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相撲の荒汐部屋が、下諏訪町で恒例の合宿をした。公開稽古など、地元との交流が持たれた。そのなかで、力士が小学校へ出向いて、生徒と一緒に教室で給食を食べるというイベントもあり、地域のニュースで紹介された。部屋の若隆景関が教卓について黙々と給食を食べていた。生徒たちは、自分らの席で食べる。先生の代わりにお相撲さんが座っているということの外は、いつも通りの給食風景であった。
給食が終わった後、生徒たちにインタビューがあった。ある生徒は、「お相撲さんが、めっちゃ丁寧に給食を食べていた」と、感じ入った様子で感想を述べた。たしかに、テレビの画面に映った関取は、豪快にガツガツ食べるという感じでは無く、ゆっくりとした所作で、かみしめるように食べていた。
これはとても爽やかで、清々しい出来事であった。体が資本のお相撲さんは、食べることに対して真剣なのだ、という印象を、生徒は抱いたのだろう。それに気付いた生徒も素晴らしいが、無言のうちにそれを体現した関取も、立派であった。