「ファイヤーソーサラーには眼帯が似合うと思うんだ!」

突然、マスターはこんな事を言い出した。


「ファイヤーソーサラーはかわいいけど地味な感じだし」

「・・・・・」

「ファイヤーソーサラーはかわいいけど個性がないし」

「・・・・・」

「でもこの眼帯をつけるとアラ不思議」

そう言いながらファイヤーソーサラーの左目に眼帯をつける。

「地味で個性がないファイヤーソーサラーがなんかミステリアスな感じに変身」

うんうんと何かに満足したように何度もうなずく。

「あと中二病ぽくっていいと思います。」

「・・・・・」

「あとはセリフの練習だね。攻撃する時は闇の炎にまかれて・・・」

ボッという音にそのセリフはかき消される。

赤く眩しい閃光と熱風に照らされたマスターの顔が逆に青ざめた。


「あの・・・本当に炎を出さなくてもいいんだけど」


ファイヤーソーサラーの眼帯の奥に隠れた左目が赤い光を放っていた。

その目は中二病はお前だと静かに語っていた。

そして、みでぃあむでぎゃあああーという断末魔と共に

マスターは怒りの炎にまかれちゃうのでした。


ファイヤーソーサラー





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