R8 走行系基盤

基盤へのアクセス方法
本体バックカバーを外すと、この様な状態になる。
正面に見えているのが走行系に関する基盤。
ちなみに、1〜2のネジは外さない。
まず、本体上部にある放熱板の、1〜2のネジを外し、
次いで、3〜6のネジを外す。
放熱板に手をかけ、ゆっくり丁寧に手前に倒すと、この様な情況になる。
基盤は、単純に左右の枠に固定されず絡んでるだけなので、
横置きにしたりすると、基盤が暴れるので要注意。
この状態で、駆動系に4つのモーターが使用されてるのが分かる。

ちなみに、直前モデルまではモーターは3つである。
全モデルまでは、フロント側に2つの電磁石を配置してあり、
それらが、ピンチローラー駆動、リールブレーキ駆動の役目をしていた。
電源部の電解コンデンサーの交換
基盤を上から見た状態。
画面右部分が、電源関係の部位。
電源部位の拡大画面。

C1=25V・2200μF (70〜80円前後)
C2=35V・3300μF (250〜350円前後)
C3=35V・15000μF (値段不明…多分1000円未満)

各コンデンサー名は、FOSTEX 回路図と同じ表記にしてみた。
値段は1個のおおよそのパーツ代金。(2010/8 現在)
元から設置のコンデンサーは耐熱85度のもの。

電解コンデンサーは、元々ついていた数値と同じか、
それ以上の近似値数値の物である必要がある。
決して元数値以下の物をつけてはならない。
今回メンテナンスを行った R8 は、写真の様に、
コンデンサーの付け根に溶け出た成分が付着。
液漏れしてる可能性もあるので交換。
基盤裏よりハンダを溶かし、コンデンサを引き抜く。
基盤に残ったハンダは、[ソルダーウィック]をあてる事で、
ある程度少し取り、基盤の穴を確保する。
(新品コンデンサーの足を基盤に通しやすくする為)

今回は、C1、C2 のみ交換。
コンデンサーは極性があるので、基盤をみて確認する。
(基盤の穴に[+]の印刷がされている)

こうして見てみると、約20年前の同規格コンデンサーより、
現在の物の方が一回り以上、小型になっているのが分かる。
電源部のヒューズの交換
ヒューズは2本あり、どちらも 「250V・8A」である。
単価は、1本=25円程度で入手できる。(2010/8 現在)

このどちらかが切れても、メカ動作は不安定になる。

その他、テープの再生が速くなったり遅くなったりの不安定動作は、
整流ダイオードの劣化も考えられるが、場所としては交換しにくい。

早送り・巻き戻し時に起こるテープたるみ症状が出る場合は、
走行制御ブロックの電子パーツ劣化と思われるが、
よほどテスターを使ったパーツチェックの知識を持っていない限り、
素直にメーカーに修理依頼された方が懸命と思われる。