南稜を懸垂で数ピッチ下る。
終了点から見た烏帽子岩
南稜下部チムニーの上のスラブ状を登る
終了点
第1岩峰を巻く当人
今週は会の仲間8人で一ノ倉沢へ入った。雪渓を登り、テールリッジから4人ずつ南稜と中央稜に別れ、
互いの登攀を見ながら2人組で登った。今回は私は南稜組。10何年ぶりの岩の触感だ。
テールリッジはフィックスロープが張られ、昔を知っているものには嘘のよう。
一部4級を含む取り付きにびびったのだが。
今回は天候が良く、岩もしっかりしており(たまに浮き石があったが)
登る人も3パーティーと少なく楽しく登れた。
登山実施 実施日(2007年6月16、17日)
実施者 中村、佐々木、畠山、浅井 南稜組
今回は暗いうちから取り付いたので渋滞に遭わず
2時間程度で南稜を登れた。
空いているので下りの懸垂も1時間半程度で戻ってこれた。
いつもは大渋滞する所なのに今回は不思議だ。
聞く所によると中央稜の方が混んでいたそうだ。
また中央カンテ、変形チムニーを登っているパーティーは
結構落石を起こしている。やはり春先は浮き石が多いのか。
今日も奥壁に県警のヘリコプターが飛んできて
山岳警備隊を一人降ろし作業している。
昨日夕方遭難救助をしていたので続きか。
一ノ倉沢は危険がつきものだから安全第一で望みたい。
テールリッジ中間部。スラブ状。
6月16日
夜7:00天神平駐車場6Fにフロアがあり、多くの人が泊まっている。
前夜祭をして寝袋を広げ仮眠。
6月17日
一ノ倉出合4:10 この時期だけが一ノ倉沢の出合まで車で
はいる事ができる。衝立岩が待っている。沢沿いから薮の右岸を上ってゆく。
ひょんぐり滝4:40 雪渓を10分ほど歩くとひょんぐり滝付近。
右岸にフィックスロープがあるからわかるが滝はまだ雪渓の下。
滝下が口を開いているのでそ〜と左岸に渡る。
右岸を上り、懸垂で降りるパーティーもいる。
テールリッジ4:50 雪渓左岸にテールリッジの末端が出てくる。
逆層のスラブから始まる。けれどもフィックスロープがついている。
10年以上前は無かったのに。便利になったものだ。
ガイドが使うようになったからか?。
南稜テラス5:45 テールリッジの先端は中央稜取り付きだ。
すなわちテールリッジは中央稜の一部と言うことになる。
中央稜取り付きから左側を巻くように登ってゆく。
中央カンテ、変形チムニーの取り付きを越えてさらに行く。
湿った草付きが現れるとテラス下になる。テラスまでは踏み跡を探しながら。
ここで登攀の準備を開始。
チムニー上6:05 テラスから上のスラブを右側から取り着く。
チムニーは中に入り込まず右側面を使うか、背中をあてて、
ずり上がることができる。
今回はこのおいしい所はパートナーがトップ。
ハング上7:05 次のピッチは右上がりにピトンがあり斜上の後熊笹帯に出る。
熊笹の上はハングがあるが、6ルンゼ側左から巻くとテラスがある。
終了点8:10 ハング上馬の背リッジがある。パートナーが途中のテラスで
切ってくれたので、おいしい垂直の壁が私の番となる。
でも結構傾斜がきつい。ホールドはある。ここ一番
あるものは何でも使え主義の私。ピトンが連打されているので
カラビナをかけ、A0で登る。ピトンは古いので注意の事。
私も1本掴んだハーケンが折れた。
後は仲間のパートナーが登ってくるのを待つ。8:40終了。
のんびり水を飲み、登ってくる人が少ないので南稜を懸垂で下ることにする。
9:00下山開始
ハング下10:00 馬の背を下ると登ってくるパーティーの為一時休憩。
回り込んだハングは直接懸垂で下る事にした。最後3m程が空懸になる。
南稜テラス10:35 チムニーも直接リッジ側を懸垂で下る。ここで小休止。
10:50分出発。
衝立下11:30 南稜の下りも注意が必要。結構気を遣って下る必要がある。
ガイドなら間違いなくザイルでつながる場所だ。
テールリッジ下12:15 ここはフィックスがあるがフィックスロープが
破損している。力はかけられない。
取り付けるならしっかりしたものにしてほしい。
短期間でフィックスロープは痛む。
一ノ倉沢出合12:50 降りてきて驚き。車は満車。観光客が一杯。
おまけに 望遠鏡でのぞいているものもいる。ここはもう観光地だ。
終了点上から見た最後の垂壁。
後続パーティーがわずかに。
ひょんぐり滝上の雪渓