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 以下は、『アルフレート・シュッツのウィーン −社会科学の自由主義的転換の構想とその時代』の目次である。アクティブリンクの箇所には、著作の中ではモノクロ写真で示したもののカラー原写真、あるいは紙幅の関係で掲載できなかった原資料写真の一部である。随時、写真および資料は追加していく予定である。読書の参考にしていただければ幸いである。


アルフレート・シュッツのウィーン       

    社会科学の自由主義的転換の構想とその時代

目 次


 序 章  問 題

第1部 社会技術をめぐる論争とその時代

 第1章 シュッツと帝都ウィーン

1.少年時代

2.出征と帰郷

    3.ウィーン大学

    4.混乱の20年代

 第2章 共和国をめぐる基本思想

    1.社会主義の問題 −バウアーの綱領

     2.共同経済と自由の問題 −ミーゼスの社会主義批判

     3.国家と民主主義の問題 −ケルゼンの社会主義批判

      a)国家観の矛盾問題

      b)民主制の前提としての自由

     4.復古的身分制社会の構想 −シュパンの社会哲学

      a)個人主義批判

      b)真正国家の構成理論

 第3章 政治をめぐる社会学の論争

    1.ドイツ社会学会ウィーン大会

     A.民主主義をめぐる論争

     a)代表の虚構について

     b)多数決原理について

     c)ケルゼンの報告の焦点

     B.方法論をめぐる論争

     a)シュパンの因果性批判

     b)因果性と社会学の対象

    2.ミーゼスと若い仲間たち

     a)ミーゼスと景気動向研究所の設立

     b)ミーゼスのプライベート・ゼミナール

  第4章 治療ニヒリズムの時代

   1.ケルゼンとミーゼスの「亡命」

     a)ケルゼンの場合

     b)ミーゼスの場合

    2.共和国の終焉

     a)オーストリアとドイツ

     b)シュッツ夫妻の脱出行

第2部 20年代ウィーンの社会学思想の主潮流
  −新カント主義的マルクス主義による社会的世界の構成問題とその結末

 第5章 認識批判を基礎にした社会理論の袋小路

  1.新カント主義的マルクス主義の形成過程

      a)時代の影響

      b)因果論的把握と目的論的把握

      c)反唯物論の立場

   2.社会民主主義実現への執着

     a)独裁の問題

     b)民主主義をめぐる論議

     c)新しい人間の構想と挫折

   3.社会的アプリオリと理解

    a)マクス・ヴェーバーとの関係 

    b)認識批判の徹底と理解

    c)共同体論批判と限界

第3部 シュッツによる転換の試み

      −社会的世界の構成理論の構想

  第6章 20年代の四草稿

  1.反認識批判論の構想

  2.草稿「生活諸形式と意味構造」の構成と論理    

    a)シンボル化とシンボル    

    b)身体の機能連関   

    c)身体運動の行為空間への変換    

    d)生活形式論展開の正当性

  3.草稿「言語研究」の構成と論理

    a)単数と複数        

    b)属性形容詞と述語形容詞        

    c)理念型について      

  4.芸術をめぐる二草稿        

    a)言語芸術の分析        

    b)オペラの意味

     

  第7章 マクス・ヴェーバーの影響

  1.ミーゼスと理解社会学

    a)ヴェーバーの理念型    

    b)ミーゼスの批判点

  2.ケルゼンと理解社会学

    A.ケルゼンとヴェーバー

    a)ヴェーバーの目的合理的理解

    b)ケルゼンの解釈

    B.ケルゼン派の展開

    a)カウフマンの展開     

    b)フェーゲリンの展開     

    c)尾高朝雄の展開

 第8章 主著『社会的世界の意味構成』

  1.基本問題と内部連関

    a)ヴェーバーの理解社会学とその問題

    b)論証相互の内部連関とフッサールの影響

  2.社会的世界の構成論の展開

   A.行為と自由の基本連関

   B.他者理解と自由の基本連関

   C.匿名度と社会的世界の諸類型

     a)他者態度と他者影響

     b)直接世界と同時世界

     c)前世界と後世界

  3.理解社会学と先進社会科学理論の関係       

   A.理解社会学の問題確認

    a)社会的世界と科学の関係

    b)社会科学と合理的行為優先の命題

   B.理念型の類型論

    a)人格の理念型と物の理念型

    b)性格、習慣、社会的集合体

    C.先進社会科学理論との関係

第4部 隠喩としての自由主義

 第9章 社会科学と観念論的哲学の間

  1.社会科学の自由主義的再構築への影響       

    a)カウフマンの社会科学方法論        

    b)ミーゼスの国民経済学        

    c)ロンドンでの評価      

  2. 超越論的現象学との関係        

    a)『デカルト的省察』についての論評        

    b)フッサールの「危機」講演と論稿      

  3.草稿「社会的世界における人格性の問題」       

   A.草稿の構想       

   B.現存部分から読み取れる展開        

    a)「私」の統一        

    b)「私」の時間構造と人間学的傾向        

    c)活動世界の構成とその変様       

   C.さらなる展開の方向について       

   付論 シュッツの実践概念をめぐって

   

 第10章 新世界での始まりと終わり  

  1.アメリカ流ドイツ歴史主義との遭遇       

   A.パーソンズ『社会的行為の構造』の構想        

    a)主意主義的行為論        

    b)英米経済学からの思想継承        

    c)マクス・ヴェーバーの受容        

    d)体系的一般化の道       

   B.シュッツの批判的見解        

    a)パーソンズとの往復書簡の経緯        

    b)批評論文の構成        

    c)行為と科学について        

    d)規範的価値と動機理解について        

    e)社会科学の基本問題について      

  2.現象学的社会学の道   

   A.現象学と哲学的実践をめぐって        

    a)グルヴィッチュとの議論       

    b)フェーゲリンとの議論       

   B.グリニッチ・ヴィレッジからの歩み        

    a)ニュースクール・フォア・ソシアルリサーチ        

    b)社会学的実践の原型   

 終章にかえて

 謝  辞

 文  献

 事項索引

 人名索引

 地名・建造物名・会社名索引

 

 写真

  ウィーン大学 ヴィップリンガー・シュトラーセ

  ラウドーン・ガッセ40番地の建物  

  エスタハージ・ガッセ20番地の建物

  アンコラ・フェルデ

  カール・マルクス・ホフ

  マリーエンタール

  オペラ座  

  自由の女神(ニューヨーク)    

  セントラルパークからアッパー・ウエスト・サイド

 地図    

   オーストリア・ハンガリーの領域(1918年11月3日)    

  ウィーンにおけるシュッツ縁の場    

  ドイツ・オーストリア共和国

 表 

  1.シュッツのウィーン大学における主要受講記録の再構成   

  2.戦間期オーストリアの学派学団    

  3.ウィーン社会学会創設メンバー   

  4.ウィーン社会学会1925・26年の活動記録   

  5.オーストリアの失業者数(1919年から1937年)    

  6.オーストリア景気動向研究所双書    

  7.ミーゼスのプライベート・ゼミナールの主要メンバー

  8.ガイスト・クライスの報告題目一覧

				
				
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