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  山の端   yamanohana 

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                         更新:2004年9月5日

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   表題 : イチゴ

        イチゴとの出会いは、両親の弁当箱。

        毎日、仕事から帰ってくる両親の弁当箱の中には

        野苺がいっぱい詰まっていた。

        兄弟姉妹4人が争うように食べた。小さな幸せ。

        夏の、草刈り手伝いでは、時々草を刈る手を休めては

        (・・・休めるほどはしていないのだけれど・・・)

        野イチゴをとって食べていた。こんなに取るのが難しいのか、と

        棘に刺されながらちぎって食べた。

        蛇苺は食べられないと言われていた。食べたが、とても堪えられる味ではない。

        そう、草刈りの季節はちょうど37年前の8月30日で終わったのだった。

        その翌年、おそらく昭和43年からは、味わうことのない山での草いきれ。

        その一瞬でも思い起こしたいために山里に向かうことも年に1度か。

        子どもの世代では、イチゴとは、パックに詰められた大きなもの。

        クリスマスやケーキに載せられるイチゴしか想像できないのだろうか。

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