H
辺り一面、霧だらけだ、起きているというのに、夢を見ている感じだ。
朝なのか何時もなのかは分からないが、五里霧中とはこの事だ。
ムーンは欠伸をしながら朝日が全く届かない場所、正確に言えば湖の畔に立って辺りを見回しながら、そんなことを思っているのであった。
確かに早かった、ほぼ一瞬と言っても言いうような感じであった。
射命丸は自分を此処まで運んだ後に一通り、取材に関する注意を受けた後に去っていってしまい、湖の真ん中にある島にどうやって移動するか、今1人で悩んでいるという状況である。
とりあえず、橋がない物かと歩き回って見ようか・・・
それにしても霧が濃い物だ、前の状況が全く分からない。
人にぶつかるようなことはないだろうが、足に石をぶつけたら痛いだろう。
そう思っていた矢先に痛くはなかったが、足の甲に柔ら堅い何かがぶつかる感触がして、何か足下が冷たく感じる。
「・・・?」
「痛ッ」
「あ・・・すまない。」
「人間?幻想郷最強のあたいを蹴るなんて良い度胸してるわね!」
「いや、こんなところで誰か寝てると思うか?」
「問答無用よ!食らえ!」
「・・・いてっ!」
何の感触なのだろうか、視線を下に向ければ子供を蹴ったことが確認できた。
行き倒れか?そんなことを考えていたが、足下からは痛みを訴える声が聴こえるのであった。
ムーンは思わず、謝まるのだが子供は怒っているようで、倒れているような姿勢からピョンという風に立ち上がってムーンに対して言葉を言いながら指をさすのであった。
霧の中で見づらいが、蹴ってしまったのは青い少女とでも言うべきか。
少女の容姿、髪は薄めの水色で、ふわふわのウェーヴがかかったセミショートヘアーに青い瞳。白のシャツの上から青いワンピース、首元には赤いリボンが巻かれている。
背中には氷の結晶に似た大きな羽があり、身長も自分よりもかなり小さく妖精のように思われる。
ムーンは怒って好戦的になっている妖精であろう相手に対して呆れるようにツッコミを入れるような言葉を言うのであった。
相手に家がないのなら話は別だが、なんたってこんなところで寝る必要がある。
ムーンが心の中で激しくツッコミを加えているのにもお構いなしに妖精の少女は自らの目の前に丸い野球ボールくらいの大きさの氷弾を作り出し、青年に向かって放つのであった。青年は相手のいきなりの行動に対処しきれずに氷の球を腹に受けるのであった。
今度は青年が痛みを訴える番であったが、普通のボールが軽く当たって程度で正直言うと余り痛くない。
霧のみが2人を包み、外界からはこの出来事の存在を消しているようであった。
「・・いきなりの丁寧な挨拶だな、気はすんだか?」
「ふふふ、あたいの余りの強さに攻撃する気も失せたのかしら?」
軽く痛い、でも軽く痛いだけで特に何も無い。
地面に氷の弾は落ちて地面に転がるのであった、朝っぱらから戦闘というのは頂けない。
ムーンは手出しする気は無く、相手に対して言葉を言って厳しい顔をしていた。
妖精の方は調子に乗った感じでケラケラと笑いながら、ムーンに対して調子に乗っているような言葉を言うのであった。
馬鹿かコイツ、そう思いながらもどのように対処すべきかと考えたが、バカならおだててみるかと考え行動に移してみる。
「・・・幻想郷最強の力を借りても良いか?」
「そうね〜、私の部下になってくれるのなら、助けてあげないこともないわよ。」
「良いぞ、紅魔館まで行きたいんだが、氷で道を作ってくれないか?」
「紅魔館に行って何するのさ?」
「・・・乗っ取るんだ。」
「それ面白そーじゃん、あたいにもやらせて!」
こういう馬鹿は適当にあしらえば良いように扱えることはあながち間違いでは無かったようだ。
思っても居ないことをムーンは言って、相手を釣ろうとするのであったが、相手は普通に釣れて、良いような調子になってしまうのであった。
このまま調子を合わせれば行けるだろう、ムーンは無表情だが心の中で、ほくそ笑みながらも言葉を続けるのであったが、相手に何をするか聞かれると弱った。
相手の興味を惹くような内容でないと行けないからだ。
ムーンは無表情のまま適当に相手に対して言葉を言ったが、相手の方は自分の言葉に目を輝かせた、それはまるで新しい玩具でも与えられたかのようであった。
ついて来させる気は無かったので、少し作戦通りでないが仕方が無い。
単純馬鹿が、と思ったが、此処まで騙してしまうと可哀想に感じた・・・
「じゃあ、張り切っていくわよ!凍れ!」
「・・・凄いな、礼を言う、俺の名はシャドウ・ムーンだ。お前は?」
「あたいはチルノ!幻想郷最強よ!」
「いや、それはさっき聞いた。」
「なによ、部下は口答えしないの!」
「ああ、分かった・・・」
氷の妖精は張り切っており、湖に向かって天を指さすようなポーズをすれば、見る見るうちに湖面が凍り、1本の線を描くのであった。
凄い、冷気を操る能力だというのは、氷の球をぶつけられたときに分かったが、こうしてみると能力の単純さ故に最強というのも強ち間違いでは無いかも知れない。
馬鹿故に能力を使いこなせてないのだろうが・・・
ムーンは礼を言った後に名を名乗り、名を聞くのであったが、相手の調子は先ほどと同じであった。
ムーンは軽くツッコミを入れるも、チルノは調子に乗った言葉を返すのであった。
ムーンは策士でそのまま調子を合わせるだけに止めるのであった。
2人は作った氷の道をゆっくり踏み出した。
http://dic.nicovideo.jp/a/チルノ
「チルノ(氷の妖精)」
能力:冷気を操る程度の能力
氷の妖精なのに喧嘩っ早くて熱い性格の持ち主。
余り賢くなく、みんなからは馬鹿とかHとか言われている。
本人が言うには幻想郷最強らしい・・・
朝なのか何時もなのかは分からないが、五里霧中とはこの事だ。
ムーンは欠伸をしながら朝日が全く届かない場所、正確に言えば湖の畔に立って辺りを見回しながら、そんなことを思っているのであった。
確かに早かった、ほぼ一瞬と言っても言いうような感じであった。
射命丸は自分を此処まで運んだ後に一通り、取材に関する注意を受けた後に去っていってしまい、湖の真ん中にある島にどうやって移動するか、今1人で悩んでいるという状況である。
とりあえず、橋がない物かと歩き回って見ようか・・・
それにしても霧が濃い物だ、前の状況が全く分からない。
人にぶつかるようなことはないだろうが、足に石をぶつけたら痛いだろう。
そう思っていた矢先に痛くはなかったが、足の甲に柔ら堅い何かがぶつかる感触がして、何か足下が冷たく感じる。
「・・・?」
「痛ッ」
「あ・・・すまない。」
「人間?幻想郷最強のあたいを蹴るなんて良い度胸してるわね!」
「いや、こんなところで誰か寝てると思うか?」
「問答無用よ!食らえ!」
「・・・いてっ!」
何の感触なのだろうか、視線を下に向ければ子供を蹴ったことが確認できた。
行き倒れか?そんなことを考えていたが、足下からは痛みを訴える声が聴こえるのであった。
ムーンは思わず、謝まるのだが子供は怒っているようで、倒れているような姿勢からピョンという風に立ち上がってムーンに対して言葉を言いながら指をさすのであった。
霧の中で見づらいが、蹴ってしまったのは青い少女とでも言うべきか。
少女の容姿、髪は薄めの水色で、ふわふわのウェーヴがかかったセミショートヘアーに青い瞳。白のシャツの上から青いワンピース、首元には赤いリボンが巻かれている。
背中には氷の結晶に似た大きな羽があり、身長も自分よりもかなり小さく妖精のように思われる。
ムーンは怒って好戦的になっている妖精であろう相手に対して呆れるようにツッコミを入れるような言葉を言うのであった。
相手に家がないのなら話は別だが、なんたってこんなところで寝る必要がある。
ムーンが心の中で激しくツッコミを加えているのにもお構いなしに妖精の少女は自らの目の前に丸い野球ボールくらいの大きさの氷弾を作り出し、青年に向かって放つのであった。青年は相手のいきなりの行動に対処しきれずに氷の球を腹に受けるのであった。
今度は青年が痛みを訴える番であったが、普通のボールが軽く当たって程度で正直言うと余り痛くない。
霧のみが2人を包み、外界からはこの出来事の存在を消しているようであった。
「・・いきなりの丁寧な挨拶だな、気はすんだか?」
「ふふふ、あたいの余りの強さに攻撃する気も失せたのかしら?」
軽く痛い、でも軽く痛いだけで特に何も無い。
地面に氷の弾は落ちて地面に転がるのであった、朝っぱらから戦闘というのは頂けない。
ムーンは手出しする気は無く、相手に対して言葉を言って厳しい顔をしていた。
妖精の方は調子に乗った感じでケラケラと笑いながら、ムーンに対して調子に乗っているような言葉を言うのであった。
馬鹿かコイツ、そう思いながらもどのように対処すべきかと考えたが、バカならおだててみるかと考え行動に移してみる。
「・・・幻想郷最強の力を借りても良いか?」
「そうね〜、私の部下になってくれるのなら、助けてあげないこともないわよ。」
「良いぞ、紅魔館まで行きたいんだが、氷で道を作ってくれないか?」
「紅魔館に行って何するのさ?」
「・・・乗っ取るんだ。」
「それ面白そーじゃん、あたいにもやらせて!」
こういう馬鹿は適当にあしらえば良いように扱えることはあながち間違いでは無かったようだ。
思っても居ないことをムーンは言って、相手を釣ろうとするのであったが、相手は普通に釣れて、良いような調子になってしまうのであった。
このまま調子を合わせれば行けるだろう、ムーンは無表情だが心の中で、ほくそ笑みながらも言葉を続けるのであったが、相手に何をするか聞かれると弱った。
相手の興味を惹くような内容でないと行けないからだ。
ムーンは無表情のまま適当に相手に対して言葉を言ったが、相手の方は自分の言葉に目を輝かせた、それはまるで新しい玩具でも与えられたかのようであった。
ついて来させる気は無かったので、少し作戦通りでないが仕方が無い。
単純馬鹿が、と思ったが、此処まで騙してしまうと可哀想に感じた・・・
「じゃあ、張り切っていくわよ!凍れ!」
「・・・凄いな、礼を言う、俺の名はシャドウ・ムーンだ。お前は?」
「あたいはチルノ!幻想郷最強よ!」
「いや、それはさっき聞いた。」
「なによ、部下は口答えしないの!」
「ああ、分かった・・・」
氷の妖精は張り切っており、湖に向かって天を指さすようなポーズをすれば、見る見るうちに湖面が凍り、1本の線を描くのであった。
凄い、冷気を操る能力だというのは、氷の球をぶつけられたときに分かったが、こうしてみると能力の単純さ故に最強というのも強ち間違いでは無いかも知れない。
馬鹿故に能力を使いこなせてないのだろうが・・・
ムーンは礼を言った後に名を名乗り、名を聞くのであったが、相手の調子は先ほどと同じであった。
ムーンは軽くツッコミを入れるも、チルノは調子に乗った言葉を返すのであった。
ムーンは策士でそのまま調子を合わせるだけに止めるのであった。
2人は作った氷の道をゆっくり踏み出した。
http://dic.nicovideo.jp/a/チルノ
「チルノ(氷の妖精)」
能力:冷気を操る程度の能力
氷の妖精なのに喧嘩っ早くて熱い性格の持ち主。
余り賢くなく、みんなからは馬鹿とかHとか言われている。
本人が言うには幻想郷最強らしい・・・
11/11/03 14:21更新 / シャドウ