「国宝」と「重要文化財」

 まず「重要文化財」。これは有形文化財(要するに「モノ」の文化財で歴史的・芸術的又は考古学上価値のあるもの。能とか歌舞伎とかじゃなくて)のうち重要なもので文部科学大臣が指定したものをいいます。まぁ文字通り重要な文化財です。「国宝」とは、その重要文化財のうち、「世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるもの」として文部科学大臣が指定したものを指します。つまり、有象無象の文化財の中から優れたものに有形文化財の称号が許され、その中のエリートクラスが重要文化財に指定され、さらにそこからトップエリート、キングオブ文化財として選ばれるのが国宝です。

(文化財保護法2条1項1号、27条)