Japanese only 更新:2011年7月10日(2002年11月10日頃開始) このページの最後へ
鬼原物語No.12
そもそも 動機
何故、わざわざ草ボウボウの荒れた棚田を借りるのか。
何故、ただばたらきをするのか。
聞かれても明確な回答はない。
7月7日に下から二枚目の続きと三枚目を草刈りしている時に考えてみた。
小さい頃に両親が山へ草刈に毎日通っていた。
今は草刈機があるが、
昭和の40年代前半にはそんなものは我が家にはなかった。
おそらく造林鎌と呼ばれるもので刈っていたに違いない。
両親の仕事の一端を自分で確認してみたいと思っていた今日のこの頃。
そんな矢先、たまたま通り掛かった棚田を見掛けた。
全くの偶然である。
足を踏み入れてみると、
なんと暗渠排水が施工されているではないか。
この瞬間に、ここだと思った。
持ち主の人は
どこの馬の骨かも分からない自分に快く貸してくれた。
それも無料で。
この田んぼで、
遙か昔昭和の30年代から40年代に
両親がしていた草刈作業のまねごとをしてみようと思ってしまった。
両親は、杉林での草刈だったのでもっと作業条件は悪い。
傾斜しており、大きな草が覆い被さってくる。
苗を切ってはいけない。
一番違うのは毎日。
一年中、雨雪の降らない日はほとんど出掛けていたはず。
自分のように、
少し雨模様ならさっさとやめる。
雨が降っていようものなら始めから行かない。
鎌の手入れもしない。
土日はしない。
本当にやる気はあるの、と思われているかも知れない。
7月7日に刈っていた時は、
誰か知らない二人にしばらく見られてしまった。
見られるのはあまり気分の良いものではない。
もっと前に
上の畑から降りてきたおばあさんと
自己紹介から家族のことなどしばらく話し込んでしまった。
近所で話題になっているのかも知れない。
地主さんに迷惑を掛けているのかも知れない。
でも、折角なので草刈の体験だけは続けようと思う。
借りることにしたのはそもそもは野菜と花木を育てるためだった。
近所の人が農地管理を考えるきっかけになれば一歩前進かな。
市民大清掃を終えて書いている。向こうでも清掃しながら話していたのだろうな。
平成23年7月10日 日曜日