やまのはな   of course Japanese only  

                         更新:2009年12月31日 

  

     

    初めての雪
 この冬 
 我が家に降る初めての雪
 山は白銀朝日を浴びて
 山はきっと雪だろうな
         一面銀世界に
         いや日陰は白一色に
         それとも
         すっぽり雪の装束に
         おおわれているのかな
         あの輪っかになった
         紅葉の木にも
         白い雪は
         降り積もっているのだろう
         小さな池には
         うっすらと
         氷が張っていることだろう
         テレビを見ることもなく
         屋根をたたく雨や雪音
         壁板を揺るがす冷たい冬の風
         あかり取りの天窓を
         こわごわ見上げた
         翌朝は
         あたり一面
         真っ白な雪景色
         長靴を履いて
         足跡を真っ先に付けようと
         あらそって庭に出て行く
         薄氷を手にとって
         口にくわえてみる
         屋根からぶら下がった
         とんがった氷を
         つららだと知って
         ポキンと折って
         手に持ってみる
         いつの間にか手はあかぎれに
         足指は霜焼けにつかまる
         ごつめの靴下をはいたら
         冬の間急に靴がきつくなって
         長靴を履いて小学校に通った
         少し気温が下がれば
         赤土がむき出しになった所では
         霜柱がちゃあんと待っている
         氷の上にわずかばかりの土が乗っている
         その霜柱をサクッサクッと踏んでいく
         その場所は
         たまに訪問する夏には
         すっかりアスファルト舗装されて
         霜柱を踏みしめる
         あの感触を味わうことは
         できなくなっている

                     

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