「どうやらアレは失敗作のようだな」

ムラクモミレニアムの研究員の１人は呟く。
「いえ、完成品です。しかし機体の方に欠陥が見られるようで・・・」

もう１人の助手がそう呟いた。

「貴重な【披検体】まで奪われ、実験しようにも物が無ければ意味がない、この非礼はどう詫びる？」

助手を睨み付ける。研究員にしては傲慢な物言い、おそらく幹部クラスの１人なのであろう。
「ひ！・・・で、ですがもう１人の【披検体】はまだ我々の手にあります！。これならまだ実験は・・・」

怯えた声で助手は言う。

「使えるのか？」

「はい・・細菌抗体は奪われたサンプルに劣りますが、肉体的戦闘力はこちらの方が上です」

男はニヤリと笑うと

「さすがはもう１つの片割れという事か」

助手はさらに付け足して言う

「ですが気性が荒く若干性格と性質に難が・・・・」

「ほう・・・・」

・・・・・・・


某所　研究室内

いくつもある牢屋の中に１人の女性がいる。看守は彼女が恐ろしかった、その鋭い目は何時もこちらを見ている。顏は整っていて美しいのだが、それが返って恐ろしかった。
今日は実験の為に彼女を牢から出さなくてはならない。看守は牢屋のカギを開け俯いた彼女に呼びかける。



｢出ろ！・・・」

女はスウーっと立ち上がると男を見る。
一瞬笑ったかのような表情に男は少々びびってしまった。
女は男に近寄りこう言った。
「ねえ・・・私の事どう思ってるの？」
女は胸元を強調させながら男に迫る。

「よ・・寄るな！これ以上近づくと撃つぞ！」

男は手に拳銃を構え、女に向ける、だが女は物ともせずに歩み続ける。

「ねえ・・・私の事・・どうにかしたくないの？・・・」

女は男の銃に手をかけ、耳元でささやきだした。

男は震えがとまらない、が銃のトリガーの指が動かない。
恐怖で動かないのではなく【動かせない】のだ。


「ふふ・・・馬鹿ね・・」

男は我に返る、が時すでに遅し。
「ガオ！」

獣のような叫び声で男の股に強烈な膝蹴りを入れた。
「ーーーーーーーーーーーーーー！！！！！！！」

声にならない絶叫。男は動けなくなり前のめりに倒れようとする、女は男を支え男が持っている果物ナイフを抜き取り、こう言い放つ。

「Fool goodbye　（さようなら愚か者）」

そして果物ナイフで男の腹部を刺した。

「−−−−−−−−−！！！が！・・・ぁああああ」

女は声を封じるつもりで金的攻撃をしたのだが相手の回復が早かったようだ。


女はニヤリと笑い男の唇を奪って声を封じた。

「んーーー！んーーーーーーーーーー！！」

女はさらに男に舌を絡まらせて封じる。最初はねっとりと、次に貪るように。男を犯す。

男は体を痙攣させ、次第に力つき動かなくなった。

「はは、最後に童貞失って、嬉しいだろお！」

女は金髪のセミロングを揺らすと男の服を奪い研究所から抜け出した。

「それにしても熱いなあ、ここ。さてともう１人の片割れを見つけて・・・・・ぶっ殺してやらないとね！」


その女の首の裏には【EXILE】（エグザイル）と書かれていた。

■作者メッセージ
ちょっと・・エロイです・・