・・・お知らせです・・・ | |||
◆最近の裁判での成果 | |||
★住友電工男女賃金差別裁判判決について裁判長に抗議文を提出 | |||
★塩野義製薬賃金差別裁判 勝訴! 女性差別と認定、 中 寿美さんの長年の思い実る |
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<ご支援、ありがとうございました> 中 寿美 <中さんの裁判を勝訴判決に導いたものは!> 弁護士 斎藤ともよ <たたかう女性に大きな朗報> <判決で認められたこと> |
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◆会社との交渉、そして雇用均等室の活用 | |||
★ 「おかしい?!」と声をあげて得た格付け 成功のポイントをお教えしますNEW ★ 大手製薬会社:雇用均等室を活用しました ★ 外資系製薬会社:配置是正について雇用均等室に申し立てています |
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●雇用均等室とは・・・労働省の地方機関である労働局の一部門で、以前は婦人少年室、女性少年室という名称したが、2000年4月から労働局雇用均等室に組織変更されました。 | |||
◆「きいてきいて」コーナー | |||
薬業で働いておられる女性の皆さん、あなたの思いをネットに載せて みませんか。 みんなに聞いてほしいことをこのメールアドレス<equity@f6.dion.ne.jp>に お送りください。 |
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◆最近の裁判での成果 | |||
★住友電工男女賃金差別裁判判決について裁判長に抗議文を提出 裁判長 松本哲泓 殿 住友電工男女賃金差別裁判の不当判決に抗議します 私たちは、製薬会社で働く女性の男女賃金差別をなくそうと1984年から活動を始め、塩野義製薬の元課長 中寿美さんの賃金差別裁判において、中さんを支援してきたグループです。 今回の判決は「男女別採用が憲法14条の趣旨に反する」と認めました。しかし、女性労働者に定型的補助的な単純労働を続けさせ、低賃金で雇用してきた企業を「公序良俗違反でない」とするのはなぜでしょうか。市民感覚では、辞めないで働き続けている女性に対し、採用時から予定されていたとして一般職という処遇で低賃金のまま放置してきたことが「公序良俗違反」であると考えます。 「男女雇用機会均等法」は1985年に日本が批准した「女性差別撤廃条約」に基づき国内法を整備するために1986年に施行されました。当時、私たちは「配置・昇進の均等な取扱い」が事業主の努力義務とはいえこの法律に期待を持ちました。しかし、男女雇用機会均等法施行以後も、住友電工は義務を果たしませんでした。原告らを一般職に止めたまま専門職への転換の機会を与えなかったこと、また仕事の価値を評価しなかったことに対し、裁判所は「社会意識の存在に配慮」することなく、男女雇用機会均等法の趣旨に照らして、司法の立場から是正義務を認めるべきではなかったでしょうか。 国際的な条約であり、日本も何の留保もなく批准した「女性差別撤廃条約」は女性差別を「性に基づく区別、排除または制限」と定義しています。 松本裁判長は、塩野義製薬の中さんの賃金差別裁判で、賃金格差は採用時における男女の区分に起因するが、「同じ職種を同じ量および質で担当させれば同等の賃金を支払うべきである。」として格差の是正義務を認めました。 平成12年10月3日 |
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★塩野義製薬賃金差別裁判 勝訴! 女性差別と認定、 中 寿美さんの長年の思い実る 1999年7月28日、大阪地裁において、塩野義製薬元課長、中 寿美さんに勝訴の判決が下されました。 ![]() |
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<ご支援、ありがとうございました> 中 寿美 私の裁判の結果は、昨年7月28〜29日、新聞、テレビで報道されたとおり勝訴でした。塩野義製薬は控訴をしませんでしたので、この判決は確定しました。 これまでのご支援を心から感謝申し上げます。ありがとうございました。 判決は「男性と同じ技術職の仕事をするようになった1979年以降、会社側には労働基準法の同一労働同一賃金の原則に反する不法行為が成立する。」とし、原告側の主張をほぼ全面的に認めています。賠償額が請求額より低くなったのは、同一労働同一賃金に1割程度の巾を許容したのではないかと考えています。
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◆会社との交渉、そして雇用均等室の活用 | |||
★ 「おかしい?!」と声をあげて得た格付け 成功のポイントをお教えしますNEW 【中途採用による不利益】 1984年新入社員としてS製薬株式会社に入社し5年間在籍した後、あからさまな男女差別を目の当たりにして、当時、女性でもその能力が充分に活かせると言われていた外資系L社に転職しました。L社においては、中途採用時の待遇の設定が、前社の低賃金を引き摺っていたため、平均以下の給与・格付でのスタートでした。その後、採用時の格差が是正されるに至らず、仕切りなおすべく、1997年O製薬株式会社に再度転職致しました。 O製薬株式会社では、「入社時の待遇は、同年齢の平均に設定。男女格差もなし。」という説明を受け、当初は気づかずに3年間が過ぎましたが、現状では、遥かに年下の社員の多くが、役職に就いていることに気づきました。 そこで、直属の上司達に問い合わせるも、「特に格差はない」、または「格差はあり是正しようとしたが、力が及ばなかった」などの情けない回答しか得られませんでした。 【苦節17年を経てついに立ち上がりました!】 この17年間、いくら能率的に仕事をこなしてもそれだけでは決して評価されることのない、また、男性であれば無条件に認められる会社という組織に、常に疑問を持ち続けながらも、立ち上がる術が分からず、「そんな不条理は、社会が認めても私は認めない」という精神力だけで、ただひたすら自分自身を支えてきました。(そして、未だ多くの女性が、こうした厳しい環境に居ることでしょう・・・)。 2001年ようやく、「万一退職するにしても一度闘ってからにしよう」と覚悟し、人事部に同年齢の平均給与・格付の情報開示を求め、疑問点を追求した結果、会社は「私が不利益を蒙っていること」を認め、格付のみですが是正がなされました。 【成功のポイント】 今回の交渉が成功したポイントは、@昇格・給与制度の明確な把握・分析(会社は、不都合なことを敢えて不明瞭にしたり、評価者が難解な制度を理解していないことも多い)、A自分の位置付の明確な把握、B上司・社内の支援者との良好な関係、C外圧(労働局、弁護士)、D疑問点の文書による追求(相手に言い逃れさせないため)などがあると考えられます。 また、数ヶ月間にわたる交渉は、精神的に厳しい戦いでもありましたが、これまで常に疑問に思ってきた「会社」の表と裏が勉強でき、苦しかった分だけ、新たな実力がついたと思います。また、会社により、その交渉の仕方は異なると思いますが、薬業の会には百戦錬磨の先輩が沢山いらっしゃいますので、一度、ご参加されては如何でしょうか。何かのヒントが得られるかもしれません。 (ペンネーム:ジャンヌダル子) ★ 大手製薬会社の女性:雇用均等室を活用しました 私は、F薬品に勤務して26年になります。私の出身校の2年、3年後輩の男性は、5年以上前に、経営職(課長職)に昇格しているにもかかわらず、私はいまだに平のままです。 均等法が施行された時には、すこしは改善されることを期待して様子をながめていましたが、若い特定の女性に対してはある程度改善されたものの、その以外の大勢の女性たちや、それ以前につけられた格差に対しては、なんの改善も、是正努力もなされずに、現在に至っております。 大半の女性は、そのような状態に不満を持っているにもかかわらず、組合も差別の存在を認めない態度をとっているため、何を言ってもどうにもならないと諦めているようです。しかし、諦めてしまっては「女性差別は存在しないのだ」という会社の言い分を認めているのと同じことになってしまいます。裁判所ですら女性差別の存在を認めている時代です。どうか気弱にならず会社と対等に話し合ってみてください。雇用均等室に申し立てをすれば、調停の話し合いの場が設定されます。そこでだめなら裁判という手段もあります。 私も雇用均等室(当時は女性少年室)の仲介で数度の話し合いを持った結果、ごくわずかですが、変化がありました。一人ではどうにもならないと思っていることでも、公的な機関が介在すると、会社は対応せざるを得なくなります。もちろん、現在も全然満足できるような状態ではありませんので、これからも雇用均等室を介しての話し合いは必要であると考えています。時間と体力は必要となります。しかし、不満をかかえたままの会社生活を続けるよりは、ずっと前向きで心が明るくなりました。皆さんも一度話私たちの様子を見にきてみませんか?私達と一緒に方策を考えて、実行してみませんか?きっとなにかのヒントを得られると思います。 ★ 外資系製薬会社:配置是正について雇用均等室に申し立てています 私は大阪大学大学院で医学博士号を取得し、国内外の研究機関で研究を行った後、ドイツ系製薬会社である日本シエーリング(株)に入社しました。入社後17年目になりますが、この間に4年半にもわたって図書業務に従事しました。この時は均等法に従って大阪婦人少年室(現、雇用均等室)に申し立てを行い、室長にたいそうご尽力いただき、その結果、学術業務に配転になりました。 ところが一昨年(1998年)、今度は管理部門に異動になってしまいました。これでは医博としての能力を生かせないので、昨年、人事部長や所属部門長と交渉を行いましたが、配置是正には至りませんでした。そこで再び大阪女性少年室(当時)に申し立て、半年経ちますが、未だ是正には至っていません。 私は「製薬会社なら医博の資格が生かされる業務が多くあり、自分の能力が充分に発揮できる。また外資系なら男女差別はないだろう」と考え、この会社を選びました。また、入社後は第1種放射線取扱主任者、甲種危険物取扱主任者、第1種情報処理技術者などの資格を取得し、また、国内外の学会に出席するなど、能力の向上に努めてきました。しかし、昇進はおろか配置さえもいまだに能力を生かせる状態ではなく、男性医博に比べますと、配置・昇進とも格差は開いていくばかりです。 私のケースも、多くの働く女性の昇進・昇格・賃金差別も、根っこは同じだと思います。おかしいのではないかという、自分の思いを声に出していきましょう。弁護士や経験を積んだ先輩たちは、あなたが道を切り開けるよう、ささえてくれます。 ![]() |
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