通用しないねぇ。」
ムーンはローブの中から十本近い数を握るように取り出して、そのまま地面に落とすのであった。
ナイフはカチャカチャと五月蠅い音を立てて境内に音を立てて落ちるのだが、鬼の少女の方は鼻で笑うように言葉を言って、また姿を消してしまうのであった。
ムーンが何をしようというのかは分からないが、鬼の少女の方は余裕だとでも思っているようである。
「そこだ!」
「甘いねぇ!追加ぁ!」
「・・・ァが・・!?」
ムーンは次の攻撃に備えてローブの中でナイフを掴むのであった。
足下にばらまいたナイフの4、5本が何かに反応するように青年の後ろの方に飛んでいく。
ムーンは影に連動して飛んでいくようにナイフに術を掛けたようであった。
背後かッ、バッと振り返るように身を翻せば、案の定、背後には現れたばかりの鬼の少女が現れていた。
ムーンは「今度は逃がさない」と言わんばかりの形相で容赦無しに足下から向かって行くナイフに追加してナイフを投げたのだが、鬼の少女の姿は消えてしまい、ナイフ全てまた変な方向に飛んでいった。
そして少女が居たであろう場所にまた少女が現れるのであったが、何というか表現が難しいが、空気の流れのような物が見えたような気がした。
まさか、相手の能力は・・・とムーンが思ったときであろうか、鬼の少女は既に懐に入り込んで鳩尾に打撃を食らった。
ムーンは勿論、咳込み肺の中の空気を吐き出し、呼吸も困難になってしまった。
更にそれでは終わらずに軽い爆発のような物が拳の後にムーンを襲って、勿論、派手に吹き飛んで仰向けに倒れ込んでしまうのであった。
小さい癖になんていう力だ、ムーンは胸に手を当てて苦痛を感じるしかなかった。
日は既に沈もうとして居いて、影は長くなり、鬼の少女の影もかなり長くなっていた。
爆発は今日2度目なので慣れのおかげか意識は何とか保つことが出来たが、頭がクラクラする。
分かった、分かったが、倒す方法が見つかりそうもない。
と言うよりもさっき無駄にナイフをばらまいたので残り一本しかナイフが懐に残っていなかった。
魔術で回収することも出来るが、怪しい動きをすれば少女にまた攻撃されてしまうに違いない。
まあ、とりあえず、分かったことは鬼の少女が物、又は自身を凝集させたり、拡散させたりすることが出来るのかも知れないと言う事だ。
ムーンはそんなことを考えながら、ケホケホと咳をして痛む身体を叱咤しながら立とうと、上半身を起こすのであった。
「大人しく帰るのならぁ、見逃してあげるよぉ?」
「・・・残念だが、終わりだ。」
鬼の少女は挑発的な言葉を言いながら青年に近づいてくるのであった。
相手には勝つことは決して出来ないが、負けなければいいのだ、敗北というのは博麗神社に入れずに追い出されてしまうことだ。
ムーンはゆっくりと上半身を起こしたあとに諦めたのか、そのままのポーズで止まり相手の接近を許すのであった。
ムーンは相手の言葉を聞いていたが、特に答えることもなく相手を睨むように視線を向けるだけであった。
そして鬼の少女は影が青年を多い込み、側と言える距離まで来たのだが、ムーンは言葉を言いながら動じずに素早くローブの中に手を突っ込んで自らの背後の石畳にナイフを突き刺すのであった。
通常、堅い物にナイフは刺さらないが、ナイフは柔らかい物に刺さっているかの如く、地面に刺さっているのであった。
「あれぇ?身体が・・ん〜」
「悪いが、お前の影を固定させて貰った。」
ムーンはフウと息をついてゆっくりと立ち上がるのであった。
鬼の少女はそれ以上前に進むことは出来ずに、身体の異常を訴えるのであったが、ムーンは余裕げに服に付いた砂などを払いながら少女に対して静かに言葉を言うのであった。
少女は必死に動こうとするのであったが、それが良くなかったのかバランスを崩して前につんのめるような姿勢になるのであった。
影を固定された物はその場から動けなくなるようであった。
上手くすれば、ナイフが取れるのだが、もう既に夕暮れで影が長くなっており、少女には届きそうもない場所にナイフが刺さっていた。
ムーンはこれからどうしようかと、思ったがとりあえず、少女は放って置いて神社の方に向かって行くのであった。
「んにゃ〜、置いていくなぁ〜!」
鬼の少女のわめくような声が背後から聞こえるがムーンは気にせずに歩を進めるのであった。
鬼の少女は自分の投げたナイフが刺さると思った時に姿が消え、いつの間にか背後に移動し攻撃してきた。
何を言っているのか分からないと思うが、自分も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった、催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてない。
もっと恐ろしい何か、未知ものの片鱗を味わった。
相手の能力の正体が分からないほど戦いづらいことはない、ムーンは相手の能力に半ば恐怖ながらも、何処か心が奮い立つのを感じているのであった。
「銀の刃、汝の向かう方向は光遮る影なり。」
「そんな小細工、通用しないねぇ。」
ムーンはローブの中から十本近い数を握るように取り出して、そのまま地面に落とすのであった。
ナイフはカチャカチャと五月蠅い音を立てて境内に音を立てて落ちるのだが、鬼の少女の方は鼻で笑うように言葉を言って、また姿を消してしまうのであった。
ムーンが何をしようというのかは分からないが、鬼の少女の方は余裕だとでも思っているようである。
「そこだ!」
「甘いねぇ!追加ぁ!」
「・・・ァが・・!?」
ムーンは次の攻撃に備えてローブの中でナイフを掴むのであった。
足下にばらまいたナイフの4、5本が何かに反応するように青年の後ろの方に飛んでいく。
ムーンは影に連動して飛んでいくようにナイフに術を掛けたようであった。
背後かッ、バッと振り返るように身を翻せば、案の定、背後には現れたばかりの鬼の少女が現れていた。
ムーンは「今度は逃がさない」と言わんばかりの形相で容赦無しに足下から向かって行くナイフに追加してナイフを投げたのだが、鬼の少女の姿は消えてしまい、ナイフ全てまた変な方向に飛んでいった。
そして少女が居たであろう場所にまた少女が現れるのであったが、何というか表現が難しいが、空気の流れのような物が見えたような気がした。
まさか、相手の能力は・・・とムーンが思ったときであろうか、鬼の少女は既に懐に入り込んで鳩尾に打撃を食らった。
ムーンは勿論、咳込み肺の中の空気を吐き出し、呼吸も困難になってしまった。
更にそれでは終わらずに軽い爆発のような物が拳の後にムーンを襲って、勿論、派手に吹き飛んで仰向けに倒れ込んでしまうのであった。
小さい癖になんていう力だ、ムーンは胸に手を当てて苦痛を感じるしかなかった。
日は既に沈もうとして居いて、影は長くなり、鬼の少女の影もかなり長くなっていた。
爆発は今日2度目なので慣れのおかげか意識は何とか保つことが出来たが、頭がクラクラする。
分かった、分かったが、倒す方法が見つかりそうもない。
と言うよりもさっき無駄にナイフをばらまいたので残り一本しかナイフが懐に残っていなかった。
魔術で回収することも出来るが、怪しい動きをすれば少女にまた攻撃されてしまうに違いない。
まあ、とりあえず、分かったことは鬼の少女が物、又は自身を凝集させたり、拡散させたりすることが出来るのかも知れないと言う事だ。
ムーンはそんなことを考えながら、ケホケホと咳をして痛む身体を叱咤しながら立とうと、上半身を起こすのであった。
「大人しく帰るのならぁ、見逃してあげるよぉ?」
「・・・残念だが、終わりだ。」
鬼の少女は挑発的な言葉を言いながら青年に近づいてくるのであった。
相手には勝つことは決して出来ないが、負けなければいいのだ、敗北というのは博麗神社に入れずに追い出されてしまうことだ。
ムーンはゆっくりと上半身を起こしたあとに諦めたのか、そのままのポーズで止まり相手の接近を許すのであった。
ムーンは相手の言葉を聞いていたが、特に答えることもなく相手を睨むように視線を向けるだけであった。
そして鬼の少女は影が青年を多い込み、側と言える距離まで来たのだが、ムーンは言葉を言いながら動じずに素早くローブの中に手を突っ込んで自らの背後の石畳にナイフを突き刺すのであった。
通常、堅い物にナイフは刺さらないが、ナイフは柔らかい物に刺さっているかの如く、地面に刺さっているのであった。
「あれぇ?身体が・・ん〜」
「悪いが、お前の影を固定させて貰った。」
ムーンはフウと息をついてゆっくりと立ち上がるのであった。
鬼の少女はそれ以上前に進むことは出来ずに、身体の異常を訴えるのであったが、ムーンは余裕げに服に付いた砂などを払いながら少女に対して静かに言葉を言うのであった。
少女は必死に動こうとするのであったが、それが良くなかったのかバランスを崩して前につんのめるような姿勢になるのであった。
影を固定された物はその場から動けなくなるようであった。
上手くすれば、ナイフが取れるのだが、もう既に夕暮れで影が長くなっており、少女には届きそうもない場所にナイフが刺さっていた。
ムーンはこれからどうしようかと、思ったがとりあえず、少女は放って置いて神社の方に向かって行くのであった。
「んにゃ〜、置いていくなぁ〜!」
鬼の少女のわめくような声が背後から聞こえるがムーンは気にせずに歩を進めるのであった。
11/09/17 18:33更新 / シャドウ